秋の英国②ボートン・オン・ザ・ウオーター①ストー・オン・ザ・ウオルド ③ラドロー ④ウエッジウッド・アウトレットとテート・ブリテン&ナショナル・ギャラリー

写真は8日に立ち寄ったボートン・オン・ザ・ウオーターのフット・パス

ストー・オン・ザ・ウオルドから20分程バスに乗ると、コッツウオルズで日本の人に人気の高いボートン・オン・ザ・ウオーターのバス停に到着。何人かの人が降りましたが、地元の人が多いようでかなりの人が更に先に向かいました。ロンドンから簡単に来られるせいかバス停横のカフェには日本語の説明がありました。いささか興ざめしてしまいました。左側に川が流れていてこの下流に写真によく出ている石橋が掛っています。ここを離れる前に、帰りのバスの時間を確認します。3時間程の猶予がありそうです。2012.11.08
概念図

旅程の概念図です。個人的な印象では、今回寄る事が出来ませんでしたが、コッツウオルズから更に西北、ウースター、シュールズベリー等ロンドンから行きにくい町に興味を魅かれました。車窓から見える限りの感想ですが、イギリスらしさが色濃く残っているように感じました。簡単に行けるところはどこも、”観光”と言う同じ色に染まってしまうと言う当然の帰結なのでしょう。近くにあるスローターと云う村が静かだと聞いていたので出かける事にして歩きだします。
11月6日 ロンドン・パデントン着
11月7日 午前中イースト・クロイドン、午後からサウサンプトン
11月8日 パデントン⇒コッツウオルズ⇒ラドロー
11月9日 ラドロー・フェザー・ホテル滞在
11月10日
11月11日 ラドロー⇒ストーク・オン・トレント⇒パデントン
11月12日 テート・ブリテン⇒ナショナル・ギャラリー⇒PM7:30ヒースロー空港より出国

当日歩いた範囲の概念図です。間違っている場合もあります。個人的な趣味で言えばバス停近辺は、イギリスらしくない安っぽい観光地に感じます。B⇒D⇒Aの約40分程の周回がコッツウオルズのとくちょうであるイギリスの古い民家の村と云う感じがありました。狭い生活道路なので団体で押し掛けるには適していない静かな川沿いの散歩道でした。

①A・バス停⇒石の橋⇒D・大きな屋敷⇒A・バス停

この石橋と川の風景はしばしば紹介されている場所です。シーズン・オフで工事中のようです。地元の人が飛んできたカモの群れに餌をあげていました。尚、以下の文章では上記の概念図をご参照ください。2012.11.08

A・バス停からD点に向かいます。右側の家から二人ずれのイギリス人が出てきました。話しかけてきて、こっちへ来いと庭に連れて行きます。勢いよく流れる川を見せてくれました。

散歩しながらDを目指し先に進みます。1キロ近くも歩いたでしょうか、右に牧場の入口、左に立派な屋敷が見えてきましたD地点です。更に進むと自転車に乗った地元の人がやってきたのでスローターへの道を聞きました。分かりにくいと言うのですが、どうもバス停に戻り左折する方向のようです。一旦バス停に戻る事にしました。Aのバス停に戻り売店やカフェのある方向に行ってみました。イギリスらしくない安っぽい観光地の雰囲気です。

②A・バス停⇒B・フット・パス入口⇒フット・パスを通ってD・大きな屋敷⇒B・戻るフット・パス入口
再度バス停に引返し見当でB点の方向に向かいました。両側の家並みは中々雰囲気が素晴らしい。やがて進行方向の右側に教会が見えてきました。
教会の先で左側の屋並みが切れようとする辺りの左に、パブリック・フット・パスの標識。行こうとするローワー・スローターにしては近すぎる気がします。それでもとにかく小道に入って見る事にしました。
土の道となり美しい石垣が出てきます。安っぽい観光地にいささかがっかりしていた気分が晴れました。更に歩くと絵葉書のような美しい風景が現れます。川の流れを風景の一部に取り入れた邸宅が右に見えてきました。この邸宅はフット・パス入口の家の裏にあたります。

小川の流れに沿って道は続きます。水草が流れに合わせて大きく踊ります。昨日までの追われるように忙しなかった気持ちがすっと収まりました。2012.11.08

 

水草が茂る川を隔てて美しい邸宅が見えてきました。これがマナー・ハウス(昔の荘園管理の屋敷)と呼ばれるもので、現在はホテルなどになっていると言う建物にも見えます。風景の中に溶け込んでいます。辺りに人の気配全くありません。独り占めにはもったいないような時間が流れていきます。

道は更に続きます。人がすれ違うには挨拶なしで通れないような狭い路地です。ここで犬を連れて散歩に出て来た地元の人に出会います。住民にとっては余所者はさぞかし迷惑な事だろうと、道の端に避けて待ちます。2012.11.08

   

