鳥海山・湯の台口登山道②花の道 地図 ①雪渓と花畑へ 
鳥海山象潟口①

この季節の鳥海山は冬の雪に耐えた花々が一年に一度、華やかに咲き誇っています。山の斜面にも登山道の脇にも目をやるところに花が待ち構えています。そしてその舞台が白い雪渓です。花々を押しこめていた冬の名残りの雪を背景に鮮やかな色彩の乱舞です。時折辺りを覆う霧が更に全体の景色に深みを与えているのです。花の道です。鳥海山の美しさに魅了されいます。花の名前が間違っている場合もあります、お許しください。 2011.8.1

鳥海山の花の景色は白い雪渓があってこそ、その美しさが増すようです。雪渓がなかったとしたら、その雪渓が吐き出す霧が漂っていなければ、美しさも半減してしまう事でしょう。更に雪渓も花の群れもこの鳥海山では目の前にあるのです。手を差し伸べさえすれば触れられるほど近いからこそ、自然に包みこまれて心の安らぎを強く感じのではないでしょうか。斜面に続くニッコウキスゲの群落に見入っています。振り返ればそこは霧を吐く雪渓が続きます。
ニッコウキスゲ:ニッコウキスゲは河原宿避難小屋近辺にもっとも多く見られます。雪渓から流れ下った水が小川となって下っていきます。私たちは体を拭いてから水筒に水を詰め込みます。目を上げれば黄色の花の群落がぽつぽつと雪渓を背景に目に入ってきます。

アザミ:チョウカイアザミかとも思うのですがその判別ができません。

シシウド ミヤマダイコンソウ

ミヤマアキノキリンソウ:今が盛りなのでしょうか、あちらこちらに大きな群落を作っています。

ワタスゲ これは花のようです。この後おなじみのふわふわした綿状の実を付けるようです。
カラマツソウ:よく見られる山の花です。花の白い色はしみじみ見ると複雑に変化するように感じます。錯覚でしょうが薄いブルーが浮き出たりしておやっと目を擦ったりします。

ベニバナイチゴ:雪国で南の国の花を見るようです。一見派手過ぎはしないかと目を近づけてみます。濃い緑の草に囲まれてちょうど良い色合いに薄められていました。

ミヤマハンショウズル:秋田駒ケ岳で初めて見た花がここでも見られました。北国の山では馴染みの花なのでしょうか。それにしても色と言い、花弁の姿と言い高貴と言う言葉が似合う花です。

ミヤマリンドウ:青を帯びた花はやはり高貴な感じがします。身が引き締まると言えば大げさですが、弛緩した気分を青い花がしゃきっとしてくれるようです。この登山道の単色でない植物相こそが豊かな自然なのでしょう。多様な花弁と色を目にして感嘆のることが出来るのは、自らの足でこの自然の只中に身を置けるから事です。ミヤマリンドウは健康にまで思いを馳せてくれました。
クルマユリ:この鮮やかな色は遠くからでも目立ちます。鳥海山の複雑な花の層が更に広がりと深さを増すようです。 ウメバチソウ:雪渓脇の枯草の中から点々と茎を伸ばしていました。これからが花の盛りの季節を迎えるようです。
道の脇にはミヤマキンポウゲ、チングルマ、後ろにはイワイチョウにイワカガミ。百花繚乱が現実の美しさで手の届く場所にあります。無粋な柵やロープがないのも気持ちの良いものです(花だらけでやりようもないのかもしれませんが)。ガスの切れ間から雪渓を張りつけた象潟口の稜線と思われる山なみが望まれます。
多くの黄花の印象は、高山の花にしてはすこし元気すぎるのではと思っていましたが、このミヤマキンポウゲは風情があります。草丈も40~50センチ、花弁も咲く姿にも柔らかで繊細な花に感じます。やはり吹く風に揺れるほどの花が好ましいと思っているのです。ぼやけて写っている岩肌の切れ目は雪渓の水が小川を作っています。

ミヤマキンポウゲ:5弁も丸まったような花弁から多分キンポウゲではないかと推測しています。大きな群落を作っていました。

イワイチョウ:たよりげのない山の花の中でしっかりとした花を咲かせます。極めて小さなユリのような花弁です。冬は丈余の雪の埋もれて耐えた花の持つ高貴な姿は高山の花の持つ資質ですが、私には十分分かりました。
ハクサンボウフウ カンチコウゾリナ

ヨツバシオガマ:お花畑の中で目立つ花です。鮮やかな色、山の花にしては丈があります。群落を作るらしく、黄色の花々とこのヨツバシオガマが最初に目に入ります。

イワカガミ雪解け水の近くに咲いていることが多い気がします。雪渓が続く鳥海山の湯の代登山口はイワカガミが咲き続く道でした。鮮やかな桃色は目に刺激的な色ですが、何故か嫌味を感じません。柔らかく色を包み込むように咲いているからでしょうか。不思議な花弁の開き方は薄桃色の不思議な組み合わせです。

イワカガミ:花の咲く様子を見ていて海のイソギンチャクを思い出してしまいました。不思議な花の咲き方です。

ヤマハハコグサ 目立たない花の色です。それでもかなり大きな群落のヤマハハコが整然と咲いている姿には、厳しい冬の雪の季節をくぐりぬけてきたものの持つ美しさを感じます。勿論私には決して真似の出来ない事を営々とやり遂げているのです。
ミヤマダイモンジソウ コース中最も急坂のアザミ坂に咲いていました。こちらは青息吐息で登ります。足元に小さな群落が続きます。休憩を兼ねて撮影しました。

ヒナザクラ:湿気のある場所を好むのでしょうか、雪渓の傍に可憐な花を開かせていました。

イブキトラノオ ミヤマホツツジ
アオノツガザクラ ハクサンフウロ
ハクサンシャジン:鳥海山の象潟登山口の岩の道に沢山見られました。澄んだ景色と雪渓と岩稜を背景にしたその群落を目にした時、なんと清冽な花の群れかと感嘆したものです。色と咲く姿に魅了されます。
ガスが掛る登山道の両脇にはハクサンシャジンやトウゲブキが目の届く限り咲いています。
チングルマ:雪渓の脇に大小の群落が点々と続きます。過酷な雪国の冬にも耐えた可憐な花の生命力に感動してしまいます。

トウゲブキ:滝の小屋からの斜面には大きなトウゲブキの群落が続いていました。

滝の小屋への斜面を下ります。下る坂の目の先は花が一杯に溢れています。振り返れば鳥海山にガスが掛っています。いよいよ花の山の旅も終わりです。体調不良で苦しんだ旅も終われば楽しい事ばかりが思い出されます。

巡り合った花々はお追っかけやってくる秋をやり過ごし雪に埋もれて冬を耐えるのです。出来るならば来年も訪れて花々と再会したいと思っています。2011.08.01 

鳥海山湯の台登山口①②終り。

06/03/2019
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