雪の山寺・上の山温泉・南陽ワイン①山寺・上の山温泉
山寺は夏・冬併せて掲載   ②置賜桜回廊・そばとワイン 置賜桜回廊から滝桜

米沢の千歳桜

知り合いに勧められた山形県上の山温泉”日本の宿・古釜”が、格安の冬料金で予約が出来たので雪の山寺と山形市を訪ねる事にしました。雪の山寺が素晴らしいとの話も聞いて更に興味をいだきました。色々調べていると、山形市から西に一山越えた最上川沿いの置賜地方で古代桜が数多く見られるとの事。早速仕事の都合を勘案しながら4月下旬、赤湯温泉に予約を入れました。その下見も兼ねて出かけた今回の旅の走行距離は暮らす町から1,003.3キロになりました。

庄内に魅かれて尋ね出した山形県への旅は、鶴岡酒田大石田朝日連峰月山鳥海山銀山温泉肘折温泉温海温泉最上川船下りと忘れがたい素晴らしい思い出を沢山作る事が出来ました。今回も山形市から白鷹町(蕎麦が大変美味しい)・長井市・南陽市(南陽ワインの産地)と大変魅力的な町を訪ねる事が出来ました。この地も他の山形で味わったものと同じように、昔の日本の良さが存分に残る場所で、人々の話す柔らかい言葉と多くの親切に接して大変心地よい時間を過ごす事が出来ました。撮影日2014.02.24

2月23日の夕方、町を出て栃木・福島の県境の村に出かけます。標高400mの村は一面雪の中で静まりかえっています。星空がまぶしく感じる夜です。道は除雪がされていましたが庭まで車が入りません。車に積み込んだ長靴を履いて、それが潜るほどの雪を、歩く幅だけ汗だくになりながら掘ります。やっと荷物を家まで運び入れ水道・電気のスイッチを入れます。給湯器が元気にお湯を出してくれて一安心、しかしトイレと風呂場は配管のどこかが凍結したらしく全く水が出ません。風呂は諦め、トイレはバケツのお湯を入れて使います。惨めな一夜を過ごすことになります。気味が悪いほど積もった山側の屋根の雪を何とか下に落とします。

24日の朝は快晴、台所で洗顔を済ませて県境の村を出発、上の山温泉に向かいます。途中いつもの通り、白河農協の”り菜庵”でB級品のリンゴ(大きな粒の美味しいリンゴが6~7個入って¥350)を10袋、野菜を大量に買い込みそのまま車に乗せて東北道に乗ります。

福島市に近ずく程に左に安達太良山が見えてきます。数年前に登った事を思い出しながらドライブを楽しみます。安達太良サービスエリアで休憩、バケツを持たずにトイレに入れる幸せを感じます。東北道から村田JCで山形道に入ります。辺りの山を雪が深々と覆っていました。山形北ICを降りると20分程で山寺駅に出ます。山寺への旅は2011年7月11日と今回の2014年2月24日の2回になります。同じ場所は夏と冬、山寺の異なる姿を掲載いたしたいと思います。尚、多くの文中の知識は山寺観光協会の山寺観光案内パンフレットから得たものです。

山寺駅
山寺までは駅から立谷川を渡って10分程の距離です。途中多くのお土産物屋などが並ぶ参道の道です。冬は雪が積み上がっていて駅前にはスペースが僅かしかありません。(左)撮影日2014.02.24(右)撮影日2011.07.11
アイス・ヒル
山寺と立谷川を挟んだ対岸の芭蕉記念館を通り過ぎて更に坂を登ると駐車場があります。風雅の国等の従業員の人達の駐車場のようです。夏は木々が生い茂る砂利道の駐車場です。車が停まっている後方の山への斜面がアイス・ヒル(芭蕉の山寺とは似合いませんが)と名付けられているようです。(写真右)撮影日2011.07.11

この山の斜面に幾つかの岩が起立して、冬季にはつららが垂れて美しい景観を作り出すとの事、まず最初にやってきましたが大きな岩が2個ほど見えますが雪で近付く事が出来ません。遊歩道が付いていて頂上に登ると見晴らしが素晴らしいと書かれていますが、雪で埋まってその痕跡が見えません。後から、山寺に登って見下ろしたところかすかな雪面の凹みでその道筋が分かりました。多分左下が稲荷岩、右上が馬口岩ではないかと思います。

立谷川を渡って山寺に向かう事にしました。その下り道から山寺が望まれます。工事用のブルー・シートが見える左上に五大堂(展望台です)と開山堂が見えます。(左)撮影日2014.02.24

①根本中堂 (本堂)
運よく山寺の入り口の横の駐車場に止めることが出来ました。駐車代金の¥500を、車のナンバーを書いた紙切れと一緒に郵便受けに入れて出発です。撮影日2014.02.24
初めて訪れた山寺にいささか興奮気味、最初の本堂の美しい姿にこの先の楽しみが予感されました。とにかく暑い夏の一日でした。撮影日2011.07.11
②芭蕉像