美しい路地を取り囲むように立つ家々、この辺りはかなり高級住宅地のようです。家からは物音一つ聞こえません。色づいた庭の木々が日差しに輝いていました。

心地よい石壁に囲まれた細い路地を進んでいくとポット広い道に出ました。正面に立派な屋敷が見えます。先ほど引き返したD点の道に出たのです。

D点に建つこの屋敷はホテルには見えませんが車が数台停まっています。ストー・オン・ザ・ウオルドで不動産屋の看板を見たら、どれも一億円を超える価格でした。この邸宅は更に高級に見えます。ウサギ小屋の住人には想像を超えています。

D点とA点のバス停との間の道です。古い家並みが続く心地よい散歩道です。Aのバス停近辺には興味が無いので、再度DからBを目指して、歩いてきた川沿いの道へと引き返してみました。

B点のフット・パス入口に戻ってきました。どうもここが探すローワー・スローターではないようで、それならCの見当ではないかと思えてきました。

表の通りを、C点を目指して歩き出します。背中のパソコンと肩から下げた旅行用品がこたえます。

③B・フット・パス標識⇒C・もう一つのフット・パス標識⇒A・バス停
C点に向かう道路の左はAのバス停方面に流れ下る川です。丘陵の続く彼方に家々が見えます。橋に出ました。これが幹線道路のようで、ひっきりなしに車が通り過ぎていきます。橋を渡って反対側に出て見ます。
このフットパスがスローターへの入口のような気がします。ウオーキング・ストックを2本、カントリー・ブーツで足場を固めた夫婦がフット・パスから出てきました。私も柵を開けて入って見ました。カントリー・ブーツで歩いているわけが分かりました。大変なぬかるみです。靴の替えも無い上、明日から仕事です。諦める以外ありません。

パソコンが入ったバックを下し、重いダッフル・バックも下し、ストーで買ったケーキと水で一息入れます。今日中にラドローに行く事が大切なので、目的は旅を楽しむ事などではないとすっぱりあきらめる決断を自分に納得させました。

B点のフット・パス入口に戻ってきました。この小道は気にいっているので、再度D点を回ってA点のバス停へ出る事にしました。スローターへの訪問は諦めたので時間がありそうです。

小道に入ると先ほどは気がつきませんでしたが左に入る路地がありました。それなら新しい路地を行ってみようと進んで見るとA点の近くに建つ教会の前に出てしまいました。なんとバスが止まっています。それなら早くモートン・イン・マーシュ駅にに戻ろうと大急ぎで乗り込みました。
英国の秋は早く日が暮れてきます。駅員にラドローへの電車を聞くと時刻表をプリント・アウトしてくれました。約40分程待たなくてはならないようです。2012.11.08
④モートン・イン・マーシュ駅⇒ラドロー駅
途中2度の乗り換えがあります。最初の乗換駅・グレート・マルバーン。ここでも30分程待たされます。
グレート・マルバーン駅を出て見ると教会の尖塔が見えます。既に晩秋、木の葉の色は黒ずんだ赤に染まっていました。美しい駅舎です。近くに学校があるらしく、中学生くらいの生徒達が何人かホームにやってきました。疎らに乗客が居ます。時間を持て余して反対側のホームに行ってみました。
やってきた電車に乗る時、笑顔で順番を譲ってくれた人柄の良さそうな男の人にラドローに行くのはこの電車ですかと聞いてみました。自分も同じ方向だから後に付いてくるようにと行ってくれました。これで安心です。グレート・マルバーンを発って、更にヘリ・フォードで再度乗り換えなくてはなりません。ヘリ・フォード駅に近付くとその親切な男の人が合図をしてくれました。

一緒に降り立ったホームは信じられない事に沢山の学生で一杯です。男の人の後に付いて人波をかき分けながら反対側のホームに移動します。日本のラッシュアワー以上の混雑です。なんとか電車に乗り込みます。二駅でラドローです。駅が近づくとその人が合図をしてくれました。ホームで電車が出るまで見送って感謝の意を表しました。一人旅では人の情けが身にしみます。

懐かしいラドロー駅です。駅前の様子が一変していました。ただ、パリッシュ教会の尖塔が夜空にくっきりと見えます。それを目指してバス停まで坂道を登ります。やってきたバスに飛び乗ると、このバスではないと運転手の人が、乗客を振り向いて確認の上正確な路線番号を教えてくれました。更に夜のバス停で待ちますがバスがやってきません。

バスを諦めて明日から2泊するフェザー・ホテルに行ってフロントで事情を話してタクシーを呼んでもらいました。フェザー・ホテルは以前と変わらずに美しい姿でありました。今夜の宿・クライブ・ホテルは20分程の道のりでタクシー代は£6.5です、長旅の果てに、無事辿りついてすっかり安心、£10を出して釣りはいらないと見栄を張ってしまいました(珍しい行為です、もったいないと心の声が密かに言います)。明日は朝から気合を入れて仕事です。長い一日がやっと終わったのです。今日も沢山の親切に助けられた一日でした。2012.11.08

10/15/2013
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