紅葉の那須・日の出平から姥ケ平 その①日の出平登り・(その②下り姥ケ平地図

那須の紅葉が今年は1週間ほど早いとのニュース、9月29日村に所要があったので出かけてみました。近く故に紅葉の美しい姥ケ平はその混雑ぶりもあってずっと敬遠していました。家人も姥ケ平ならというので出かけることにしました。

天気も大丈夫そうなので混雑の様子を見ながら牛ヶ首から南月山・白笹山を回ってみることにしました。紅葉のピークなので駐車場に車が入れられないといけないと、朝4時に起きて5時に村を出ます。セブン・イレブンで食料を買い板室温泉を目指します。

カーナビに従って進んだ心算なのですが山道に入っても車に出合いません。もたもたあたりを見ていると一台の車が追い抜いて行ったので後を追います。丁度広い場所に車を止めて休憩していたので、沼っ原を聞いたら更にトンネルを抜けた先だと言うので更に進みます。なんと行き止まりで大きなダムが現れます。どうも深山ダムに来てしまったようです。大急ぎで板室温泉に戻ります。丁度早朝の散歩をしている地元の人が居たので聞いてみると少し先を左に曲がると教えてくれました。那須方面に戻るとカーナビがその位置を示します。今度はカーナビに従っていくとトイレの有る広い沼ツ原駐車場に到着、何故間違ったのか不思議です。帰路、村に戻る時カーナビに従って走っていると那須町の一軒茶屋交差点に出ました、かなり遠回りした事が分かりました。駐車場は拍子抜けするほど車が少なく4時起きすることは無かったとがっかりしてしまいました。嫌なことに雨が降り出してきます。2014.09.29

沼ツ原駐車場発6:50⇒日の出平分岐7:40~7:50⇒隈敬池9:21⇒笹の原っぱで休憩・朝食9:30~9:50⇒日の出平10:45

 

駐車場で用意をしている人に、どちらに進むかを尋ねてみるとその人も初めてでわからないが多分こちらだと教えてくれた方に進んでみました。道はすぐに下り出します。どうも沼ツ原湿原に向かう道に入ったようです。クヌギの林を抜けて下ります。湖岸に出て再度登りだすと平らな道に出ました。駐車場からの道に合流したようです。

どんぐりが落ちています。

緩やかな登り道を進むと左が三斗小屋方面・右に日の出平の標識があります。ここで大きな間違いをしてしまいました。後から登ってきた人が3人ほど左に進みます。私は何の気なしに地図で確認することなく右に入っていきました。日の出平とは姥ケ平の途中かと思ってしまったのです。笹と黄色く色付いた道を傘をさして歩きます。2014.09.29

