ウグイスカグラと言うのですが、俗称のナワシログミの呼名の方が季節感があって好みます。名前の通り、田植えの頃になると実が赤く熟成してきます。
この辺りの里山には幾らでも自生しているので、庭に植える人は皆無です。私だけが、昔何でも植えたがる頃に数本植え込んだのですが、誰も見向きもしてくれません。
高さは1メートルほどになる落葉樹です。春に薄い赤紫のロート状の寂しげな花を咲かせます。今回は鳥や獣に食べられる前に私が全て食べました。草刈で乾いた喉を薄甘い果実汁が潤してくれました。どこか懐かしい味です。こうして野に働く人々に、一時の恵みを与えて来たのだと思うと褒めてやりたくなりました。
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