彼岸花

村のヒガンバナ

街では既に終わりに近い彼岸花、今が盛り。どこか草の陰に咲いている時のこの花が好みです。主役たる花としてではなく、土手の草に埋もれながら真っ赤な一塊となって雑草の緑の原に緋色模様、そんな咲き方を好みます。芍薬でもなくバラでもなくボタンとも役回りが違う分をわきまえて咲くヒガンバナ。このヒガンバナは田圃の土手で毎年突然咲き出して心をゆすります。黄金色に実った稲、真っ赤に開いた彼岸花、秋の強い光が照りつける中でしばし見とれています。朝方に降った雨のしずくがガラス玉となって光っています。この辺りでは根に毒があるためなのか野草として増やそうとしなかったようです。近頃は花好きの人々があちこちに植えて、かなり見られるようになりましたが、それでも街の川の土手の方がその数は多いほどです。時としてカジバナとも呼ばれたと聞きました。本当かどうかは知りませんが、どこか物語を感じる名前です。2007.9.30気温13度無風

 

2008.09.30

近所にもあぜ道にヒガンバナを植えている家がありますが、すでに終わっていました。ここは僅かに標高が高いせいかいまだつぼみのものが残っています。日当たりが良い場所につぼみの花があって、何故か日陰のツバキの下にある群落はすでに満開です。どのような自然の加減なのでしょうか。

試しに田圃に降りて黄金色の稲の穂の中から見上げてみました、やはり似合います。景色の中で目立ちすぎず一角を真っ赤に染めています。2008.09.30

帰りに鎌で一掴みほどのヒガンバナを切りました。瑞々しい茎からは水が垂れてくるような気がします。街に持ち帰ってしばらく楽しもうと思います。ヒガンバナは結構日持ちが良くて暫く楽しませてくれます。

10/5/2008

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