狛犬を訪ねてNo.13・那須・須賀川市の狛犬B A @
 

↑須賀川市・神明神社・狛犬阿像・昭和15年(1940年)石工・青木一治、鈴木勝治

2017年3月7日、鏡石町で2つの神社を訪ねた後須賀川市にやってきました。2017.3.7

 

須賀川地方の狛犬の石工:須賀川市の狛犬作者に同じ石工の名前がしばしば見られます、連名が多い事も特徴のように感じました。興味深いので石工の人の名前を表にしてみました。白河市でも野田平業という人がかなりの狛犬を作っていますが、連名は余り見たことがありません。

鈴木勝治 神明神社 朝日稲荷神社 羽黒神社 神炊舘神社 鎌足神社
和田代吉 鏡石町熊野神社 朝日稲荷神社 正八幡神社    
有我幸太郎 鏡石町熊野神社 神炊舘神社      
熊田龍太郎 羽黒神社 神炊舘神社      
 
グーグル・マップ訪問地点明細(地図のポイント表示マークは色分けされています)
  各回のホーム・ページ見出し名一覧 実施期間
第1回 @関の城下町 A小峰城と金毘羅神社 B借宿・羽黒神社 2015.6.29〜30
第2回 @中島村周辺 B白河の関周辺 B浅川町周辺 2015.7.13〜14
第3回 @西郷村~白河市 A国津神社・羽黒神社 B鐘鋳神社と貫秀寺

2015.7.27~28

第4回 @白河市大信 A白河市近津神社他 B二つの角折神社

2015.8.17〜18

第5回 @西郷村4つの社 A石川町八幡神社他   2015.9.7〜8
第9回 @玉川村・田村市 A那須の狛犬・1 B那須の狛犬・2 2016.4.19
第10回 @白河市・棚倉町 A白河市・棚倉町   2016.12.5〜6
第11回 @西郷村・那須町 A那須町黒田原神社   2016.12.31
第12回 @白河の関 A須賀川市・1 B須賀川市・2 2016.1.3
第13回 @那須・白河 A鏡石町 B須賀川市 2017.3.6~7
 
須賀川市・神明神社

鏡石町の熊野神社で飛び狛犬を見た後カーナビに従って須賀川市の神明神社を訪れました。県道233号線・新町街道を進んでいると左手に狛犬が見えます(これが後から羽黒神社だと分かりました)、その先の信号を右折して僅かで道路の左に鳥居が見えました。2017.3.7

神明神社住所:須賀川市堤神明前163。山の斜面に薄暗い参道の入り口が見えます。

 
神明神社・狛犬・昭和15年(1940年)
鳥居を潜って参道を進むと大きな狛犬が置かれていました。
 

右に置かれた阿像と推測される狛犬、口を開けた表情が生き生きとしています。恐ろしさを感じさせない柔和な表情の狛犬です。どちらかと言うとこのような狛犬の方が緊張感なくゆったりと対面できるので好ましく思っています。

玉も中々綺麗な模様で飾られています。

2017.3.7

こちらは左に置かれた吽像、丸く大きな目が柔和な表情を生み出しているように見えます。辺りは木々に覆われて薄暗い空間です。

参道が狭いので吽像から阿像を写しました。阿像の後ろの山に寒椿が咲いていました。

狛犬に守られた参道を進むと二の鳥居があります。その先はかなり急な石の階段が境内まで都築ます。台座には昭和15年の奉納と二人の石工、清水一治と鈴木勝治の名前が見えます。鈴木勝治と言う人は須賀川周辺の神社でしばしばお目にかかる石工の名前です。

社の前の境内から真っ直ぐ伸びる石段を見下ろしています。この下りきったあたりに狛犬が置かれています。

入り口の鳥居の左側に幾つかの石像がみられます。その中の一つ大黒像です。羽黒神社に向かうことにします。

 
須賀川市・羽黒神社

羽黒神社住所:須賀川市江持鐘突田71。鏡石町から神明神社を目指した時、県道233号線・新町街道を来たのですが確かに狛犬を見ました。それが羽黒神社でした。写真は急な石段を上った岡の上の社殿です。2017.3.7

