村を歩く新潟から庄内温海温泉・酒田T@新潟から温海温泉A鶴岡から酒田
 
新発田城

ここ数年来、懐かしい日本の風土が残っている庄内地方に惹かれています。2012年の早春には銀山温泉肘折温泉、最上川を巡りました。今年は温海温泉と決めて2月終わりに予約をしましたが生憎の大雪、やっと仕事との折り合いがついて3月24日出かける事にします。
今回は久しぶりに新潟の知り合いを訪ねて見ようと、24日、町を出て県境の村で一泊、磐越道を走ります。新発田で城を見て造り酒屋を見学、村上から海岸線に出て笹川流れを通り、温海温泉に出ました。私にとって庄内は何時も魅力的です。2013.2.13

村を25日朝7時前に出て東北道を走ります。天気は悪くないようで安心しました。郡山JCで磐越道を新潟に向かいます。気持ち悪いほどの深みを流れる阿賀野川が目印です。日本一の大河信濃川を渡ります。新潟でへぎ蕎麦の昼食をとっていよいよ庄内へと北上します。雨が降り出してきました。

新発田で城を見て村上から海沿いの道を通ります。途中、鮭で有名な三面川を渡ります。笹川流れまでは砂浜の多い日本海の海岸線に沿っての楽しいドライブ。走る車も少ない道、時折雨が吹き付ける鉛色の海が広がる景色に旅愁を感じてしまいました。ここまで、三つの大河を見ることが出来ました。最上川を含めれば四つの特徴ある大河を見ることが出来るのは旅の思い出になりました。雨の温海温泉に着いたのは夕方六時過ぎ、既に夕闇が迫っています。

翌朝、温海温泉の芭蕉慰霊碑と芭蕉宿泊地跡をみて鶴岡のJA直売所を3軒まわり酒田に出ます。既に3時、長い道中を考えて早目に切り上げて帰路に付きます。山形自動車道湯殿山IC近辺では道に積もるほどの雪になります。酒田からノン・ストップで東北道を走り村に着いたのは7時半、既に真っ暗です。街からの走行距離1,050キロの楽しい旅となりました。2013.3.25

磐越道・阿賀野川SA 地図の表示

磐越道を新潟を目指して西に向かいます。右に猪苗代のスキー場が見えてきましたがまだ雪の斜面が一杯に張り付いています。会津坂下ICに近くなると辺りの景色も雪が残り冬の様相です。昨日までは町で沢山の桜を見ているので如何にも不思議な光景に見えます。会津西ICの高速の両側にも除雪した雪が壁になって残っていました。阿賀野川SAはあと僅かです。

一息入れようと阿賀野川SAに車を入れます。除雪の雪の残骸が壁になっていました。かなり温度が冷えているようです。何もないのでポットのお茶を飲んでから出ようとすると展望台の案内板が出ていました。ちょっと寄ってみることにします。

建物の裏手が公園になっていました。そこからえぐれた深い川底をうねるように流れ下る阿賀野川が見えました。銀山湖や田子倉湖の下流で見る日本離れした恐ろしいほどの水を集めた阿賀野川です。暫し見とれてしまいました。辺りの山には雪が一杯です。ひとまず亀田ICに向かいます。2013.03.25

亀田製菓アウトレット

インターネットで調べるとあの亀田製菓でアウトレットのせんべい類が売られていると書かれていました。直接亀田製菓が販売するわけではなくアジカルと言う子会社の片隅で売られているようです。その子会社の場所を調べて出かけてみました。

磐越道から日本海自動車道に入って一つ目の亀田ICで降りて亀田の町に入っていきます。途中大きな亀田製菓の工場がありました。そこから更に15分程走って町の中に入ります。通りから入ると工場らしき建物があります。駐車場のフェンスにはこのような看板が付いていました。店舗は亀田製菓の印は全くなくちょっと分かりにくい外観です。横に駐車場があります。中に入ると馴染みのせんべい類が一杯です。2013.03.25

24x18(高さ)センチの段ボールに、軽いせんべい類は0.5〜1キロ、重い海苔の付いたせんべいは1.5キロも入っています。陳列棚にはお馴染みのせんべい類が沢山並んでいます。他社の製品も売っていました。何処がアウトレットなのか外見からは分かりませんが普通に売られている亀田のせんべいです。値段はかなり安価です。貧乏性(性格のみならず実際にも貧しいのですが)の私はこのような品を見つけると小躍りしてしまいます。どこの馬の骨か分からない様な観光地の土産物よりずっと価値があると思います。

