花と雪渓の鳥海山②頂上 ①御浜③雪渓

御浜からは晴れていると鳥海湖が右下に見えるはずですがガスが酷く全く視界が利きません。足下の花を見ながらのんびりと進みます。八丁坂は気持ちの良い草原です。一面がお花畑、七五三掛(しめかけ)分岐で右に外輪山への道を進みます。お花畑は途切れながら続きます。ハクサンシャジンの群落が沢山見られます。文中、山野草の名前が不明または間違っている場合があります。徐々に訂正いたします。2010.07.26

この②では御浜小屋から頂上までの景色を掲載致しました。御浜小屋から八丁坂をへて登山路の分岐点七五三掛(しめかけ)へとたどります。

千蛇谷コースと外輪山コースの分岐点です。どちらをとっても良いのですが私は見晴らしの素晴らしい外輪山コースへと進みます。大物忌神社(おおものいみじんじゃ・頂上小屋)で二つのコースは合流します。

八丁坂

御浜から最初に目指すのは八丁坂です。心が和むような丸い小山が現れてきます。7時10分、草原の真ん中の下りが八丁坂です。あたりはニッコウキスゲが群生しています。一旦緩やかに下り同じだけ登り返します。

右手は月山が見えるわけですが今日は雲の中です。あたりの山肌には雪渓がいくつも残っています。

七五三(しめかけ)へ向かう尾根道から右に月山が見えるわけですが雲の中です。それでも斜面は一面のお花畑です。

鳥海山

ガスの晴れ間から尾根道を確認します。ハクサンシャジンの群落が上品な薄紫色の標識のよに進む道を示してくれています。

七五三掛(しめかけ)はあと僅か、変化に富んだ美しい景色が続きます。緑の中には近づくと花々がお出迎えです。
ハクサンシャジンの群落が最も目立ちます。手ごろな草丈と涼しげな花色が鳥海山の穏やかな景色に映えます。
頂上までの花々
トウゲブキ:鮮やかな黄色の花で似たようなものが幾つか見られるので果してこれが本当にトウゲブキかどうか不安です。
花の名前が不明です。咲き始めか咲き終りの状態なのかもしれません。
キオン(別名:ヒゴオミナエシ)が高山の花には似つかわしくないほど目立っています。
ハクサンシャジン(別名:タカネツリガネニンジン) が沢山の群落を作っています。薄水色の花の群れは山の水の精のように感じました。

シロバナ・ハクサンシャジン:シロバナはこの尾根筋ではそれほど多くは見られません。薄紫色のハクサン・シャジンの群落はあちらこちらに見られます。

 

 

小さなハクサンフウロウソウが鮮やかです。唯一面に単一の花だけでは味気がありません。常ならざる山の景色の中で、複雑な色の組み合わせの花々が咲いている絶妙なバランスが私の心を惹きつけます。

コウメバチソウ:数本の花が咲いていました。鳥海の登山路で見たのはこれが初めてでした。

外輪山コースに入るとチョウカイフスマの群落が数多く見られるようになりました。鳥海山固有の花だとの事。ただ、山野草にしてもいかにも小さく地味な花です。地を這うようにして花を咲かせています。草丈は10センチ程度でしょうか。

ミヤマコウゾリナ又はミヤマアキノキリンソウか
ホソバイワベンケイ

七五三掛の分岐点です。左下に千蛇谷の雪渓コースが見えます。私は右に外輪山コースをとります。

二つのコースは頂上の下で合わさることになります。出発時地元の人が教えてくれた通りで見晴らしの良い外輪山から登り、千蛇谷の雪渓をくだる道順が優れているように思いました。ハイマツ帯の中をぐんぐんと登ります。時折立ち止まって撮影、これが私の休憩です。

花畑とハイマツの尾根道は一部傾斜のきついところもありますが、あたりの美しい景色が登りの苦しさを帳消しにしてくれます。帰路、帰路千蛇谷の雪渓から見上げた外輪山の尾根道はダイナミックでした。

行者岳への登り口からガスの晴れ間に鳥海の頂上が見えます。その下に、斜面にへばりつくような大物忌(おおものいみ)神社と頂上小屋が見えます。

外輪山の登山路から一旦急なガレ場を大忌神社に向けて下ります。浮き石が多いので落石に注意した方が良いでしょう。正面の山が鳥海山です。

ガレ場を下ると大物忌(おおものいみ)神社の上で千蛇谷ルートと合わさります。ガレ場を登ると小さな雪渓、更に登ると大岩が積み重なったような場所に出ます。

登山道の脇にはチョウカイフスマの群落があちらこちらに見られます。頂上直下の雪渓を渡ります。一時汗まみれの体を涼風が冷やしてくれます。

入口が狭い岩の間の空洞をくぐり抜けて更に上に登ると鳥海山の頂上に出ます。空洞には小さな社があります。胎内くぐりのようなものだと思います。

11時、鳥海の頂上は大きな岩が重なりあった狭い場所でした。通常5時間程度の処を6時間掛りました。10人も登れば居る場所が無くなります。海も見えず月山も見えず、遠望は全く雲で遮られています。狭い頂に人が続いて登ってきます、長居は出来ないので早々に退散しました。

頂上を示す板は取り外しが出来ます、皆それを手に持って撮影をしあっています。結構重たい板です。私も隣に居た人にお願いしました。下りは千蛇谷の雪渓にそって進みます。帰路鶴岡の羽黒山に回るので急がなくてはなりません。

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06/11/2020
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