多くの春の山菜の中でも私の大好きなヤマグルミ、近頃店でも結構な値段で売られているようです。ヤマグルミ(コシアブラとも呼ばれますが)を食した方は居てもその木を見る事は少ないかもしれません。山ではかなりの大木に育ちますが馴染みの大工さんが庭の片隅に植えてくれました。このあたりの山にはかなり沢山自生している木です。切り詰めながら育てていますが、ちょうど芽吹きの頃に訪れる事が出来ない為にめったに口に入れたことはありません。
ここ400メートルほどの高原の少し下に住む友人の家を訪ねたら取って行けと言うのです。数日前に食べたので今は食傷気味だとの事、庭に回ると5本程のヤマグルミが植えられていました。家に帰って我が家のヤマグルミを見たら芽吹きが始まったばかりで小さすぎます。それでも次回来た時には食べられそうもないので大きめなものを選んで取りました。収穫物の写真の大きな方が標高200メートルほどの友人の家のもの、小さなものは標高400メートルほどの我が家のものです。ヤマグルミはウドやタラの芽の比べて小型の山菜ですので食べやすいのが良いですね。テンプラ、オヒタシ、ゴマアエとどれも大好物です。
新芽は山菜として食べられます、更に秋の葉っぱの美しさは特筆ものです。薄暗い裏山の景色の中から浮き上がるようにたつ黄緑色の葉に覆われたヤマグルミを見た時には息をのみました。アメリカ北部で見るスプルースの秋の葉の見事さが目に浮かんできました。広大な景色とこじんまりしたこの地の景色、優劣つけ難い美です。2009.04.27