ブラック・クランズマン(Black Klansman)

有楽町東宝シネマズ・”ブラック・クランズマン”を見る・JR有楽町駅ガード下の映画のポスター

2019年4月29日、北国の桜巡りで暫くご無沙汰の土手のジョギングに朝から出かけて見ました。皆出かけて空いているだろうとの推測は大きな間違いでした。都内から出る車で道路は大渋滞です、諦めて家に戻りました。それなら前から気になっていたスパイク・リー監督の映画”ブラック・クランズマン”を見に有楽町に行く事にしました。

それにしては午後3時15分開演までには時間があると、どこかで昼食をとってから亀戸天神の藤を見に立ち寄ってみる事にしました。この判断は大間違いで境内は大混雑、藤も既に終わりのようでした。境内の様子からフジも見ずに引返す事にしました。2019.04.29

 
亀戸天神の藤

亀戸天神参道の入り口の手前で、江戸の物語でお馴染みの横十間川、天神橋を渡りながら見渡しました。スカイツリーが見えます。

この後境内に入って混雑にびっくりして横道に出て錦糸町駅まで戻りました。この先も、都内の混雑に予定が狂ってしまい散々な目にあいました。2019.04.29

   
有楽町東宝シネマズで映画”ブラック・クランズマン”を見る
劇場の切符売り場は何時もと異なり何処かざわついています。切符売り場で座席を選ぼうとすると一番前のA列しか空いてないとの事、仕方なくA列の真ん中を選びました。最前列の席は始めてです、座って画面を見るとスクリーンは長方形ではなく台形になって見えます。頚椎を患っている妻は結局気分が悪くなって映画も見ずに下を向いていたようです。2019.04.29

監督のスパイク・リーの名前と”新作映画評論”と言うサイトの評価を頼りに見た映画です。画面の見にくい角度に違和感を感じながらも、しばしばそれを忘れてスピーデイーな画面を楽しむ事が出来ました。

題名の”ブラック・クランズマン”のクランズマンはクー・クラックス・クラン所謂KKK(映画のポスターの原題にもkを間に挟んでKKKが並んでいます)の構成員の事です。黒人刑事ストールワース(ジョン・デビット・ワシントン)が化けて、白人刑事フィリップ(アダム・ドライバー)と組んで潜入捜査を行う話です。

潜入がいかにも容易過ぎる点は気がかりですが、ガサツな暴力を表面に出さず穏やかに助け合う二人の俳優の組み合わせが観賞後に心地良く思い出されます。上司も署長も人種の違いを飲み込んで隔てずに引き立てる様子も安心して見て居られる一因かもしれません。

たまにしか映画を観ない私には、新しい俳優をその都度見る事が出来てそれも新しい発見です。主人公の黒人刑事ストールワースを演じるジョン・デビット・ワシントンが”新作映画評論”の解説でデインゼル・ワシントンの息子であることを知りました。唾を飛ばすような勢いで相手を非難する黒人を映画では目にしますが、この中庸を保ち内部からの改革を主張する抑えた演技は父親を思い出させるものがありました。コンビを組むユダヤ系の白人刑事フィリップを演じるアダム・ドライバー、その巨大な体躯も見ものですが沈着な刑事を演じて見せてくれました。

事態に絡んで唸る程上手い演技も良いのですが、今回のようにあっさりとスピーデイーに物語が進行していく俳優の演技も又大変楽しく映画を見る事が出来た一因です。やはり監督のスパイク・リーの力かも知れないと思いました。最後にトランプ大統領のアメリカ・ファーストを叫ぶ画面がオーバー・ラップされましたが、言わずもがなの政治的メッセージに感じました(大変面白い映画で十分に言わんとする事が私に伝わっていました)。

もっと早く見るべき大変楽しい映画でした。これは素人の感想なので的外れの場合があるかもしれません。2019.04.29

 
有楽町駅ガード下

映画が終わってJR有楽町駅に向かいます。秋葉原のヨドバシカメラに寄ってから神田の”まつや”で夕食の蕎麦を食べる事にしました。

有楽町のガード下に入るとそこは昭和が残っています。消えかかった映画のポスターが貼られています。この一帯程変化に富んだ場所はそうそうあるものではないと思っています。東京駅から新橋まで続くガード下の西には皇居・日比谷のビル街・帝国ホテル、東には銀座があります。そしてその中心部にあるガード下にはほっとする空間が今でも残っています。2019.04.29

この辺りは日比谷と有楽町の映画街が広がっていました。その時代の日本映画のポスター、消えかかった色が過ぎた年月を示しています。2019.04.29

レトロなJRのガード下を抜けます。 ガードを抜けた先には明るい現代の夜景が広がっています。2019.04.29
   
神田・まつやで蕎麦を食す

秋葉原駅前のヨドバシカメラで探していた小物を買うことが出来ました。神田川を万世橋で渡ります。昔の交通博物館が綺麗な建物に変わっています。2019.04.29

 

久し振りの”まつや”です、外には二組ほどの人が待っていました。夜は酒を飲む人が居るので時間が掛かる場合もあります。それほど待たずに入店、7時に近いので最後のオーダーとのこと、迷わず大モリ蕎麦と暖かい天ぷら蕎麦を頼みます。2019.04.29

ほぼ満席の店内です、それ程待たずに大盛り蕎麦が運ばれてきました。やはり私には”まつや”の蕎麦の味が合うようです。

細すぎず太すぎず、少し硬めのゆで加減、少し甘めタレ、のど越しも良好、もっと食べたいと思うほど美味しい蕎麦でした。2019.04.29

 

妻の頼んだ天婦羅蕎麦です。大きな海老の天婦羅が2個入っていました。1個を貰って食べましたがぷりぷりした身が大変美味しい天ぷらです。出汁も申し分ないスッキリした江戸の味です。

2019.04.29

 

 
万世橋まで戻ってきました、JR秋葉原駅まで僅かです。JRの電車に乗ると電車がかなり空いています、この時間座る事が出来た事は幸運です。こればかりは休みのお陰だと、最後の最後にその有難みを経験することが出来ました。2019.04.29

教訓として旧祭日は出かける事を避けて家にいる事を胆に命じました。終盤に入り大変面白い映画”ブラック・クランズマン”を見て”まつや”で江戸の蕎麦を堪能できたことで良しとしなくてはなりません。2019.04.29

11/27/2022
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