湯島聖堂A (湯島聖堂@へ)
@御茶ノ水駅を出て、旧中仙道に向かい聖橋を渡ろうとすると右下に大きな森が見えます。下には神田川。空は青空、緑の木々にまばらに混ざり合う紅葉。私の目にはこのような彩が馴染みます。
この森の中が湯島聖堂の表側です。多分静かに思索する場所だから、移り変わる色彩より変わらない緑を選んだのではないかと思ってしまいます。A左の聖橋脇に立つレリーフはこの橋の由来を記しています。神田川をまたぐ聖橋は湯島聖堂と東京復活大聖堂(ニコライ堂)の二つの聖堂からとったようです。
地図中の番号は写真の該当する番号です。
   
B小さな”聖橋門”を入ると森の中を石段の坂道が下っています。 幾多の若者がこの坂道を歩いてやがてこの門から出て行ったのだと暫く青い空を見上げていました。美しいこの塀に囲まれた安住の地から幕末の荒れ狂う空の下に出て行った若者の一人、清河八郎を思ったのです(藤沢周平ファンの方は“回転の門”を思い出し
てください)。八郎がこの地に学んだのは1854年、25歳の時でした。坂の途中の”入徳門”は1704年に建てられた古い時代のものだそうです。この日は工事中でした。孔子廟は平日は開いていないとの事です。左の写真の建物は講堂と書かれていました。今回も、残念ながら聖堂の聖堂たるゆえんとなる孔子廟を見ることが出来ませんでした。
Cスダジイの巨木、あたり は緑 の常緑樹の森です。
E湯島聖堂は何度か火災にあって建て替えをしています。”仰高門”も上部の屋根の部分は古い時代のままのようですが土台や柱はどうも立て替えてある気がします。
D大きな孔子立像、台湾から贈られたとか
Fこの壁の美しさ、加えて坂道の傾斜が躍動する横縞模様を視界一杯に広げてくれます。右の塀の中は湯島聖堂、左には道路を隔てて神田川、坂を上りながら往時の景色がどれほど素晴らしいものだったか想像してみました。

上るほどに眼下の神田川の水面が晴天の空を写しこんでいます。左の目の端には対岸の淡路坂、坂道を通る人は僅かです。道路を渡って更に一枚撮影しました。

G昌平坂(相生坂と言ったようです)を登ると聖橋の下を通るトンネルに出ます。石造りのどっしりした作りです。坂の終わりにトンネルを抜けて普通の世界に戻るような楽しい気分です。

仕事で訪れた外国人が二人、話しながら通り抜けていきました。古に心を遊ばせて、和洋二つの聖堂を歩いたこの旅の終わりとしてはお誂えの舞台です。2007.11.26

11/30/2007
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