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山形県中山町・お達磨の桜・推定樹齢700年 2017.4.25 |
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今年の春は多忙を極めました。各地の桜便りを聞く度に、北国の桜が散るのではないかと気がもめる毎日を過ごしていました。22日の夜から徹夜仕事を終わらせて23日夜、正月以来の県境の村に出発です。
風呂のボイラーが寒波の為にパンクしてしまい村の工事屋さんに交換を依頼していたので、23日の夜尋ねもらい使い方の説明を受ける事にしました。ボイラーは快適に動き一安心です。ボイラーで風呂を沸かす間、星空の下で懐中電灯を手に歓声を上げながら村の花を見て歩きました。草木の花が咲き、まさに百花繚乱の風景です。
北国の桜への憧れは、真っ白な雪景色の山なみを背景にした桜色の花びら、冬と春の二つの景色が広がる白日夢のような不思議な感動によるのです。加えて静かに咲く花の下でしみじみと桜色に染まる空を見上げる事ができます。多くが観光地ずれしていない事が嬉しいのです。贅沢を言えば公園の桜ではなく路傍の一本桜に出会えれば言う事がありません。街での暮らしでは中々出会うことが出来ない風景なのです。
高原の村に着いた23日の夜は寒さに震えて石油ストーブをつけました、24日宿泊先の山形県の宿では一晩中暖房が付いていました。素人考えですが、北海道や高山植物の花の息をのむような美しさを見るにつけ、この寒さこそが北国の桜の色を晒して凛とした色にしてくれるのではないかと思っているのです。加えて、北国の桜達の雪にうずもれた厳しい冬の姿を見ているので、猶更元気に春を迎えた姿に感動を覚えるのです。
最後の山形市霞城の桜までたどり着いたころには贅沢な事ですが桜に疲れてしまうほどでした。感動にも限界があることを知りました。
4月24日、白河市内のJA直売所・り菜庵で最大の楽しみである野菜を買うために村を出発します。美味しいそうなトマトを見つけて早速籠に入れます。白河市の"山口こうじ店"の無添加の味噌が切れたので買い込みました。段ボール一箱に買ったものを入れまず南湖神社に向かい旅の安全を祈りました。
道中、路傍の静かな桜を見つけては感嘆の声を上げながら遅々とした旅となりました。結局暮らす街から都合890kmの旅になりました。2017.4.25
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北国の桜への道・2017年・地図 |
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スライド・ショーは下記の画像をクリックしてニコンのページからご覧ください。
*(禁)無断転載 2017.4.25 スライド一覧へ |
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朝食は日本庭園が広がる部屋です。他には7人ほどの地元の人の団体が居るだけでした。
日本庭園には清流が流れ込んでいます。岸辺にカタクリが咲いていました。 |
朝から美味しい山菜が沢山出てきます。器も凝っていて、普通は野趣を感じる山菜が上品な料理に見えます。この他にも納豆の中に入れて食べるうどんとか、味噌汁等が出てきました。朝から大満足です。バイキング・スタイルではないのと出来合いの料理は皆無なのも嬉しい事でした。
9:18。美味しい山菜・凝った什器や食器・心のこもったもてなしで楽しい時間を過ごさせてもらった宿を後にしました。 |
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10:28.出羽屋を出て国道112号線を寒河江市方面に10分程進んでいると右手に桜並木の公園が見えてきました。西川町睦合公園のようです。西川町睦合公園住所:山形県西村山郡西川町睦合
同じ西川町でも出羽屋の辺りでは桜がまだ咲いたばかりですがどうも見頃のようです。公園の角に車を止めてみました。 |
白い山並みは多分朝日連峰だと思います。右手に桜の並木が続いています。
勿論この素晴らしい早春の景色は独り占めです。2017.4.25 |
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桜の姿を画面に入れると雪の朝日連峰が見えなくなります。
なんとも悩ましい贅沢です。桜の花びらの先に少し雪の山が姿を見せる位置でシャッターを押しました。2017.4.25 |
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雪の朝日連峰を桜の花の下に置いてみました。贅沢なのですが、桜の花房が邪魔になります。
余りゆっくりできないので早々に先に進むことにしました。2017.4.25 |
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国道112号線を寒河江市に向かって進んでいると左手に月山の酒蔵資料館・(株)設楽酒造店の看板が見えました。地元の酒を土産に買おうと思っていたので随分行き過ぎてから戻る事にします。てっきり月山酒造の資料館だと思っていたのですが、月山酒造は山形県寒河江市谷沢769−1で112号線を更に寒河江に向かった方にあるようです。最もお土産に買ったのは月山酒造のお酒でした。月山の酒蔵資料館・(株)設楽酒造店住所:山形県西川町睦合 丙674−2 。2017.4.25