①沼ツ原から日の出平
 

黄色く色付いた葉が光に透けて見えます。紅葉とのコントラストが奥深い美しさを生み出しています。

緩やかに登る道を歩き出すと眼下に沼ツ原調整池が見えてきました。嬉しい事に雨が止んだようです。長い傘が道中の無用のちょうぶつになりました。
登り出した尾根の始まりは、このような色合いに染められた林の中を通ります。静寂があたりを支配しています。標高が上がると樹木は小灌木となり見晴らしが一気に晴れます。暫しの我慢の登りが始まりました。
対岸の尾根にダケカンバの紅葉が美しく輝いて見えます。こちらの尾根と合流するらしく、もしかしたらと思って楽しみに斜面を登ります。やはり合流点あたりは白い幹のダケカンバの黄色く色付いた葉が輝いていました。混雑するケーブルカー側の那須に比べてとても静かな道です。
私のカメラの腕では残念ながら色付いた森の美しさをお伝えする事が出来そうにありません。この登山道はとにかく静かです。下る人が二人、登る人に一人会っただけです。ニュースで見る混雑は何処にいったのだろうと不思議でなりません。二人でひょうたん池を見逃さないように注意しながら登ります(まだこの時点では道を間違えた事が分かりませんでした)。熊が怖いので手を叩いたり叫び声をあげながら登ります。
ひんやりとした森の木々の中の登山道は誠に快適です。時折景色に見惚れて、それを理由にして一休み。道は遅々として捗りません。
森が切れて突然眼前に素晴らしい景色が広がります。笹が太陽に輝いて反射しています。この森に続く道を登る事になります。
森の中の道はこのような笹の緑と紅葉、黄色く色ずいた葉っぱ、自然のバランスが美しいハーモニーを奏でています。2014.09.29
画面左下に登山道が見えます。ここから少し下り又それ以上に登ります。見晴らしにうっとり、人が居ないので登山道に座って朝食をとる事にします。大事に持ってきたポットのお茶を飲みます。暖かいお茶が喉を通り過ぎて行きます。今年の紅葉見物は幸先良いスタートを切りました。
笹の緑がビロードのように輝き斜面一杯に広がっています。食事を終って私は写真を撮ります、家人は先に行くと立ち上がり、美しい山道を下っていきます。姿が見えなくなったので慌てて後を追いますが途中で物音がします。ぎょっとして振り返るとデイ・パックに入れたポットが2本と大切に運んできた梨が落ちたのです。梨を一個途中で落としたようで10分ほど戻りながら探しますが見つかりません。せっかく楽しみにしていた果物を紛失して気落ちしてしまいました。ジッパーをちゃんと閉めなかったようです。ここで初めて下って来る二人ずれの登山者に会います。上に上る登山者一人とも出合います。ルートは姥ケ平に向かっているのでは安心しました。
クマザサが茂る登山道の登りも徐々に緩やかになってきたようです。姥ケ平は何処なのかと不安になります。
息が切れそうな登りが減じるのと反比例して景色に目がいくようになります。燃えるような紅葉です。
色づく葉は赤だけではありません。複雑な色の混ぜ合わせが何とも好ましいのです。自然の風景だけが生み出す美です。

森の中に小さな池が表れます。姥ケ平のひょうたん池にしては如何にも小さすぎます。小さな板切れに”隈敬池”と読める標識がありました。

登りが緩やかになってきたようです。斜面に霧が湧いています。太陽の下では燃えるような紅葉の森が幽玄な風景に変わりました。
登山道の両脇には紅葉の木々が連なっています。勿論緑の配色があってこそ私の目には強い紅葉の色が程良くバランスして映ります。

辺りの木々の背丈が低くなってきました。眼前に噴煙を上げる那須岳が雄大な姿を現します。何時も見ている山ですがこの位置からの姿は人工物が少なく大変感動的な山容に見えます。

那須岳から伸びる稜線に見えるのは、位置から考えて南月山に違いありません。姥ガ平は何処なのか、もうすぐ稜線に出てしまうようです。気づかずに通り越したのかと不安になります。

この先の紅葉の中に姥ケ平があるのかと半信半疑で道を進みます。2014.09.29
那須岳はますます姿を大きくしてきます。那須岳(茶臼岳)の左には美しい姿の朝日岳が見えます。尖がった頂上で遠くからでもすぐ分かります。この小灌木の中の登山道を歩きます。

低灌木の紅葉の中を秋の陽を浴びながらのんびりと歩きます。ここまで登って僅か3人の登山者に会っただけです。

眼前の青空の中には那須岳が大きく立ちはだかります。写真の左にお馴染みの尖った朝日岳が見えます。2014.09.29

快適な小灌木の道を進むといきなり日の出平の標識、あっけに取られてしまいました。看板をみるとやはりここは那須の縦走路です。慌てて地図を取り出して見ると私達は一本尾根を間違えて登ってしまったようです。これでは姥ケ平を見てから南月山経由で戻る事は困難です。南月山に向かう登山者が何人も通ります。姥ケ平が眼目なので牛が首に向かい、下る事にしました。後で思うに、このルートが最も良い道だったかもしれないと思っているのです。静寂の中で日の出平までの紅葉を満喫、混雑ながら姥ケ平の豪華な紅葉も合わせて見る事が出来たからです。
稜線はかなり風が強く吹きます。自動シャッターで撮影しようとしたところ、強風で三脚が倒れてカメラが石にぶつかってしまいました。これがカメラが倒れながら撮影した画面です。運悪く小石にレンズがあたって割れてしまいました。長年愛用の防水カメラのこれが最後の写真になりそうです。今回の山旅は好運に見はなされたようです。紅葉・緑・静寂を楽しんだ日の出平までの道です。②姥ケ平は近日中に掲載申し上げます。2014.09.29
06/03/2019
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日の出平から噴煙を上げる那須岳・紅葉の只中の道を登ります