スリー・ビルボード(Three Billboards)
スリー・ビルボード(Three Billboards)・日本橋東宝シネマズ

2月6日、上映を待っていた”スリー・ビルボード”が始まったので出かける事にしました。前回の映画鑑賞では天ぷら屋のランチを食べそこなったので、今回は日本橋の”天丼 金子半之助”で天丼を食べてから映画を見ようと日本橋の東宝シネマに出かけました。大変な行列ができるというので、11時の開店前から並ぶ覚悟で東京駅から日本橋を渡りました。2018.02.06

 

東京駅八重洲の北口を出て中央通りに出ます、角は洋書の丸善です。左折して馴染みの日本橋を渡ります。日本橋川の上は高速が通ります。上流の皇居のお濠方向を見ています。如何にも無粋な高速道を何とかしようという計画があるのを新聞で読んだ記憶がありますが、確かにそうかもしれないと思われる景色ではあります。

中央通りも、京橋を過ぎてこの辺りまで来ると観光客の喧騒がそれ程見られません。落ち着いた街の雰囲気が残っています。

天丼・金子半之助

天丼・金子半之助住所:中央区日本橋室町1-11-15F。近くには天婦羅の店や昼食後に向かうコレドの地下には稲庭うどん等の系列店もあるようです。中央通りから店は見えません。
大変な行列ができるというので、11時の開店前から並ぶ覚悟で東京駅から日本橋を渡りました。10時40分に到着、果たして既に30人ほどの人が並んでいました。11時の開店近くになると行列は益々増えてきました。通りでは店の人が行列を整理しています。道路には小さなストーブが出て、お茶も飲めるようになっていました。

私たちは最初の入店には含まれず、次の5番目になりました。それでもラッキーです、通りの列は益々その長さを増してきます。

開店から30分で入店、2階の相席に腰掛けました。天丼が出てくるには更に時間が掛かります。出来立ての天婦羅で天丼を作っているように思えます。天丼は確か¥980、別売の味噌汁が¥120、殆どの人はこのセットを頼んでいます。テーブルには黒豆入りのお茶のポットと食べ放題のゴボウ入りガリと通常のガリが入った大きな丼が置かれています。待つ間、美味しいガリを食べお茶を飲みました。

出て来た天丼の上に乗った天婦羅の量にびっくりしてしまいました。アナゴ、小柱のかき揚げ、海老が2本、海苔、卵、しし唐の天婦羅(食べるのに夢中で内容は確かではありません)、丼から大きくはみ出していました。値段が頭にあるからかもしれませんが、私には大変美味しい天丼でした、行列ができるわけだと思いました。家人の意見は美味しいが土手の伊勢屋がと言う意見です(こちらも普通の天ぷら屋さんですが)。

東宝シネマズで切符を買うために向かう途中、系列店の”天ぷらめし金子半之助”の横を通ってみました。明らかに行列が少なく、この辺りに勤める人らしい姿が多いようでした。次回はこちらにしようと思いました。

 

12時50分の映画の開演前には少し時間があります。

中央通りを渡り三越で、泉屋のクッキーの大袋(他のデパートでは大袋がないようです)とジョアンのミニ・クロワッサンを買いました。ジョアンも特殊なパンがあるのか店の横に焼き上がりを待つ行列が出来ています。

三越入り口前のお馴染みのライオン像もバレンタインの飾り付けがされています。2018.02.06

 
日本橋・当方シネマズで映画”スリー・ビルボード”
中央通りを挟んで三越の向かい側にあるコレド室町、その2階に映画館があります。日本橋の東宝シネマズは2回目になります。新しい劇場なので椅子の間隔も広目で見やすい感じがします。コートを脱いで開演を待ちます、評判の映画ですが都内でも幾つかの劇場でやっている事や、平日の昼間でもあることから混雑するほどではありません。幸運です。
 

 

登場する3人の主役達の骨太の人生の様子が迫力を持って画面に展開されます。まさに人は悪を行いながら時として善行を施す多面性を持つその姿がテンポ良く物語の中で躍動しています。

フランシス・マクドーマンドが演じる主人公のミルドレッドは離婚して娘と息子を土産物店を営みながら育てていきます。娘はレイプの後殺害されるという凄まじい環境です。

事件の解決に手間取る警察に怒りを募らせ道路に3枚の大きな立て看板を立ててその無能ぶりの文字を大書します。非難の対処となるウッデイ・ハレルソンが演じる田舎町の警察署長の姿は印象的です。人望もあり町の人々の高い信頼を得ている所長は、評判に見合ったプレゼントを怒れるミルドレッドに残して去っていきます。

サム・ロックエルの保安官助手デイクソンも凄まじい精神の持ち主です。善と悪が違和感なく瞬時に入れ替わる心の捻じれ具合が私を惹き付けます。ミルドレッドが怒りの対象とした二人の警察官が結局は共に大きなプレゼントを与えてくれる事の不合理さを全く感じさせません、素直に劇中の主人公と共に安堵しました。

俳優の名前は知りませんが、3つのビルボードの賃貸を管理する若者の生き方も非常に印象に残りました。監督やカスが見当たらない出演俳優達の力が素晴らしい映画を生み出してくれた事は間違いありません。娘を失った自責の念と理不尽な周囲に激しい怒りで氷のように心を固めたミルドレッドが、憎悪する対象から示された愛情に涙する姿は忘れる事が出来ません。加えて余韻を残す結末が憎たらしい程心に残ります。これからも時折思い出す深い印象を残してくれた良い映画でした。2018.02.06

 

ここのところすっかり映画館訪問に惹かれています。久しぶりのこの大雪では、ホーム・ページの表題の”村から街から”の高原の村には出かけられません。休日に訪れる街では映画を見る途中の街の散歩と安価で美味しいランチが最も楽しそうです。そして最後に映画と言うスケールの大きな物語を楽しむ事が出来るのですから、貴重な2日の休日の一日を消費するには十分見合っているようです。

02/14/2018
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