11月12日・ナショナル・ギャラリーからトラファルガー広場、ビッグ・ベンが望まれる
旅程の概念図です。個人的な印象では、今回寄る事が出来ませんでしたが、コッツウオルズから更に西北、ウースター、シュールズベリー等ロンドンから行きにくい町に興味を魅かれました。車窓から見える限りの感想ですが、イギリスらしさが色濃く残っているように感じました。簡単に行けるところはどこも、”観光”と言う同じ色に染まってしまうと言う当然の帰結なのでしょう。
5番線のホームに出て駅舎の外へ出て見ましたが何の変哲もない駅です。入口の案内所を尋ねると、ラドローを走る会社と違うお気に入りのバージンがストーク・オン・トレントからロンドンは運航しているとの事で、一安心しました。人の居ないホームのベンチで、昨晩ラドローのコンビニで買ったサンドイッチを食べます。2012.11.11
駅を出て、ジョナサン・ウエッジ・ウッドの銅像が通りの反対がに見えます。左に進むとバス停とタクシー乗り場があります。暫くバスを待ちましたが中々来そうにありません。今日は日曜日で営業は4時まで、時間が無いのでタクシーに乗りウエッジ・ウッド・アウトレットに向かいました。確か往路は£7、復路は£6.5でした。*場所や詳細は変更されるので出発前に最新の情報を確認することが大切のようです。
地元の人が大きなカートで家庭用の白い食器を大量に買っているのが目につきます。全ての食器をウエッジ・ウッドで揃えてやろうと気合を感じます。それらは概して安価です。
ただ、ウエッジ・ウッドはアメリカの会社に身売りして安価な品は中国で作られていると聞いています。白い無地の食器は値段から考えると中国製に思えます。
買収されたロイヤル・ダルトン、ロイヤル・ウースター等も一緒の会社になったようです。インターネットでロイヤル・ダルトンのフィギャーを買おうとやってきました。それが良く見るタイ製と書かれていたので、お土産の第一候補が無くなってしまったのです。
ここは本当にウエッジ・ウッドかと思うような値段で売られているコーナーです。不揃いであったりカップだけなどですので、トランクに入れて日本に持って行くわけにはいきません。日本への発送も頼めるようですが、私には知識がないので食器を選ぶ才能がありません。どう考えても持ち運びが難しいのでこれ以上の購入を諦めてロンドンに帰る事にしました。店の方にタクシーをお願いすると快く電話をしてくれました。2012.11.11
今日は出国の日です。飛行機は夜7時、やっと仕事が終わったので一日自由に過ごせます。ロンドンでは何時も出来る限りテート・ブリテンとナショナル・ギャラリーに出かける事を楽しみにしているのです。今日は大きな目的があります。テート・ブリテンの”オフィーリア”を見る事です。日本に来た時も、ミレーの故郷・英国で見ようと我慢したのですが、何時も貸し出されてやっと3度目で見られそうです。2012.11.12
朝9時に合せてホテルをチェック・アウト、荷物を預けてパデントンの地下鉄駅に向かいます。地下鉄の一日券を買う列に並びます。朝の9時過ぎならゾーン1・2の地下鉄が乗り放題で£7ですので大変割安、旅行客が沢山並びます。テート・ブリテンに向かう途中ベーカー・ストリートでおります。今は藤沢周平が旅の友ですが、昔はシャロック・ホームズを持って旅をしていました。本に出る番地を尋ねたり、散策をするのが大好きです。今ではこの番地(文中の番地は実際には存在しません)と推定される場所に記念館があります。
駅を出てメリル・ボーン・ロードを右に、写真の一つ目の交差点を右折。信号で待っているとトヨタのプリウスが2台並んで信号待ち。個性的な車が走る英国の中でもかなり目立ちます。トヨタの回し者ではありませんが、なにか嬉しくなります。交差点から300メートルほどリージェント・パーク方向に向かうと左側にシャーロック・ホームズ博物館。
地下鉄のピンリコ駅です。テート・ブリテンへの出口案内が出ています。壁画で埋まった地下道はスロープで大きな通りに出ます。
