白河の関・アズマイチゲ満開そしてカタクリの花

白河の関のカタクリが見頃と聞いて出かけてみました。カタクリは未だ疎らに咲くだけです。それを補って余りあるほど、可憐なアズマイチゲが白河の関の斜面に咲いていました。日曜日は知りませんが、平日は地元との人々がのんびりと散策しているだけで喧騒とは無縁です。この辺りでは未だ梅が咲いていませんが、白河の関は日当たりが良いのか紅梅が咲きだしていました。天気は良し、風もありません。約300年前(西暦1689年)、芭蕉と曾良が奥の細道の旅に踏み分けて行った奥州への入口です。2012.4.9

白河の関の所在地には諸説があるようですが、西暦1800年、松平定信が定めたこの地が最も有力なようです。現在はこの小高い山の上に白河神社があります。

2012.4.9

神社の入口に一対の狛犬、白河の石の産地ですので腕の良い石工がかなり多く居た頃の名残でしょうか。迫力のある表示に見惚れてしまいました。

日当たりの良い南側の斜面一帯がカタクリの自生地のようですが、未だ少し早かったかもしれません。疎らに咲く紫のカタクリをしり目に可憐な背丈10センチ程のアズマイチゲが満開でした。白い花があちらこちらに群生を作っています。2012.3.26

カタクリはあと一週間ほどで満開かもしれません。これだけの斜面一杯に咲いたらさぞかし見事だと思います。ただ、咲き過ぎる満開の時より、疎らに咲くこの時こそ風情があるかもしれません。

アズマイチゲの群落は緩やかに登る神社への遊歩道のあちらこちらに見られます。後ろに神社の屋根が見えます。辺りは巨木が立ち並ぶ幽玄な空気が満ちた神域です。藤のツタが絡まる巨木の下もアズマイチゲの群落が広がります。

神社の裏手から山の斜面を下ります。辺りはアズマイチゲの群落が続きます。木漏れ日が差しこむ巨木の道は人の通りもまばらです。喧騒とは無縁の野草の森の散策は僅かな時間でしたが、神域の清冽な気配が心にしみこむような春の思い出が残りました。

白河神社の入口に戻ってきました。見上げる参道は杉の巨木が本堂まで続いています。手をあわせて無事な一年を再度念じました。2012.4.9
白河の関の駐車場に戻り関の公園を望みます。広がる田の向こうに鯉幟がのどかに泳いでいました。この地の人達も震災の痛みを少しずつでも乗り越えていくのではないかと思っています。そうあって欲しいと思いました。
村のアズマイチゲ

白河の関から県境の村への帰路、白河のイタリアン・クラブでランチをとりました。那須のジョイアミアとほぼ同じ距離なのですいつも迷うのですが、観光客で込み合うので近頃はイタリアン・クラブで食べています。地元の人の為の店なので価格がかなり安い上に、薄くパリパリと焼かれたピザは大変美味しいと思います。

白河の関から帰りついた標高400メートルの村は未だ冬枯れの景色が一面に広がっています。庭では僅かにアズマイチゲが咲きだし、大好きなサクラ・ゲンカイ・ツツジが蕾を割ろうとしていました。遠い春でしたがやっとこの村にも訪れるのは間近なようです。2012.4.9

04/17/2021
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