村の知り合いへのお土産にとかなり大量に買い込みました。海苔の付いた”長磯ミックス”1.5キロ、¥900を2箱、ぶっくらエビ1.1キロ¥650を3箱、クリームせんミルク0.5キロで¥450を2箱、他に袋に入ったせんべい類を5種類ほど買い込みました。個人で食べたら1年食べられるかもしれないほどの量です。試にプックラ(えび)1,1kg¥650を開けてみました。油とエビの美味しそうな香りが充満しています。その袋の中身の量の多さに驚いてしまいました。果たして食べきれるのかどうか。そしてこの段ボールのものは割れているものがかなり沢山入っています。食べる分には全く問題ありません。却って割れた部分にも味がしみ込んでいるようで美味しいのではないかと思った程です。これならアウトレットで売るのに最適なせんべいです。

私達が帰る頃になると地元の人たちが頻繁に買いに来ています。結構地元では知られたアウトレットらしいと思いました。今回の旅の嬉しい最初の収穫です。2013.03.25

へぎ蕎麦・小嶋屋小針店

朝食は新潟中央卸売市場の食堂で食べて、昼はへぎ蕎麦と決めて来たのですが既に11時半になってしまいました。朝食の時間は過ぎています。折角だから新潟らしい食べ物でもと小嶋屋のへぎ蕎麦を食べることにしました。新潟の友人が随分昔連れて行ってくれたへぎ蕎麦が如何にも美味しかったのです。家人もその時一緒に食べたので旅の思い出に是非にという事になりました。車が止められないと難しいので、友人に聞くとこの小嶋屋を教えてくれました。今では知られていますが、中力粉の代わりに府海苔(ふのり)をつなぎに使用した蕎麦で、のど越しが大変良かったことを覚えています。今回小嶋屋の小針店に出かけました。

山菜天麩羅そばを頼みました。セイロが二つ重なって¥1,350です。天麩羅も揚げたてのように感じました。蕎麦ものど越しと腰の強い美味しい地元(新潟でも魚沼地方の味ですが)の味でした。随分昔に食べた時は、大きな四角の入れ物に(山形の板蕎麦に似ている)楕円形に重ねられていた記憶がありましたが、今回は一般的な盛り付けでした。それでも十分旅の思い出に残る蕎麦でした。2013.03.25

本町市場
新潟市内に戻り本町通六番町にある本町市場に向かいました。随分昔の事ですが、新潟の友人が連れて行ってくれた時そのにぎやかさと豊富な食材にびっくりした記憶があったのです。イトーヨーカドーを目印にしてやってきました。駐車場に車を入れて歩いてみました。前に見た時とは様変わりして何処か裏寂れているように見えます。時代が変わってしまったのでしょう。一軒傘が大量に揃っているお店があったので、家人は前から欲しかった旅行用の笠を1本購入しました。友人と会って旧交を温めたのち新発田市に向かいます。どこをどう通ったのか信濃川と阿賀野川を渡って北上、新発田市へと向かいました。2013.03.25
新発田市の市島酒造市島酒造地図

良質なコメの取れる新潟は有名な酒の産地、私は下戸なので銘柄も味にも無知ですが新発田市の市島酒造は酒蔵が見学ができると書いてあったので立ち寄ってみました。辺りは古街並みが落ち着いた感じの場所です。駐車場に車を入れて中に入ってみました。昔使用された木製の樽などの道具類が展示されていました。季節らしく古いひな飾りも飾られています。売店に入り土産に酒を買う事にしました。どれが良いかと聞くと大吟醸を勧めてくれたのですが、手頃な純米吟醸720ミリリットル¥1,528を購入して外に出ます。新発田城に向かいます。市島酒造住所:新潟県新発田市諏訪町3丁目1番17号 TEL 0254-22-2350

市島造駐駐車場の対面に由緒のありそうな立派な神社が見えています。時間がないのですが、少し立ち寄る事にしました。648年頃諏訪大社の分霊を勧請したと言われている古い神社です。境内には諏訪大社から譲られた御柱が立っていました。平成13年全焼した社が16年再建されたそうです。本殿で頭を垂れて旅の無事ともろもろをお願いしました。新発田城に向かいます。住所:新潟県新発田市諏訪町1−8−9.電話番号:0254(22)23392013.03.25

