日の出埠頭からお台場に・船で映画を見に行く
日の出桟橋出航

山形庄内に出かけるつもりが大雪で高速がストップ、中止となり時間があきました。そこで予告編を見て心待ちにしていた”ゼロ・ダーク・サーテイ”を見に行く事にしました。長年、日比谷の映画街の雰囲気が気にいっていたのですがちょっと目先を変えて見ようとお台場に、それも船に乗って行ってみる事にしました。2013.02.26

浜松町は羽田に行く時モノレールに乗るくらいで滅多に下りた事がありません。南口を降り長い駅の歩道を歩いて日の出桟橋出口の標識を左に降りると、なんとあの渋滞の名所浜崎橋の下をくぐる事になります。

見上げる首都高・羽田線は湾岸線との合流地点で大渋滞、下の歩道はひっそりと川沿いに海へと向かいます。まるで喧騒の只中のエア・ポケットのような不思議な場所を歩いて海に出ます。左手にインター・コンチネンタル・ホテル(⇐写真の建物)。昼食はそこでとることにしました。ファースト・ビッフェが¥1,200というのです。家人は旅で体調を壊し食欲がないとの事、それなら十分と信じられない値段の昼食を食べる事にしました。焼き立てのパン、スープ、紅茶とお茶、すべてビッフェ・スタイルで60分の間ならお代わり自由なのです。船に乗る都合があるので11時からの開始に合わせて私は上記のものを2回ほど、家人は1回ほど食べて十分でした。素晴らしい雰囲気のホテルの昼食がこの値段とは信じられませんでした。今日の旅はまずまず幸先の良いスタートです。2013.02.26

ホテルの前はすぐ海、それも竹芝桟橋なのです。その変貌ぶりに驚いてしまいました。優雅な客船が海に向かって桟橋を出航して行きました。

私達の船は12時50分発、暫く時間があるのでベンチに腰を掛け持ってきたポットのお茶を飲みながら海を眺めます。

日の出桟橋を眺めていると大きな客船が2隻出港していきました。動いているのかどうか分からないほどのスピードですが、あっという間にレインボー・ブリッジをくぐって海へ出ていきました。伊豆諸島にでも行く船でしょうか。
日の出桟橋

旧浜崎橋を渡って(本当の浜崎橋がかってここにあって、そこを渡るなど思いもよりませんでした)5分ほどで日の出桟橋に出ます。大型バスが止まっているので団体客が浅草かお台場まで船で出かけたのかもしれません。

お台場まで¥400の乗船券を購入して、まだ出港時間には早いのですが埠頭に出てみました。目の端をものすごいスピードでかすめていった物体に驚いて見てみると水中翼船でした。船は広い海では動いているのか判然としてないほどの速度ですが、水中翼船のスピードは車のように早く感じました。

私達が乗船する”海舟”が接岸しました。10人ほどの自転車に乗った外人の観光客が下りてきました。ありきたりの観光では満足しない海外の観光客を辺鄙な場所で目にする事があるのでやはりと思いました。ガイドが二人ついたこの一団だけが船の乗客だったようです。

綺麗な床はピカピカです。200人以上は乗れるこの船に乗っているのは私達だけ二人です。申し訳ない気持ちになります。

綺麗な椅子に座って景色を見たいとも思ったのですが、25分程の行程ですので屋上のデッキに出てみました。風も無く青空が広がっています。ここが、交通渋滞で有名な浜崎橋の近くだとにわかに信じがたいほど静かな自然に囲まれています。12時50分静かに船は出航します。

レインボー・ブリッジからお台場へ

あのレインボー・ブリッジを下から眺めることができるとは思いもよりませんでした。何となく船でお台場に出かけて映画を見ると言う計画は目論見以上の喜びを与えてくれました。大いに得した気分です。

レインボー・ブリッジとユリカモメをくぐりました。振り返れば都心のビル群、眼前には未来都市のような雰囲気のフジ・テレビのビルが見えてきました。
お台場
日の出桟橋から約20分程の乗船でお台場に到着。左手に昔のお台場の遺構、正面に現在のお台場のビル街。対照的な風景が混在しています。正式には第三台場史跡公園と云うようです。

