朝日岳周回②竜門山から大朝日岳の縦走路 地図  朝日岳周回①へ ・ ③へ

大朝日岳は左端の雲の中にあります。一瞬でも頂上が見えないかと待っていたのですが次々と雲が流れてきます。小屋はおおよそ頂上の近くです。一踏ん張りして明るいうちに小屋まで行きつかなくてはなりません。

概念図と時間

標高約600メートルの日暮沢から、大朝日岳1,870メートルまで高度差約1,200を登ります。山の高度から受ける印象より登りでがあると感じました。

北の山の素晴らしさを満喫しました。私達は日暮沢小屋を出て反時計回りに山なみを辿り、朝日小屋に一泊、小朝日岳を経て日暮沢へと戻りました。今回の②では竜門山から朝日小屋までの稜線部分を掲載しました。2011.7.25~26

竜門山から大朝日岳への縦走路
 

竜門山から朝日小屋までの稜線は静寂な花の道でした。高貴な紫のタカネマツムシソウの群落がそれは際だって美しい景色でした。

 
 

竜門山から西朝日岳までは若干のアップダウンがありますが、登山道の周囲には高山植物の群生地が続きます。この周回コース中最も快適な区間のように思えます。晴れていればさぞかし素晴らしい景色を堪能できたのに残念です。途中、大朝日岳方面から竜門小屋を目指す数人の登山者とすれ違いました。そして夕暮れのせまる山は元の静寂に戻りました。目指す朝日小屋周辺はガスの中に沈んでいます。

 
 
 

稜線上の小さな突起を越えていきます。このあたりの登山道の両側はハクサンイチゲが大きな群落を作っていました。

 
 
 

時折ガスが一面を覆うためにどの辺を歩いているか判然としません。道はしっかり続いているので間違う恐れはありません。

 
西朝日岳の標識です。あたり一面にガスが立ち込めています。これから一旦下り、再度中岳を登ります。中岳は向かって右側からほぼ頂上の下まで登ってから巻いていきます。  
 

西朝日岳からの下りはニッコウキスゲの群生地です。霧の舞う斜面に時降り鮮やかなニッコウキスゲの黄色が一面に咲いているのが目に入ります。直ぐに霧が辺りを覆います。西朝日岳を下ると最後の中岳の登りになります。ガスの切れ間から大きな中岳が見えます。

 
中岳を超えると下りとなります。左に雪渓が見えてくると心地よい鞍部にでます。金玉水への分岐です。大朝日岳小屋は指呼の間、ここに荷物を置いて今夜の炊飯用の水を補給に行きます。  
 

中岳から下ってくると金玉水の標識。登山道の先の小高いあたりに朝日岳小屋が見えます。ここで水を供給しないと小屋にはありません。荷物を置いて雪渓の見える場所に降りて行きます。5分ほどで水場がありました。炊事の水をたっぷり供給、タオルで体を拭います。途中で水が切れていたので生き返りました。分岐点では水場まで下るのがおっくでうしたが、降りてきて本当に良かったと思いました。あたりはなだらかな丘陵状になっていて、あちらこちらに高山植物のお花畑が広がっています。

 
 

チングルマが大きな群落をあちらこちらに作っていました。

 
 
見晴らしの良さそうな高台に見える朝日岳避難小屋。私達が最後のようです。かなり混んでいるようで3階建の上部二つはふさがっていました。私達は1階を二人で使用することになりました。暗い中でストーブを付けてお湯を沸かしてまずお茶を飲みました。喉にしみ込むように美味しく感じました。残った握り飯と味噌汁、缶詰で夕食をすませました。取って置きの蒸し羊羹がデザートです。外に出てみると月が出ていました。何もすることもないのでさっさと寝袋に潜り込みます。翌朝になると二十人ほどのツアー客が宿泊したようでした。山小屋に慣れない私はうつらうつらしただけで朝を迎えました。  
竜門山から大朝日岳の間に見た花々

竜門山から西朝日の間はなだらかな尾根道が続きます。登山道の両側にはお花畑が途切れることなく表れて私達を興奮させてくれます。我々は息をつめて花々を 見つめ、そして歓声をあげるのです。花の名前は間違っている場合があるかもしれません、お許し下さい。

タカネマツムシソウ

ハクサンフウロ

ハクサンイチゲ

ウスユキソウ

ミヤマリンドウ

イワインチン

タカネヨモギ

タカネアオヤギソ

コバイケイソウ

ナンブタカネアザミ

アオノツガザクラ

ニッコウキスゲ

ヨツバシオガマ

ヒナザクラ 金玉水のあたりには幾つかの大きな群落を作っていました。

 

 


ウサギギク

ムカゴトラノオ:硬い実のようなつぼみが割れて白い花がのぞいていました。

チングルマ:ハクサンイチゲの白い群落と競うように可憐なチングルマの大きな群生が見られます。ふんわりと開く花弁が柔らかな花の印象を残します。咲き終わった綿毛状の姿もどこか愛らしく感じます。

竜門山の主稜線に出ましたが、ガスが舞っていて景色が見えません。乾燥した砂礫や小さな岩の中の登山道の周囲には高山の花々の群落が続きます。たどりついた金玉水から今夜の宿、朝日岳避難小屋が望まれます。近日中に朝日岳周回3を掲載申し上げます。

朝日岳周回 ・2・

06/10/2020
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