新発田城新発田城址公園地図

カーナビにセットした道を行くと行き止まりになります。何度がぐるぐる狭い路地を回りながら天守閣を探しますが見つかりません。太い通りに出て帰ろうかと諦めて7号線に向かうと城らしいものが道路の脇にありました。平地に築かれた城の為に今では家に囲まれて見えにくくなっていたようです。最も目立つのが写真の三階櫓と言われるものだそうですが、自衛隊の駐屯地の中の為、外からしか見ることが出来ないそうです。

新発田城は新発田重家の乱で上杉景勝により落城(景勝が会津の太守となる前の事になります。私が興味を魅かれている直江兼継も登場したと言う事になります)、その後幾度か火災を受けるが再建してきたが明治六年この三階櫓等のほとんどが明治政府により破壊・棄損されてしまったそうです。現在の三階櫓平成16年に復元されたものとの事です。大きな松の木が見えます。さぞかし由緒あるかなりの古木と思われます。時間が迫ってきました。大急ぎで7号線から村上へ向かいます。村上から瀬波温泉を経て海岸線に出ます。新発田城住所:新潟県新発田市大手町6丁目2013.03.25

三面川
7号線に出て村上市に向かいます。瀬波温泉方面に左折、海への道へと進みます。345号線に出ると三面川を渡ります。朝日連峰にその源を発するこの川は鮭が昇りサクラマスが昇る豊饒の川です。写真の鉄橋は羽越本線です。橋際のナマコン工場の壁にも大きな鮭の絵が描かれていました。強風の中橋の真ん中まで渡って川面を眺めて見ました。
 

笹川流れから温海温泉笹川流れの地図

山形方面に向かう345号線は、強風の時には波しぶきが掛るのではないかと思うほど海際を縫うような道です。左手には何時もどんよりとした空が海に垂れ下がるような陰鬱な日本海が広がっています。海の色は沈み込むような青黒いう色に見えます。

笹川流れまでは写真の野潟海水浴場と思われる写真のような静かな海岸が続きます。2013.03.25

笹川流れの駅、羽越線桑川駅の駐車場に車を止めます。夕日会館と言う名前の観光施設があるようですが既に閉店の様子です。見ていると電車が止まります。乗客は4〜5人ほどです。

 

 

 

 

正面が閉まっているので道路を渡って反対側の外階段から展望台に向かいます。笹川流れとは海流の事を云うような事が説明板に書かれていました。眼前に穏やかな海が広がっています。展望台の金網に鍵が沢山ぶら下がっています。夕日が美しいと言われるこの地でどこかの知恵者がいかがわしい物語を作った痕跡に思えます。

時間も遅く季節も冬のせいか観光客は誰も居ません。魚屋さんも店じまいのようです。私達も日暮に追われるて早々に車に戻ります。

途中から基石という場所から7号線に合流します。時折雨が降り出します。2013.03.25

 

笹川流れを出て羽越線と線路が接近した所で左手に異様な岩が海にそそり立っています。左折して漁港に入って行きました。調べるとこの漁港は新潟県村上市の寝屋漁港と言い、あのオベリスクのような岩は.鉾立岩(ほこたていわ)と言うそうです。夕闇が迫るのも忘れて強風と時折吹きかける雨を忘れて暫く見惚れてしまいました。2013.03.25
寝屋漁港の先の左手が羽越線の勝木駅です。鉾立岩を見ながら進むと基岩海水浴場が見えてきます。この辺りは岩が作り出す荒々しい景色と砂浜のコントラストが美しい所です。トンネルを抜ける度に雨が降ったり止んだりを繰り返しているようです。
雨が降る雨が急激に強く降り出します。空は暗く、風が海を泡立てていて何とも陰鬱な気分です。早く旅館に行こうと景色を見るのを止めて進みます。2013.03.25
鶴岡市温海温泉・たちばな屋旅館温海温泉たちばな屋地図

雨が強まり見通しが悪くなるばかりです。新潟と山形との県境にある鼠ヶ関も立ち寄る気が無くなりました。急いで道を右に曲がって温海温泉に向かいます。

夕方6時半、温海温泉のたちばな屋旅館に着きました。写真を撮るゆとりが無かったので、旅館の写真は翌日出発の朝のものです。2013.03.26

A『温海温泉から酒田』は近日中に掲載申し上げます。

08/14/2022
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