お台場水上公園の船付場は指呼の間になりました。何とも贅沢な船旅でした。あっという間に終わったしまいました。30人ほどの外人の子供たちの一団が折り返しの船に乗り込んできました。2013.2.26

自由の女神像と言う看板を見ましたがどこにあるやら分かりません。とにかく、船付場から道路を隔てた”アクアシテイ・お台場メデイアージュ”というビルに向かいました。2階の回路を登ると眼前に見えてきました。東宝の映画館はこのビルの中にあるようです。

少し早目に着いたので辺りを散歩してみました。整然とした街並みは私の知る人々の暮らす場所とは少し感じが違うように思えます。

海以外自然が感じられないこの町の中で桜の花が咲いていました。何故かほっとします。今年初めての赤い桜の花弁は、春が否応なしに訪れることを告げています。2013.02.26

シネマメデアージュは沢山の映画の中からより取り見取りで見られる施設です。迷わず”ゼロ・ダーク・サーテイ”の券を買って入場します。平日の昼間とは言え館内はガラガラです。有楽座は混雑して大変という目論見はあったったようです。

映画館に付いていえば、多少込んでも、馴染んだ日比谷や有楽町の大型スクリーンを備えた映画館が良いと思いました。加えてそこには人の温もりが溢れた銀座を散策すると言うおまけの楽しみが付いています。一度来ないとこのタイプの映画館の事が分からなかったので良い経験となりました。

ストーリーにスピードがあり理屈抜きのエンターテイメントとしての映画をゆっくりと楽しみました。当然アメリカ側から見たテロとの戦いであり、大昔のインデアンを悪役とした映画と同じと言えばそうなのです。考え考え見るヨーロッパの映画(見るのは8割がそうですが)も後後まで心に残って良いのですが(良ければ良いほど数日頭に残り仕事に差し障りが出ますが)、このようにぐんぐん話が進んで画面に引き込まれる映画も悪くはないのです。80点ぐらいは揚げられるのではないでしょうか。今年に入り”声をかくす人”(ジェームズ・マカボイが良かった)”レミゼラブル”に続き楽しく引き込まれるアメリカ映画を続けて三つ見られたことは幸運です。

映画が終わって外に出てみるとビルの間に赤い太陽が沈まんとするところでした。正面には海、左・東京タワーの方面の空が赤く染まっています。

帰りは新橋までユリカモメにのります。途中レインボー・ブリッジの上を走るので船の行程を上から見ることができました。夕方の東京の海の景色に見惚れてしまいました。

神田・まつやで蕎麦を食べる

家人が暖かい蕎麦を食べたい言い出したので、帰路神田のまつやに寄る事にしました。丁度会社の退け時で店内は満員です。外で待つことにします。2番目なのでほどなく満員の席に割り込んで蕎麦を食べました。9割方の人はお酒を飲んでいるので回転が悪いようです。酒を飲まない私には分からないのですが、蕎麦屋のつまみも中々良いものだと聞いたことがあります。

店内の雰囲気は暖かい空気に満ちていました。入口を見ると長く待っている人が見えたので急いで食べて出口に向かいます。驚いた事に道路には10人ほどの行列が出来ていました。

家人の食べた暖かい天麩羅蕎麦。見るからに濃いめの出汁はまさに江戸のそばです。
私は何時もの通り大もりです。やはり私の口にはとても合います。心地よく蕎麦が喉を通っていきます。
秋葉原

帰りは秋葉原に出る事にします。神田川を万世橋で渡るとどこか猥雑な秋葉原のネオンの輝きにはっとします。神田川沿いのレンガ作りの建物は修復中のようでテントで覆われていました。

映画を見ようとちょっと近くに出て来たのに一日がかりの散歩に成りました。それでも街で見つける新しいのものとの出会いは、結構近くにもあるものだと、楽しかったあれこれを思い出しているところです。多いに得した満足感をかみしめているところです。

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01/31/2017
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