3度目にしてやっと願いが叶いました。1階の受付に戻って”ラファエロ前派展”の入場券£12.20を買い再度2階に戻ります。入り口で日本語のヘッド・セットは貸し出していないかと聞いたところ、それはないがと日本語の説明書をくれました。まずオフィーリアを探します。なんとそれ程の人だかりもなく目の前でその絵をゆっくりと見ることが叶いました。他の絵を見ては戻ってを数回繰り返し、心ゆくまで見ることが出来ました。ずっと見たいと思っていた絵に対面して力が抜けてしまいました。
見終わって帰る頃、先ほど説明してくれた案内員の男の人に出会いました。見たかと聞くので、英国で見ようと何度も来たと言うと、良かったと笑いかけてくれました。1階にもどり売店を覗いてみました。何時もは観光土産には興味がないのですが、今回はオフィーリアの絵葉書6枚£5とこの写真の£25の印刷物・40x30㎝・を買いました。ミレーの”両親の家のキリスト”もゆっくりと見ることが出来ました。あと数点心を引き付けられると感じた絵を見たのですが、それにミレーが含まれていて共鳴する何かがあるように感じました。少し疲れてしまいましたが、ナショナル・ギャラリーに向かいます。
ナショナル・ギャラリーの階段を上って入り口を入ります。入り口からのトラファルガー広場の見晴らしが素晴らしいのでかなりの人々が見物しています。
入り口を入るとすぐ左側に各国語で絵を解説したヘッド・セットを確か£5.5で貸し出してくれます。説明する絵が載った説明書を付けてくれます。これは私がナショナル・ギャラリーを訪ねる時の必需品です。
入り口を入ってすぐ右手の階段を上ると最初がゴッホの部屋です。小林秀雄の”ゴッホの手紙”に若い時魂をゆさぶられた世代ですので、ビンセントと小さく書いた椅子の絵にたちまちのめり込んでしまいます。足が地に付かないほどの感動の連続です。この部屋で、時折子供達が図工の時間で来たのかゴッホの絵を模写している姿を見かけます。画学生と思える人々が模写していたり・・なんと恵まれた人々だと羨ましくなります。この部屋ではヘッド・セットで”ひまわり”の説明を聞くことができます。 私はいつも途中を飛ばして大急ぎで反対側にあるレンブラントの部屋へと向かいます。2枚の自画像の説明を聞きながら、レンブラントの鼓動が聞こえないかと目を絵の直前まで近づけて心ゆくまで絵と心を通わせます。今回はレンブラントの絵が多く展示されていたようです。ゴッホと言いレンブラントと言い、触らない限り目を絵の直前まで近づけても注意されることはありません(私の経験ですが)。
入り口を入ってすぐ右手の階段を上ると最初がゴッホの部屋です。小林秀雄の”ゴッホの手紙”に若い時魂をゆさぶられた世代ですので、ビンセントと小さく書いた椅子の絵にたちまちのめり込んでしまいます。足が地に付かないほどの感動の連続です。この部屋で、時折子供達が図工の時間で来たのかゴッホの絵を模写している姿を見かけます。画学生と思える人々が模写していたり・・なんと恵まれた人々だと羨ましくなります。この部屋ではヘッド・セットで”ひまわり”の説明を聞くことができます。
私はいつも途中を飛ばして大急ぎで反対側にあるレンブラントの部屋へと向かいます。2枚の自画像の説明を聞きながら、レンブラントの鼓動が聞こえないかと目を絵の直前まで近づけて心ゆくまで絵と心を通わせます。今回はレンブラントの絵が多く展示されていたようです。ゴッホと言いレンブラントと言い、触らない限り目を絵の直前まで近づけても注意されることはありません(私の経験ですが)。
やはり絵を見ていると時間を忘れてしまいます。思ったより時間を取られてしまいました。それ程のんびりもしていられません。大急ぎで薄暗くなりかけたトラファルガー広場を後にしてパデントンに戻ります。
ホテルでトランクを受け取りパデントンの鉄道駅に向かいます。パデントン・エクスプレスは大混雑、席がないので立ったままヒースロー飛行場へ向かいます。帰りの全日空機は空いていて映画を見たり本読んだり、眠ったりと久しぶりに時間に追われない旅を満喫しました。出発前の不安は消えて、来てみればそれなりの成果があったと何時も感じる充実感に満たされました。『秋の英国①ロンドンからコッツウオルズ②コッツウオルズ・ボートン・オン・ザ・ウオーター③ラドロー④テート・ブリテンとナショナル・ギャラリー』を終わります。2012.11.12