少し時間ができたので前回見損なった”ザ・コンサルタント”を有楽町の丸の内ピカデリーで見る事にしました。
11:45から始まる今日2回目の開演時間に合わせて家を出ました。なぜかこの時間でも電車が込み合っていて席に座る事が出来ませんでした。1月21日から上映している映画なので入れ替え時の混雑も無く、席もより取り見取りでゆったりと見る事が出来た事は幸運でした。この映画館は訪れた記憶がありません、中々良い劇場です。エレベーターも何時も行くシャンテ・シネより豪華です。入れ替え時、掃除が終わった時に中に入りました。
映画を分ければいわゆるアクション映画でしょうが、自閉症であった主人公の幼少期の生い立ちがかなり詳細に描かれているので、ベン・アフレックが演じる会計士・クリスチャン・ウルフに存在感が感じられる事がこの映画の楽しさを生み出しているように思いました。人と異なる態度と特異な優れた才能を併せ持つウルフ(彼の場合は卓越した計算能力)は、獄中で裏社会の会計請負人と知り合いその仕事を引き継ぐことになります。表面は田舎の冴えない会計士、裏では裏社会の資産管理人、加えて軍人の父に鍛えられた攻撃力を活かした暗殺者として暮らしています。
アナ・ケンドリックが演じる義肢製造会社の会計係デイナは、会社の経理上の不都合を見つけた事からその問題の解決を依頼されたウルフと共に命を狙われることになります。一緒に逃亡中、人の目を見て話す事が難しいウルフはデイナには心を許しその美しさとウルフに偏見を持たない彼女の態度に惹かれていきます。
銃器を撃ち合う映画ではありますが、ウルフの自閉症であった幼少期の描き方(l果たしてこれが事実なのかは判断できませんが)がまず主人公をリアルな存在として違和感なく受け入れる事が出来ます。ウルフとの抗争や複雑な付き合いに登場する多くの老練な俳優達の演技や、丁寧に物語の背景を描いてくれる事が更にアクション映画にありがちな嘘くささを消してくれて物語をすんなりと受け入れて楽しむことが出来たようです。
アクション映画としては、クリスチャン・ウルフを演じるベン・アフレッが淡々としているのも良かったと思いました。アクション映画は物語性が高いストリーですから、オカシイ・嘘だという印象が強くなるとどうも白けてしまいます。この映画はそれが余りない事で最後まで楽しくストリーの中に没頭することが出来ました。それにしても、変な話ですがウルフの風貌からどうも日本の漫画ゴルゴ13を思い出してしまいました。2015.11.30