台東区の狛犬・佐竹秋葉神社
秋葉神社狛犬・昭和5年(1930年)・石工 前林栄太郎

1月30日、12時20分から上野の東宝シネマで映画”キングスマン・ゴールデン・サークル”を見る前に昼食を食べる道の途中にある竹町秋葉神社に立ち寄りました。グーグル・マップで店を探している時偶然狛犬の居る社を見つけました。私の好みの、神社のある街の人々が自らの力で作ったとても気持ちの良い神域です。

建物に周りを囲まれた小さな境内ですが氏子の方々の手で綺麗に整えられています。まず、お参りをさせて貰ってからスッキリした作りの石像を見る事にしました。2018.01.30

佐竹秋葉神社住所:台東区台東4丁目21。JR御徒町駅から春日通りを隅田川方向に10分程歩いてから右に折れるとすぐ右手に鳥居が見えました。

秋葉神社と言えば火除けの神様として後利益あらたかな神社です。そして天狗様がつきもの、二つの天狗の扁額が奉納されていました。

神社に置かれていた秋葉神社の縁起にはこの社は昭和5年に再建されたと書かれていました。2018.01.30

佐竹秋葉神社狛犬・昭和5年(1930年)・石工 前林栄太郎

このあたりも昔は多くの職人の人達が暮らしていた町なので、この石工の人も神社の近くに住んでいたのかもしれません。

江戸の職人の作った狛犬の雰囲気が感じられるきりっとした石像です。口が紅色に染められています、鋭い目を持つ狛犬はあたかも生き物のように見えます。

派手な彫りで喝采を浴びようという気配のない作りに粋な造りに見えました。こちらは右に置かれた阿像と思われます。中型の狛犬です。2018.01.30

 

阿像から吽像を写しています。神社を訪ねる人を見据える首を曲げた姿もこの角度から見ると威力があります。2018.01.30

左に置かれた吽像、僅かに口を開いています。決して派手ではありませんが鋭い目付きは社を守る狛犬の役目をはたしている様です。

子供の狛犬が見当たらないようですが、安易な誉め言葉を受け付けない職人の矜持を感じて清々しい印象を持ちました(事実は不明です、個人的な印象ですが)。2018.01.30

狛犬の台座に彫られた居た石工の名前と奉納された年月です。神社の演技によれば昭和5年5月9日に町の鎮守として再建したと記載されている事から、目出度い完成時に狛犬が奉納されたと思われます。

都心部の神社はどうしても狭い境内になります。大らかな日本の神々は神社の大きさや宝物の有無で差別するとは思えません、参拝をする人々の心を見ているような気がします。個人的にはこのような氏子の人々が力を合わせて送検した神社を大変好ましく思っています、私にとっては極めて居心地の良い神域です。2018.01.30

 
02/09/2018
Copyright (C) Oct. 10,2007 Oozora.All Right Reserved.
 
本日カウント数-
昨日カウント数-