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9:48.11号国道から看板に導かれて進むと右手に曲がります。資料館の坂道が美しい桜の満開の並木になっていました。誰も桜を見ている人は居ません。
駐車場に車を止めて坂道を下り、そして登り桜色の空を見上げてみました。 |
桜並木の間から雪の山並みが望まれます。はっきりしませんが朝日連峰のような気がします(月山かもしれませんが)。北国の桜が一層その輝きを増すのは雪の山を背景にした時のように思えるのです。 |
個人的にこのような何気ない桜との遭遇こそ、桜を訪ねる旅で最も嬉しい驚きなのです。2017.4.25 |
昨日の24日、寄り道をしすぎて予定が大幅遅れた事が頭にあるので程々にして資料館に戻る事にします。2017.4.25 |
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美しい桜の坂道を下ります。雪の山並みが桜の花びらの間に見え隠れしています。
国道112号線の信号を左折して寒河江市に向かいます。雪の峰々は背後になってしまうのが残念です。2017.4.25 |
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10:41.112号線の右手にこの旗が数本立っていました。最初は無視して寒河江方面に向かったのですが、我慢が出来ずにUターンして旗に導かれた旧六十里越街道に入りました。2017.4.25
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種まき桜入り口の60里越え街道です。前方が西川町、後方が寒河江市方面です。
写真前方の白岩郵便局(山形県寒河江市白岩141−3)又はきらやか銀行(山形県寒河江市大字白岩新町30−1をカーナビの目印にすると良いでしょう。西川町から来た場合、六十里超街道の進行方向左に郵便局、少し先にきらやか銀行、少し先に石材店。石材店の手前に臨時駐車場がありました。石材店の先にガソリン・スタンド(そのスタンド前から写真を撮っています)、その角を曲がると桜が見えるでしょう。 |
急な坂道の途中に桜は立っていました。右は崖で人家の上を覆うような勢いです。手前の家の人が坂道を登って行きました。
桜を見ている人は誰も居ませんでした。
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さすが推定樹齢700年の巨木です。崖の上に確りと根を張っているようですが、万が一を考えてかワイヤー・ロープで崖の上部の大木に固定されています。 |
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観る場所が限定されます。狭い坂の上か坂の下からしか見る事は出来ません。桜の上部を撮りました。 |
坂の上から桜を見ると左に雪の朝日連峰の山並みが見えます。 |
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街では見る事の出来ない白い山脈と桃色の桜の花の組み合わせが、個人的には最も感動する風景に思えます。勿論、ほぼ独占的に美しい桜の景色をしみじみと眺められる事も、道中の食べ歩き、地元の人の親切なども思い出に残る出来事です。
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山形県中山町・お達磨の桜・推定樹齢700年 2014年 |
11:13.白岩の種まき桜からは、キリが無いので寄り道はご法度とと決めました。112号線を走ってカーナビに従って左折、山形自動車道方向を目指して進むと田圃の先に大きなピンクの塊が見えてきました。
細い道で帰り車と思われる車両とすれ違うようになりました。初めて若干多くの人の見る桜に到着したようです。確かに満開の時を迎えたようです。 お達磨の桜住所:東村山郡中山町達磨寺2580 |
細やかな売店が数軒並ぶ駐車場から、公園状なった辺りに進むと正面に5本程の桜の木が見えました。
華やかな薄桃色の樹形を目一杯に膨らませています。正に満開の時に出会ったようです。左に川の土手に沿って進んでみます。 |
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一際大きな桜の木が目に入ってきました。これがお達磨の桜です。巨木ながら樹勢は勢いを感じます。春の青空を塞ぐように枝を伸ばし辺りを薄桃色に染めています。美しく艶やかな桜との遭遇です。北国の桜にしては少し艶やかすぎる気もしますが満開の時だからでしょう。後方の須川の土手の斜面一杯に枝を広げています。
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須川の土手に登ってみました。やはり艶やかとしか言いようがありません。桜の枝の左端の先に真っ白な雪の山脈が見えます。朝日連峰と思われます。 |
朝日連峰の部分を拡大してみました。目でははっきり見えるのですが写真では少しぼやけて写ってしまいます。 |
須川の土手にはみ出すように、手前のお達磨の桜を先頭にした花の列が続きます。 |
確かに隙間なく桜の花びらが土手の空間を埋めているような印象です。 |
その膨らみにカメラを入れて撮影しました。桜の花が無数に枝に付いています。 |