本堂を過ぎて進行方向の左手に芭蕉と曾良のブロンズ像があります。左の夏の写真では撮影日2011.07.11旅を続ける矍鑠たる芭蕉ですが、冬の雪の下では撮影日2014.02.24今にも行き倒れかと思える寂しい姿に見えます。多分像の右側の石が句碑だと思われます。曾良像はこの右側にあります。

(おくのほそ道・立石寺)

山形領に立石寺と云山寺あり。慈覚大師の開基にして、殊(ことに)清閑の地也。一見すべきよし、人々のすゝむるに依て、尾花沢よりとつて返し、其間七里ばかり也。日いまだ暮ず。麓の坊に宿かり置て山上の堂にのぼる。岩に巌を重て山とし、松栢年旧土石老て苔滑に、岩上の院々扉を閉て、物の音きこえず。岸をめぐり岩を這て仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ。   閑さや岩にしみ入蝉の声

最上川を下るために芭蕉と曾良は大石田に向かいます

③芭蕉句碑
進行方向の右側に立派な宝塔が望まれます。夏に行った時も、今回の雪の参拝でも立派なご宝塔は分かるのですが最も興味のある芭蕉の句碑が分かりません。ご宝塔の横に雪に上部を覆われた丸い自然石が有るのですが文字が刻まれているようには見えません。撮影日2014.02.24
3年前の夏の写真の中に芭蕉句碑が写っていないかを探したところ半分ほどが写った写真を見つける事が出来ました。画像を拡大すると”入蝉の声”らしい文字が見えました。他のデータと照合するとこれが説明板に書かれた芭蕉の句碑のようです。御宝塔よりかなり参道側に離れて立てられている事になります。やっと確認できて胸のつかえがおりました。撮影日2011.07.11
④日枝神社のご神木・大イチョウ

山寺山門前の日枝神社の境内にあるイチョウの大木です。根元周り約10m、山形県でも有数の大木です。以前は樹高が30mを超える大木でしたが、昭和47年の暴風で4m程を残して折れてしまったと説明版に書かれています。現在は樹勢が回復して枝を伸ばしているそうです。夏、辺りには売店が有るのですが冬の平日は閉めているのかも知れません。

 

(左)撮影日2014.02.24(右)撮影日2011.07.11

⑤山寺山門

鎌倉時代の建立と言われる立派な山寺の山門を潜ると左に受付があり、入場料の¥300を払います。冬はここから上にトイレが無いと注意を受けます。奥の院までの階段は約800段写真を撮りながらのんびり登って1時間弱でしょう。撮影日014.02.24

青葉の茂夏の山寺は芭蕉の句には似合っていますが、とても静けさは感じられない観光客の列です。左の入山券の裏には山寺の地図が印刷されています。撮影日2011.07.11  
800段の石段

山門を過ぎると石段の登りとなります。一直線の登りではなく、ジグザグに登るので景色を楽しみながら登れると思います。冬でも雪かきがされています。一般的には大げさな長靴でなくても登れますが、一部雪が固まっていない場所がありますのでくるぶしほどの深さの靴が良いようです。夏は木陰の道が続く快適な登り道、この日は快晴、汗をかきながら登りました。
(左)2撮影日014.02.24(右)撮影日2011.07.11

⑥せみ塚

参道の左手の小さな広場にたつせみ塚。夏は木陰にひっそりとたたずんでいます。冬訪れた時は雪に埋もれて判然としません。

せみ塚の前に立って栃木県那須町の杜鵑(ほととぎす)の墓を尋ねた事を懐かしく思い出します。高久覚左衛門とその息子・孫の3代にわたるかの地の人々の芭蕉への敬愛に感動した事を覚えています。今も続く高久家の横の庭に俳句を埋めた石碑の文字は300年を経て薄れてしまいましたが、この物語は消える事がありません。個人的な趣味で言えば、どちらかと言うとひっそりと立つ杜鵑の墓をより好ましく思いました。

(左)撮影日2014.02.24 (右)撮影日2011.07.11
⑦阿弥陀洞

長い年月の雨水が自然石を浸食して阿弥陀如来の姿を作り出したと説明にはあります。私にはその像は想像できません。阿弥陀慮来が見えた人には幸運が訪れると伝えられているそうです。罰あたりにも、どうも不幸の星の下に生まれたようです。

