・東北道で来た場合は東北道矢吹インターから国道4号線を郡山方面へ進み、那須方面から4号線を走ってきた場合は鏡石町に入り、鏡田歩道橋交差点
を左折。約300m入った左手に有ります。一応この交差点右手には全く目立たないホテルまるなかの看板があります。更に東北道鏡石パーキング・エリアへのスマートIC入り口の標識が出ています、これの方が目立ちます。ホテルは左側の低地に見えますが、周りは普通の住宅街ですので中々分かりにくいかもしれません。
香具師の口上のようなホテルの”夢枕うんぬん”の説明を読むのも一興です。ちなみにその話は”夢枕にお立ちになったお不動様が、指をさされた処を掘ったところ湧き出たのがこの温泉”と言うものです。ちょうちんをぶら下げて”秘湯”と言うより(車で横付けできる立派な旅館までもが秘はないと思うのですが)、私には微笑ましい感じがしました。多分、ここに来て病を治そうとしている人々にはこのお不動様の物語にも勇気を与えられて、それにすがっているのではないかと思ったのです。ここには体の動かない人の為の浴槽が別にあり、男女用と合わせて3箇所の浴槽があるようです。旅館自体がそのような人の事を考えている事に好感を覚えました。価格も¥200(¥300だったかもしれません)です、地元の人が毎日治療がてら入浴出来るようにと言う考えではないでしょうか。こうことが村の生活の隠れた豊かさです。左の写真は浴槽前のホテルの廊下、右に曲がる入り口が治療の人の為の浴槽です。隣が男湯です(男湯の字が消えかかっていて私には見えません、暫く誰かが入るのを待っていました間違って女湯に入ったら痴漢に格下げされますから)、隣の浴槽の大きな話し声が筒抜けでした。とりとめの無い話が延々と続いています、のどかな湯浴み風景です。
不動温泉の湯は飲料になるらしくペット・ボトルで汲んでいる人がいました(持ち帰りは1リットル¥10だそうです)。私も口に含んで見ましたが特別の味も臭いも感じませんでした。全て源泉掛け流しです。私には少し温度が低いように感じました。余程長く入浴しないと体が温まりません、これが治療としての入浴には利点になるのでしょう。設備が少し汚れているのが気になる方が居るかもしれません、個人的には入浴している人々がのんびりと入っていてこちらまで豊かな気分になるせいか全く気になりませんでした。入浴の雰囲気はなかなか良いものです。体中細かい気泡がまとわり付いています、これも何かの成分のせいだとか書いてありましたが失念しました。気長に入浴出来る方には向いていると思います。温泉の雰囲気はのんびりしていて大いに気にいりました。不思議な世界に迷い込んだような思いが残っています、もしかして長湯のせいで朦朧としたかもしれませんが。
2007.12.11