山形自動車道に近づいたようです。ここで桜の帯が終わるようです。桜の花びらの凹んだ間から朝日連峰の白い山並みが見えます。 |
斜め後ろからお達磨の桜を写しました。 |
駐車場に戻ってきました。無料駐車場はかなり広くトイレも完備しているようです。 |
駐車場を出て畑の中の道に出ました。眼前に広がる朝日連峰の白い山並みを取りました。次の山形市霞城公園に向かいます。 |
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山形市・霞城公園住所: 山形市霞城町1-1(無料駐車場が多数あります)
12:15.前回は雪の季節に訪れたので様子が分からなくなりました。最上義光(よしあき)の銅像を探したのですが全く見当がつかなくなりました。公園内に1,500本の桜と言う説明を見てちょっと気が引けてしまいました。どうも桜だれけとか花だらけとか言う雰囲気に馴染めないようです。ざっと見てみようと覚悟を決めて土手のありそうな方向を目指しました。2017.4.25 |
土手が見えてきたので一安心です。大手門が何処かが全く分からなくなりました。2017.4.25 |
土手に登ると桜並木が辺りを覆ています。余り人通りが多くない桜の中の道を堀に沿って進んでみました。2017.4.25 |
満開の時は過ぎたようです、路には花びらが沢山落ちていました。風に花びらが舞い落ちてきます。 |
静かな散策です。2017.4.25
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橋の掛かった石垣の下の彫りに花筏が大きな渦巻きになっていました。 |
橋を渡って城の外に出てみたのですが橋の名前が見つからなかったのでどこだか不明です。堀の周囲には普通の家が立ち並んでいました。 |
城の中に戻って更に土手に沿って歩いてみました。相変わらず桜だらけの道が続いています。 |
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石垣が残る地域に出たようです。少しほっとしました。2017.4.25 |
堀の手前に立つ少し太い桜です。 |
大きく膨らんだ桜並木が現れました。突然もういいかと思いました。何処まで行っても桜が途切れないと思われます。
どちらかと言うと一つ一つに名前が付いた一本桜に惹かれるので、群落の桜はどれも同じに見えて飽きてしまいました。
早めに県境の村に帰り、24日の午前中に買って車に積んだままの野菜の苗を植えたくなりました。 |
どうも、余りも沢山の桜を見て”桜疲れ”か桜にあたったのかもしれません。贅沢な事です。それなら早く村に帰ろうと、市内の”まめや”に向かい山形名物の富貴豆を村の知り合いのお土産を含めて4個買いました。JAの直売所も回ったのですがめぼしいものがありませんでした。
最後にインターネットで地元の人が紹介していたラーメン屋さんに立ち寄る事にしました。 |
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吉野家食堂住所:山形市富の中3−8−5。午後2時か3時までしか営業していないようです。13:42.目的の吉野家食堂に到着。場所はカーナビに住所を入れておいたので、細い路地たどり何とか着いたのですが駐車場が狭く止められません。一回りして戻ってくると一台空いていたので慎重に止めて店内に入ります。第2駐車場もあるようですが、昼食時に行って果たして止められるのか不明です。ラーメンだけの店のようです。私は大盛、家人は普通のラーメン確か¥650を頼みました。 |
結論から言うと非常に美味しい醤油ラーメンで、昔の荻窪の春木屋のラーメンを思い出しました。
麺も腰がありのど越しも良く、出汁の利いた汁は抜群の味でした。チャーシューも脂身が少なく柔らかです。この店を紹介してくれたサイトの地元の方に感謝しなくてはなりません。
油で味が分からなくようなラーメンが合わないので、コクのある汁のラーメンはとても美味しく感じたようです。2017.4.25 |
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非常に美味しい吉野家食堂のラーメンで今回の旅が終わりました。山形自動車道にのり一気に県境の村まで約200km、未だ明るい内に帰り着きました。畑を耕し、買い込んでいた苗を植える事が出来ました。
街から合計890kmの一本桜を訪ねる旅でしたが、計画の多くは達成することが出来ませんでした。それは来年の桜の季節の楽しみに取っておくことにします。それは特定の名前と物語を持つ一本桜達の思い出を反芻しながらの楽しい一年になりそうです。
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05/31/2020
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本日カウント数-
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昨日カウント数-
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Provided: Since Oct.10,2007 |
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