袋にいれて横を流れる小流れに二晩晒しました。村の人々の使う洗い場の隅を拝借したのです。沢の水は手を入れておくと痺れてしまうほどの冷水です。切れることなく流れる水など街では出来ない贅沢です。

知り合いを尋ね、挨拶を交わすたびに梅を持ってと言われて梅はいつの間にかこの５〜６倍にもなってしまいました。とても食べられませんが街の知り合いに上げても良いかと思いありがたく頂戴した次第です。それでも更に行く先々で梅を持ってけと言われては、こちらの配布先にも限りがあります。丁寧に来年はと言い訳をしました。絶えることなく流れる冷水と言い、示される好意といい村での生活の心の豊かさを思いました。梅は不作、代わりに心は豊作とでも言いましょうか。2008.07.09