中学時代の友人と北岳へ出かける約束をしていたのですが、仕事の都合や天候不良で計画の実行が叶いませんでした。紅葉の頃になってやっとその両方がうまいようだと言う事で出かけることにしました。標高3193メートルの北岳は既に冬景色に変わろうとしています。
18日の夕方街を出て中央高速を『甲府昭和』でおり『芦安温泉』へと向かいます。思ったより道路が空いていて早めに到着することが出来ました。乗合タクシー駐車場の中に車を入れて仮眠をします。外は明日の晴天を保証する満点の星空です。外気の肌を刺す冷たさに体が身震いします。
広河原発7:20→大樺沢二股10:10→八本歯のコル13:10→北岳頂上着15:20・頂上発15:50→北岳肩の小屋16:20
早く小屋に付いたらやる事もなく無為に時間を過ごすだけだと言う事で、写真を撮りながら景色を楽しみながらのんびりと登りました。稜線に出ると突然の強風で体が持って行かれそうになり、急激に体温が奪われます。それでも見張り台のような北岳の稜線からの360度の展望は強風のお陰で雲が吹き飛んでそれは素晴らしいものです。
感覚が失せる手の指をもみながらカメラのシャッターを押し続けます。大樺沢を登るあたりから下山してくる人もなくなります。稜線までは一人の人と出会っただけで素晴らしい景色を私たちだけで独占です。北岳山荘に向かうと言っていたその登山者も強風の為に我々と同じように頂上を越えて肩の小屋へと向かいました。強風の北岳の頂上では、寒さに震えながら長い間景色を堪能したのです。2009.10.19