出典:国立国会図書館書誌データ・築地外国人居留地図・2024年3月22日取得 https://dl.ndl.go.jp/pid/2542226/1/2 ・縮小・加筆加工 |
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上記の当時の地図は”御宿かわせみ”の舞台が推定できる大変貴重な地番が記入された絵地図です。江戸末期の地図ではないかと思われます。地名には加筆してあります。私には物語が生き生きと動き出すような錯覚を起こさせてくれる大変嬉しい地図です。*オリジナル画像では地名が不明瞭の個所もあり読み間違いがあるかもしれません。オリジナルの地図に個人的な推測で現在の地名の説明も付けましたが違っている場合も有りますことをご高配ください。尚、この絵地図は左が北になっています。*●印の現存する箇所にはリンクが張られていますのでクリックしてください。 |
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絵図面に新御宿かわせみの舞台と推定される幾つかの場所にその名前を記入してみました。尚ページ番号は文庫版の本のものです。 | |
現在の"築地川公園"北側に軽子橋があった事や築地カソリック教会の説明等から築地外人居留地の地図の新高橋から続く道が現在の居留地中央通と推定できそうです。本文中現存する築地カソリック教会が居留地35番と36番に聖堂が献堂されたとの説明が見られます。下記のグーグル・マップで現在地を推測する事が出来るでしょう。絵地図の川は殆どが埋め立てられています、従って橋も痕跡が推測できるだけになっています。因み絵図中、新御宿かわせみの主人公・麻太郎の務めるバーンズ診療所の前を流れていた鉄砲洲川は現在埋め立てられて鉄砲洲通りとなっています。 @●印築地居領地16番が主人公、イギリス帰りの医師、麻太郎の働くバーンズ診療所。鉄砲洲川(現・鉄砲洲通)に面していたと思われます。”花世の立春・明石橋の殺人”P17、同作品中P35に上記地図右端のD明石橋が出てきます。 D明石橋(俗名・寒さ橋):新御宿かわせみ”江梨香という女・P236 ”・麻太郎がが江梨香に声を掛けられ居留地16番のバーンズ診療所まで歩く様子を花世に見咎められる。 |
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2月下旬、体が運ばれそうな強風の中での毎週恒例の土手のジョギングの翌日、近くの歯医者さんへの帰路太腿が痙攣してしまいました。それがきっかけで膝と腰までが痛くなりその症状が中々収まりません。今まで経験した事が無い出来事で整形外科のお世話になりました。それでも無理は出来ず1週間程は薬を飲みながらジョギングを取止めていると歩く事には大きな支障が出なくなりました。近所をテストで歩いても問題は無さそうなので、毎春恒例の中山道から海までジョギングの下調べを兼ねて築地に出かけてみる事にしました。
築地には江戸幕府開港の折の外国人居留地の有った街、加えて私の好みの”御宿かわせみ”の舞台にもなっている場所で以前かから気になっていました。”御宿かわせみ”の物語を胸に浮かべながら築地居留地を尋ね歩けば物語の感動が更に増す事は間違いないと確信して、この機会に散策してみる事にしました。出発は築地の本願寺、築地場外のお寿司屋さんで昼食をとり居留地中央通りに残る記念碑を辿りながら”かわせみ”の舞台であろうと素人の知識で推測した隅田川の川岸にある新川跡までの道を歩いてみました。物語の場所を探しながらの日比谷線・茅場町駅まで約6km程の楽しい散策でした。 居留地中央通りは、聖路加病院が大きなスペースを占めて居る事もあってか観光客で込み合う築地場外とは異質の静かで品のある古い東京の街の風景が広がっていました。行き交う人も殆ど見られない静かな通りの散策を存分に楽しむ事が出来ました。 この地は”御宿かわせみ”の中でも”新”の表題が付いたおるいさんと東吾の次の世代の麻太郎や源太郎が主人公となる物語の地になります。隅田川を上流に辿る程に江戸の物語の舞台の地に向かう事になります。参考に写真撮影時の時間を表記してあります。
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12:45・住所:中央区明石町1−25。聖路加国際大学脇の居留地通りに静かに案内板が立っていました。 案内板の文字を楽しく読ませてもらいました。芥川龍之介が牧場で生まれたとは初めて知りました。 2024.03.18 |
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人通りが疎らな静かな東京の町の中の通りにさり気なく立つ案内板です。案内板の向こうは海苔屋さんです。通りを渡りその店の前から案内板を写しました。 2024.03.18 |
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12:49:住所・中央区明石町10。芥川龍之介生誕の地の立つ聖路加国際大学の敷地内には立教女学院発祥の地やアメリカ公使館跡の記念碑等の居留地に関する記念碑が見られます。聖路加国際病院の創設者であるトレイスラーの記念館もその一つです。
2024.03.18 |
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トイスラー記念館に向かって右側に設置されているトレイスラー記念碑の右側文章部分を拡大しました。 2024.03.18 |
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辺りに大きなビルが立ち並ぶ一帯、そんな尖った風景を和らげるようにトレイスラー記念館が緑の木立の中に見えます。 緑の多い周りの景色に溶け込んむように何処か洋風の印象が感じられるこじんまりした建物が建っています。 2024.03.18 |
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トライスラー記念館前の説明版を2分割して掲載しました。 2024.03.18 |
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2024.03.18 | |
12:53・住所:中央区明石町10−1。トイスラー記念館に向かって左にはアメリカ公使館跡の記念の石板が飾られています。
2024.09.25 |
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アメリカの国鳥・ハクトウワシと思われる鳥が彫り込まれた石板が見られます。
2024.09.25 |
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説明版を写しましたが識別できるほどはっきり写す事ができませんでした。
2024.09.25 |
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デザイン化されたのではないかと思われる星条旗が彫られた石板が見えます。このデザインを以前見たような記憶がありますが確かではありません。
2024.09.25 |
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12:57(撮影時間)・住所:中央区明石町5−26。・居留地中央通りを再度北にすすんで少し前に訪れた築地外人居留地案内板のある交差点に戻ってきました。道路の反対側にカソリック築地教会の建物が目に入りました。交差点を渡ってみました。 |
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交差点の角に建つカトリック築地教会の北側に隣接して”カトリック築地教会聖堂”が見えます。 2024.03.18 |
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入り口に建つ案内板を写してみました。絵地図の築地外国人居留地35番と36番に聖堂が献堂されたとの説明が見られます。絵地図のその位置にカソリック教会の文字を記載したました。この説明版でこの通りが現在の居留地中央通りで有る事が確認できました。 2024.03.18
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聖堂は36番にあります。 2024.03.18 |
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歴史を感じさせてくれる石組の入り口。入り口から聖堂と鐘がみえます。中に入らせてもらう事にしました。 教会の内部に入るのはこれで2回目になります。神社の参拝には馴染んでいますが、教会はこれが2回目になります。一回目の英国での教会は昔しばしば尋ねた英国ラドロー市内の美しい尖塔をもつパリッシュ教会でした。扉を叩いて仏教徒だが中に入っても良いかと尋ねると、躊躇なく優し気な態度でどうぞと招じ入れてくれました。その記憶があるので今回もそれほど躊躇することなく聖堂に進んでみました。 2024.03.18 |
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聖堂の門を入ると右側に”江戸のジャンヌ・ルイーズ”と名づけられた大きな釣り鐘が置かれていました。歴史と風格を感じさせる大きな鐘です。 2024.03.18
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