 

羽黒神社・狛犬・昭和15年(1940年)・石工 鈴木勝治

右に置かれた阿像、台座を読むと石工・鈴木勝治と彫られていました。須賀川市朝日稲荷神社の日露戦役岩石傷痍軍人会の狛犬と同じ作者と思われます。すぐ横が県道233号線新町街道です。

狛犬の出来は手慣れた石工の人らしくどっしりと作られています。バランスも彫りにも齟齬は見られないようです。2017.3.7

こちらは左に置かれた吽像と思われる狛犬。表情が何処か優し気です。私には温かみと安定感を感じる狛犬です。2017.3.7。

233号線・新町街道の脇にありました。阿像から吽像を見ています。後ろの部分の彫りもかなり繊細に細工がされています。見どころがある狛犬がこの神社には2対も奉納されて居る事になります。2017.3.7  
狛犬の後ろから県道を撮りました。車の通りがかなりあります。  
所謂皇紀2,600年を記念した狛犬のようです。そうすると昭和15年(1940年)の奉納と思われます。  
 

中々のもので、一息で登ろうととしましたが、一回足を止めました。最後までは続きませんでした。下りは結構大変だと思うほどの結構急な石段です。

県道233号線・新町街道に面した神社の入り口から40m程先に見える鳥居を目指します。参道は道路を横切り田圃の中の道を進むことになります。鳥居の先は長い石段が続きます。2017.3.7

 
羽黒神社・社殿前の狛犬 昭和5年(1930年)石工・熊田龍五郎・吾妻末吉

急な石段を上ると2つ目の狛犬が置かれていました。昭和5年では運搬も人力しか考えられませんが、狭く急な石段をどのように運んだのかと思いました(後から裏道があることが分かりました)。

やはりこの時代の狛犬は、石工の人が作り慣れているのか安心してみる事が出来ます。台座に彫られた熊田龍五郎と言う石工の名前もしばしば目にします

左に置かれた吽像、子供の左には牡丹の花が彫られています。こちらの狛犬もバランスが取れていると思いました。どこから見ても不都合は感じられません。顔のデザインが少し変わっているように見えます。こういう独創的な狛犬に出会えることは大変楽しい経験です。2017.3.7

急な石段の縁から撮りました。台座には昭和年の年号と熊田龍五郎と吾妻末吉と連名で石工の名前が彫られています。2017.3.7

 

静かで見晴らしが素晴らしい境内の拝殿で参拝をしました。

境内からはこの神社の氏子の人々が住むと思われる集落の景色が広がっています。特徴ある山頂から那須岳と朝日岳と思われる那須連山が見えます。

登ってきた石段を下るのは神経を使うなと気が重かったのですが、何の気なしに拝殿の左に行ってみるとどうも道があるようです。どちらにしても登ってきた石段よりは傾斜が緩いので降りてみました。左手に湖が見えてきました。素晴らしい道です。2017.3.7

降りるのも登るのもこちらの道が簡単です。車を止めるスペースも道路脇にありました。私たちはトンネルを潜り最初の狛犬の所に戻りました。

個人的な好みですが、この神社は大変変化に富んでいて飽きる事がありません。参道の始まりが広い道、やがて田圃の畦道へと続きます。そこから一気に急な石段で素晴らしい見晴らしの拝殿まで登ります。岡の反対に降りると湖が現れ辺りの風景を存分に堪能できます。更にトンネルを抜けて元に戻る事になります。

素人考えですが、昔の神社(原初的なものほどでない)は神々を祀るという主目的に加えて、四季折々に氏子の人々に楽しみを与える場所と言う側面があったのではないかなどと思えてなりません。急な石段は空に登るイメージかもしれません、社から暮らす場所を眺めるのは天空から我が身を見るような感じではなかったのかと思えてきます。何処の社も楽しい驚きがあるのでそんな突拍子もない考えが浮かんできます。

