安達太良山@安達太良山そのAへ
台風が近づいているとの天気予報に随分と迷ったのですが、本来は沼尻温泉の源泉に行くことが主目的でしたので引き返すのも簡単だからと出かけてみました。那須山に行くときは何時ものんびりと朝食をとって出るのですが、今回は6時に起床しておにぎり持参で出かけました。沼尻温泉の源泉は友人が出かけて野趣に富んでいるし歩くのも川通しだからと、詳しい情報も無しで出かけました。

調べてみると、源泉は硫黄川の上流にあってそこには150メートルほどの『白糸の滝』がある事が分かりました。教えてくれた友人は全く滝には興味が無いらしく、その話が出なかったのです。サンダルでも行けるような話でしたが、一応山に登る格好と用意で出かけてみました。2008.09.31

勢至堂を通り猪苗代湖へ
県境の村から裏磐梯に出るには一般道と高速の両方があります。高速では3角形の2辺を通る事になり距離的には長くなります。一般道・294号線は勢至堂トンネルを抜けて猪苗代に出る道が景色が良いし好みです。今回はもしかしたら台風の影響で雨かもしれない、引返す事も考えて途中を見ながら一般道で行って、帰路を高速にすることにしました。

何時も思うのですが猪苗代湖は山国・会津の海だと感じます。水が大変綺麗で子供達と何度か海水浴に来た事もあります。天気ならば後方に磐梯山が見えるのですが今日は雲で覆われています。

上戸浜の駐車場の一本のナナカマドが虫に喰われて倒れていました。

ここは上戸浜です。海水浴場(海ではないのでこの呼び方は変でしょうが)の一つで夏は大変賑わいます。私は看板左上の那須・白河方面から勢至堂を越えてきました。これから土湯峠を目指して115号線を登ります。此処から少し先(会津若松方面)に白鳥の飛来地があります。
115号線で土湯に向かうが道が快適で景色に見とれているうちに沼尻温泉の曲がり角を通り過ぎてしまいました。

あたりの景色が高い山の感じになっておかしいなと思ったら土湯トンネルが目の前に出てきました。駐車場に車を入れて後方の磐梯山を望みましたが雲の中です。ここから坂道を下って猪苗代方面に戻ります。中ノ沢温泉・沼尻温泉の入口からスキー場方面に向かいます。

沼尻温泉・白糸の滝・安達太良登山口
最初の目的が白糸の滝を見て、沼尻温泉の源泉に入ることでしたので、安達太良へ登ったのは主たる目的ではありませんでした。B地点が源泉への下降路でもあり、沼尻登山口への降り口にもなっています。地点まで比較的楽な行程でしたので、これなら頂上に登ってから源泉に下りて入浴しようと計画を変更しました。緑色の破線が登山道です、私はオレンジの道を歩いて安達太良山を往復しました。

結局秋の夕暮れが早いうえに、体力を消耗して帰路地点から下まで往復する事はかないませんでした。それでも荒々しい景色とリンドウ、ツル・リンドウ、白玉の木、ナナカマドの赤い実などを見ながらの大変楽しい旅となりました。源泉の入浴は次回、それだけを目的にしようと思います。

登りは午前10時に登山口を発って1時頃に安達太良の頂上に到着しました。帰路は1時30分に頂上を発って3時30分時頃に登山口に戻ってきました。持参した果物を食べるために何度も立ち止まり、リンドウの群生地では息を呑むほどの美しさに立ち止まりながらの歩行です。体力の衰えを思い知らせれた一日でもありました。

沼尻温泉街の最後にある旅館『田村屋』の先で左に曲がりスキー場の中の砂利道を進みます。突き当りに『白糸の滝』方面の看板があります。 砂利道はスキー場の中を曲がりくねって続いています。10分近くあるでしょうか。
沼の平上流で有毒ガスの為に遭難した人が居るようです。

その注意書きがあります。ここに居ても硫黄の臭いが漂っています。

砂利道の行き止まりが広い駐車場になっています。紅葉の季節は大変混雑するようです。ここから二つの道があります。右が『安達太良の沼尻登山道』、左は通行禁止になっていますが、川通しに硫黄川を遡る道です。有毒ガスの危険性の為に通行が禁止されています。白糸の滝を見るためには、右の登山道を登ると展望台があります。右に林の中の登山道を上りだしました。教えてくれた友人は左の道を行ったのだと思います。彼も誰かに連れて行ってもらったらしくルートについて要領を得ないのです。
白糸の滝・地点
地図A地点の白糸の滝は落差が150メートルとか聞いています。登山道は崖の右側を進むこととなります。途中何度か白糸の滝を眺めることが出来ます。展望する位置によって変わっていく滝の姿が息が切れそうな登り道の疲れを幾らかは癒してくれます。滝の音が暫くは続きます。
登山道は樹林帯の中を進みます。白糸の滝までこのような階段状なっています。5分ほどで前方が開けて糸状に流れ下る美しい滝が現れてきます。そこには粗末なベンチがありますが、それで十分です。野趣に溢れた落差150メートルの滝の姿です。

紅葉には少し早いので想像することしか出来ませんが、滝に続く断崖一面が赤に染まったらさぞかし見事な景色でしょう。今は見る人も無く、この景色を独り占めです。
樹林帯を一旦抜けると眼前に安達太良の稜線が見えてきます。辺りの木々は既に紅葉が始まっているようです。ナナカマドの大きくて真っ赤な実が無数にぶら下がっています。

ナナカマドの実が頭を覆うような道がしばらく続きます。『船明神』の稜線までにはまだ少しきつい登りが残されています。

高度を上げる程に滝が下に見えるようになります。暫くはこのような気持の良い山道が続きます。山の秋風が汗を冷ましてくれます。
見晴らしの良い道の両側にはリンドウの群生地が続きます。行っても行ってもこのリンドウの群生地が途切れることがありません。まさにリンドウの小道です。高山の冷気が紫の深みを研ぎ澄ましたものにしています。透明感のある美しくも高貴な紫の花です。

滝が見えなくなる頃リンドウの咲き乱れる道に上の看板が出てきます。右『船明神コース』・左『沼尻登山口』となっています。私は右に道をとりました。左は一旦硫黄川に下って対岸から安達太良に登るルートになります。

地点:右『船明神コース』・左『沼尻登山口』の分岐点です。左にこの斜面を下ると硫黄川に沿って安達太良山頂に至る沼尻登山口となります。左側の尾根を登って鉄山に出て安達太良山に至ります。沼尻温泉、中ノ沢温泉も、ここが源泉となります。足下に広がるリンドウの群生とは異なる荒々しい自然の姿です。あたりには硫黄の臭いが漂っています。

ここまでの行程が楽でしたので、右・『船明神コース』をとって安達太良山を登ってみる事にしました。帰路此処から源泉往復する事にして、途中から引き返しても良いので頂上まで登ってみる事にしたのです。

振り返ると木の間から裏磐梯の秋元湖が望まれます。山並みの彼方は山形県になります。更に登り出すとやがて小野川湖も見えてきます。

リンドウに加えてツルリンドウまでもが道端一杯に咲いています。既に実を付けたものも少なくありません。村の辺りではいまだ実を付けては居ないでしょう。登山道の両側にはこのような山野草の群落が途切れることなく続いています。立ち止まらざるを得ません、歩行は遅々としたものとなるのは仕方がありません。

10/5/2008

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