(左)2撮影日014.02.24

夏の阿弥陀洞。(左)撮影日2011.07
⑧仁王門
辺りが開けると参道は右に折れながら奥の院へと続きます。頭上に1848年再建された仁王門が空を塞ぐように立ちはだかります。私にはこの辺りが参道を登る行程で最も美しい景色に思えます。撮影日2014.02.24
左上には開山堂、右に曲がって参道を登ると僅かで奥の院に出ます。たしか仁王門の上には売店があったと記憶しています。撮影日2011.07.11
⑨ツララ
奥の院に向かって参道を登ると右手の岩壁につららが垂れ下がっています。美しい冬景色です。風も無く穏やかな日和に急いで登る私は汗だくになりました。上着を脱いで登ります。
仁王門の石垣の上に鳥が5羽群れていました。近付いても飛び去る様子もありません。暖かな陽だまりに群れる鳥を見ていると、雪深いこの地にも春の訪れが近付いている事が知れます。撮影日2014.02.24
⑩奥の院
奥の院と開山堂との分岐点で家人は見晴らし台のある五大堂に行くと左に曲がります。私は大急ぎで指呼の間の奥の院への参堂を登ります。雪が道を塞ぎ登りと下りでは道を譲り合わないとすれ違えない場所が多くなります。奥の院はその為結構な人が居ました。雪で移動が難しく見知らぬ人が写るので撮影はしませんでした。奥の屋根のあたりが奥の院です。お参りをします。撮影日2014.02.24
夏の強い日差しが汗を滴らせます。写った人の顔が分からないように遠くから撮影します。撮影日2011.07.11
⑬ツララ
奥の院(もしすると違っているかもしれませんが)の屋根越しに雪で覆われたお堂や修行で籠もったと思われる岩窟が見えます。大急ぎで開山堂に向かい、参道を下ります。夏訪れた時にも大汗をかいて登りましたが、太陽がでているせいか冬も大汗をかきました。撮影日2014.02.24
⑪五大堂と⑫開山堂

奥の院から少し下ると右に山の斜面を横切る参道の先に開山堂が見えます。その左、来った崖の上に建つのが山寺でも最古の建築物と言われる納経堂。開山堂から右に回り込むと(ここからは山陰になりみえませんが)素晴らしい見晴らしの五大堂があります。

数人の人が景色を眺めているので五大堂の撮影は遠慮して下の景色を眺めます。鉄道の線路と鉄橋、その情報に芭蕉記念館が見えます。アイス・ヒルの遊歩道の痕跡もはっきり見えました。撮影日2014.02.24

最も見晴らしの良い場所に出ました。すっぱりと切りたった崖の上に小さな納経堂が見えます。線香が沢山灯された開山堂で頭を垂れて手を合わせて祈ります。撮影日2011.07.11
開山堂を右に曲がって階段を上ると五大堂、数人の人が写真を撮ったり景色を眺めていました。
大五堂からの景色に歓声を上げます。夏の景色より雪景色の方がコントラストが出て美しいように思います。上山温泉に向かう途中山形市内で少し買い物をしたいと思っているので急いで下る事にします。撮影日2014.02.24
山形市内

翌25日午後2時までに白鷹町のお蕎麦屋さんに行く予定なので出来る限り24日に山形市内での買い物を済ませてしまう事にします。地元の人々が食べないものには興味がないのでインターネットで調べると山田屋の富貴豆、丸八新関本店のやたら漬け、栄玉堂のどらやきが良いように思いました。

取りあえず山田屋にカーナビをセットして山寺を出発します。一方通行の七日町の商店街に入り駐車場に車を入れて山田屋を訪ねますが生憎24日と25日は臨時休業との張り紙。富貴豆が一番の眼目でしたのでがっかり、駐車できないといけないのでこのまま歩いて丸八新関へ向かいます。7~8分で趣のある漬物屋さんがありました。途中栄玉堂を通りましたが定休日のようです。漬物屋さんには広い駐車場があって、車で来れば良かったと思っても後の祭りです。それにしてもこの中心部の商店街の活気と垢抜けした街並みには驚いてしまいました。家人は美しい街並みに感じ入って旅の思い出にと宝くじを買っていました。何とも現実的な思考です。撮影日2014.02.24

店内に入ると漬物だらけ、試食出来る漬物も大量の種類がありました。幾つかを試食しながら、名物の”やたら漬け”を含めて7種類ほど買い込みました。1個¥600前後(大は¥1,000程度)で食べ出があるので、土産物としては実用的かつ手頃と言えます。地元の人が入れ替わりに買いに来ているのを見てこれは良かったと思いました。丸八新関本店:山形市旗篭町2-1-5・電話023-623-0310・駐車場有り

家に帰ってから最初にやたら漬けと昆布巻きの封を切ってみました。昆布巻きは粘りつくような甘みがなく、抑えた甘味で幾らでも食べられます。素晴らしい地元の食べ物に出会った事は旅の楽しい思い出となりました。 ”やたら漬け”は多分味醂を加えた醤油漬けのようですが、やたら塩辛くなくご飯のおかずに最適です。甘辛な漬物は食べ出すと止まらなくなります。
上山温泉古釜(こよう)
23日の夜は村で風呂場の水が凍結して風呂も入らずに惨めな夜を過ごしたので早く温泉に入ろうと、漬物だけを買って上山温泉へと急ぎます。広い道を快適に走って上山温泉の奥まったところの古釜の駐車場から見上げてびっくり。大変素晴らしい旅館で、入り口で女性の従業員の方が出迎えてくれ、男の人が荷物をフロントまで運んでくれました。何時も山形で感じる、冬料金での宿泊にも分け隔てのない親切な対応に恐縮してしまいました。滞在がたいそう楽しいものの予感がします。撮影日2014.02.24
05/05/2014
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