湖は後年灌漑用に作られたのでしょうが、今では美しい神秘的な風景を見せてくれているように感じてしまいます。更にトンネルを抜ける事は暗闇から戻った気分です。この神社はそのような楽しみを恵んでくれるようです。足腰に問題がなければ私たちのコース、石段を登り湖側に降りる、がお勧めだと思います。2017.3.7

 
須賀川市・正八幡神社
 

正八幡神社住所:須賀川市大桑原字頓宝山1。カーナビにこの住所を入れ導かれるままにやってきました。どこをどう通ったのか全く分かりませんが、新幹線が正面に見えてから、左に田圃の中の道を入り更に細い山道を進みました。人家が表れて右に鳥居、左に駐車場がありました。鳥居の扁額は震災で落ちたのかもしれません、八幡の文字のみ残る石片がはめこまれていました。

人家の畑に沿って日当たりの良い参道が山の上に向かっています。石段を上ると出来の良い狛犬が置かれていました。社のある境内から通ってきた参道を写しています。2017.3.7
 
正八幡神社狛犬・昭和10年(1935年)石工・樽川梅治、和田大吉

石工の名前に昭和8年の鏡石町熊野神社昭和7年の朝日稲荷神社 の狛犬の作者・和田大吉の名前が彫られていました。

二つの神社の狛犬も出来の良い作品で楽しく見まわしました。これも彫り、表情、バランス共に良い出来だと思いました。

こちらは右に置かれた阿像と思われる狛犬です。2017.3.7

右に置かれた阿像から吽像を見ています、日がかなり傾いてきています。昨日・今日、那須から須賀川までの間に訪ねた社はどこも気分の良い場所でした。日の傾きからそろそろ帰らないと日が暮れてしまうかもしれません。

 

こちらは左に置かれた吽像と思われる狛犬です。この狛犬は口に何かを咥えています、少し前に見たばかりの昭和8年作の鏡石町熊野神社の吽像にそっくりです。こちらの作品はそれから2年後の昭和10年に作られた狛犬です。

和田大吉と言う石工の人の独特なデザインなのかもしれません。

台座に彫られていた昭和10年の年号と、二人の石工・樽川梅治と和田代吉の名前です。会ったこともありませんが、彼らが作った狛犬を通してその人となりの片鱗に触れたのでしょうか、親近感を感じてしまいます。2017.3.7

 
須賀川市・鉾衝神社
桙衝神社住所:須賀川市桙衝亀居山97。県境の村を目指して県道118号線を帰路についていたのですが、見慣れた場所を通っているように見えました。長沼の桜を見に来た時に訪れた長楽寺を見つけて立ち寄ることにしました。お寺の裏に回ると鉾衝神社の石柱がありました。前回長楽寺を訪れた時にも気になっていたので車を降りて石段を上ることにしました。

須賀川市・鉾衝神社 平成6年

鳥居のすぐそばに狛犬が置かれていました。残念ながら新しい狛犬でした。街の狛犬巡りではしばしば目にしますがこの辺りではかえって珍しいタイプかもしれません。残念ながら手作りの個性的な狛犬を彫る石工の人が絶えてしまったのでしょう。一応石工と書かれていますが多分台座を組み立てたという事だと思います。2017.3.7

随身門を備えた延喜式に載る由緒のある神社のようです。

誰もいない拝殿で参拝を済ませ、今日の旅の無事を感謝しました。

空に黒雲が広がる気配、急いで県境の村に帰ることにします。2017.3.7

 

県境の村に着くころには空から雪が舞ってきました。翌朝起きてみると、夜通し降り続いた薄雪が地面一面を覆っていました。春の到来が少し後戻りしたような陽気です。2017.3.7

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