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杉並区・井草八幡の狛犬・吽像・嘉永6年(1853年・癸丑)石工・九兵衛

午前中早めに有楽町で映画”女神の見えざる手(Miss Sloane)”を見てから江戸の狛犬を見るために新宿にやって来ました。新大久保駅から歩いて鎧神社を訪ねる事にしてどこかごった煮のような街の通りを進みました。

鎧神社を訪ねてから中央線で荻窪駅に向かい杉並区の社を訪ねる事にしました。2017.11.06

杉並区・天沼八幡神社

天沼八幡神社住所:杉並区天沼2丁目2−18−5。

中央線荻窪駅を降りて目の前のバス停に沿って青梅街道を右・新宿方面方面に進みます。

昔、ラーメンが今程騒がれていなかった時代ですが、随分通った懐かしいラーメン屋・春木屋の前を通りその先の信号を渡りました。店の前には時間が外れているせいか珍しく行列がありませんでした。

青梅街道から左折して天沼八幡に向かいます。直ぐに進行方向の左に名物の酒まんじゅうの”高橋”がありました。5個入りパックを買いました、確か¥600程度だったと思います。日持ちがしないのでその日の内に売り尽くすようで売り切れることが多いと言われています。

デイ・パックに入れていたので家に帰ったら少しつぶれていましたが、いかにも素朴な味で微かに酒の香りがします。荻窪駅から5〜6分ほどで鳥居が見えてきました。2017.11.06

 

酉の市の季節で小さな屋台の店が数軒でていました。2017.11.06

 
 

酉の市の出店も閑散としています。平日の昼間、更に年の瀬の雰囲気がまだまだなのでしょう。狛犬の間の参道を抜けて拝殿でお参りをさせてもらいました。境内の横には幾つかの綺麗な末社が並んでしました。2017.11.06

天沼八幡神社・昭和28年(1853年)の狛犬

拝殿の前の高い台座の上に奉納された見応えのある狛犬が置かれた居ます。若干小型ながらシャープな顔の彫が美しい狛犬です。これは江戸の狛犬ではないかと期待してしまいました。

台座には昭和28年に奉納された事が彫られていました。戦後まもなくには、これ程の腕の石工の人が居たんだと昭和の狛犬を見直してしまいました。

右に置かれた吽像でしょうか、構成に面白みがあり全体のバランスも良くとれているように感じました。2017.11.06

台座には昭和28年の年号と、石工・谷合(推測ですが、名前は読めませんでした)の掘り込みが見られました。吽像から阿像を写しました。狛犬は高い台座の上に置かれていて全て見るのが大変です。2017.11.06

これは左に置かれた吽像と思われます。美しい彫が施された玉を足下に収めています。動き出しそうな狛犬のデザインがかなり良いように感じました。2017.11.06

青梅街道に戻り、青梅方向に800mほど進むと環八との交差点・四面道にでます。更に超えて先に進みます。800m程進むと右手に荻窪警察、左に青梅街道に面した鳥居が見えてきます。荻窪神社です。2017.11.06

杉並区・荻窪八幡神社

荻窪八幡神社:杉並区上荻4丁目19−2。かなり大きな神社です。狛犬は青梅街道側からの入り口と拝殿の前の2対を見る事ができます。2017.11.06

 

荻窪八幡神社・安政2年(1855・乙卯)の狛犬

青梅街道側の鳥居を潜ると、鎮守の森で薄暗い参道に出来の良い江戸の狛犬が奉納されていました。

こちらは右に置かれています、多分阿像ではないかと思われます。ゆったりとした姿の少し大型の狛犬です。どんな石工の人が彫ったのかは知りませんがぴっちりと緩みのない彫りです。

こちらは左に置かれた吽像と思われる狛犬です。台座にははっきりと安政2年の文字が残っていました。2017.11.06

 

鎧神社昭和43年(1868年)の狛犬

拝殿の前には立派な高い台座の上にもう一対の狛犬が奉納されていました。この年代になると、石工の人が残っていない時代にはいっているのでしばしば目にする定型的な狛犬でした。

南側の参道の先には一段と大きな鳥居がありました、多分こちらが正面の入り口のようです。

お参りを済ませ青梅街道に戻ります。いささか歩いたので、次の井草八幡まではバスに乗る事にします。多分のどのバスに乗っても井草八幡の停留場を通るようです。2017.11.06

井草八幡宮

井草八幡宮住所:杉並区善福寺1丁目33-1 。バス停・井草八幡宮。

バス停を折りて道なりに進むとすぐ左にこの鳥居が見えました。鎮守の森の中に長い参道が続いていました。

常緑樹が茂る鎮守の森が、砂利道にまだら模様の陽の光を振り分けていました。

拝殿に向かっていると真っ赤な門が現れました。参道は未だ続くようです。

拝殿の前の広い砂利の境内の前に古そうな狛犬が陽の光を浴びて静かに佇んでいました。

神社の境内は常緑樹の緑で覆われています。清々しさが満ちているように感じました。2017.11.06

狛犬の間を抜けて如何にも由緒がありそうな井草八幡宮の社で参拝をさせてもらいました。2017.11.06
井草八幡宮・嘉永6年(1853年・癸丑)・石工 九兵衛

こちらは右に置かれた阿像と思われる狛犬です。大きさは普通のサイズですが、彫はさすが江戸の石工と見惚れてしまいました。”久兵衛”と石工の名前が彫られていました。

2017.11.06

年号が彫られていますが、一部が欠落しているようではっきりしませんが、嘉の”加”らしき文字と”丑”が見えるので嘉永六年1853年(癸丑)と推測しました(間違っているかも知れませんが)。石工の名前は九兵衛と読めます。

左に置かれた吽像と思われる狛犬です。前が丸く親しみやすい表情です。

装飾を省いて狛犬だけが確りと彫られているようです。これはこれで、見る人の目が狛犬だけに行くわけで覚悟の居る仕事だと思いました。2017.11.06

 

杉並区・白山神社

 

白山神社住所:杉並区上荻1丁目21−7。井草八幡のバス停から荻窪駅行に乗って四面道の交差点で降りて右折・環八を3分程、進行方向の左・環八道路のすぐ脇に白山神社はありました。荻窪駅からもほんの数分の場所にあります。長い参道を持つ静かな神社です。2017.11.06

昭和43年に奉納されたしばしば目にする新しいタイプの狛犬が拝殿の前に置かれていました。2017.11.06
社の右手に三峰神社が鎮座居しています。そこにも小型の新しい狛犬が奉納されていました。その神社の手前の柵の上には小さな猫の石像が置かれています。2017.11.06

白山神社を見終わってから荻窪駅に向かいます。駅まで戻ってきて迷いました。既に昼食は食べてしまってお腹がきついのですが、懐かしい春木屋に次は何時来られるか分かりません。食べていこうと駅を通り越して春木屋に向かいました。

夕方には早いせいか誰も並んでいません。店に入って懐かしい”中華そば”(昔からラーメンではなくこう呼んでいました)を頼みました。どこでラーメンを食べても、昔食べた春木屋のラーメンと比べていました。どうも今回はお腹が満腹のせいか、それとも年齢のせいか、残念ながら昔食べた味が蘇る事はありませんでした。それでも懐かしい東京のラーメンを食べる事が出来て大満足です。晩秋の夕暮れが迫ってきています。急いで電車に飛び乗りました。2017.11.06

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04/17/2021
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