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滝の小屋の通り過ぎると小さな流れを渡ります。登るほどに小さな滝が雪渓の下へと流れ落ちている景色が目に飛び込んできて感嘆の声をあげました。不思議な景色に遭遇して感激。このあたりから樹林帯を抜けて多くの花が見られるようになりました。
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滝の上から少し登りがきつくなります。ただその道の両側は花畑、霧が漂う斜面にトウウゲブキが群生しています。インターネットで読んだ簡単な説明から想像していた以上の素晴らしい景色の連続に歓声が上がります。
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小さな坂を登りきると眼前が開けて登山道の右に小さな流れが表れます。左には河原宿の避難小屋、その後ろに広大な雪渓が見えてきました。湯の台登山口の説明はなにか最も短時間に鳥海山に登れると簡単に書かれていましたが、それ程簡単でもないようです。そして景色もそれなりかと思っていたのですが、大きな雪渓と花畑の連続、度肝を抜かれる素晴らしい風景です。
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ハクサンシャジンの群落。 |
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河原宿から見る雪渓です。これを横断したり人によっては登ったりして外輪山コースの出会いまで進みます。真ん中の雪渓は向かって左側を登り右へと横断します。
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河原宿避難小屋の後ろには綺麗なトイレがあります。ベンチでは数人の人々が美しい景色を眺めながら休憩をしていました。 |
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私達は小屋の前を流れる雪渓の水を補給しました。途中で行き合ったご夫妻はここから下山するとの事、確かにここまでの景色でも十分すぎるほどの感動です。花畑だけでも十分常ならざる美しで私達を感動させてくれました、更に真っ白な雪渓を配して鳥海山は忘れがたい思い出を与えてくれたのです。 |
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河原宿からの道の両端はニッコウキスゲの花畑が続きます。
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平日なのでそれ程人が多くはないようです。最初の雪渓は右岸(雪渓の左側)に登山道が続きます。途切れ途切れに目印が付いているので迷うことはありませんが、どうも雪渓を右岸から左岸へと横断している姿がガスの間から見えました。いずれそうならと雪渓に降り立って感触を確かめながら登ってみました。家人は大喜びでぐんぐんと登っていきますが、何かあってもいけないので切りの良いところで登山道に戻ります。岩に目印を見つけてそこから横断しました。汗が引っ込み極めて快適です。
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↑一つ目の雪渓を横断しました。雪渓に沿って花畑の間に続くごろごろした岩の登山道を登ると2番目の雪渓に着きます。
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雪渓に囲まれた登山道は花畑の続く道です。写真を撮るのでなかなか先に進めません。ミヤマアキノキリンソウの群落が続くのです。
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2番目の雪渓にはロープが目印として張ってあります。それをたどり横断しました。
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雪渓は多分2か所横断したと思うのですがガスが広がってはっきりしません。下山時に雪渓に囲まれた登山道で一瞬道を失ったのですが途中で一緒になった地元の人と思われる人々の後ろについて進み雪渓を横断しました。
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雪渓が終わり、頂上に続く外輪山コースを目指してアザミ坂の登りに掛ります。これが中々の登り、体調不良の私を苦しめます。家人に遅れをとり散々な思いをして登ります。チングルマが咲きます。
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アザミ坂の途中から横断した雪渓を見おろします。ガスの中でどこを横断したのか判然としません。
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息を切らしてガスの巻く外輪山コース合流点に登ります。家人は既にだいぶ私を待っていたようです。後から来て頂上へと向かう人達、これから下る人々が行き交います。前回登った記憶からするとこれから頂上まではそれほどきつい登りは無くそれほど時間は掛らないと思うのですが、今日の私の体力から考えるとかなりの時間を見なくてはなりません。どうも出発が遅すぎた事もあります。象潟(きさかた)口登山道コースなら暗くなっても下れるのですが、雪渓と沢を渡る湯の台口は暗くなると道を失うかもしれません。残念ながらここから引き返す事に決めました。合流地点の小高い台地に見えた社まで登り、花畑と雪渓を楽しみながらゆっくり下る事にしました。
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外輪山コースより下山 |
ガスの煙る外輪山の稜線から雪渓を目指して下ります。途中地元の登山者と思われる4人の方と何となく同行する事になります。お陰でガスの巻く雪渓で少し道に迷いながらも下る事が出来ました。
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一緒に下り出した内、二人の男性は岩のごろごろした道で横断地点を探してうろうろしている私達をしり目にこの雪渓を一直線に下って行きました。多分しっかりしたアイゼンを持っていたようです。雪渓はどこでも横断出来るのですが出来るだけ傾斜の緩い場所を探して渡りました。
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ヨツバシオガマが最も美しい季節をむかえたようです。あちらこちらに群落を作っていました。
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一つ目の雪渓を横断します。結構広い場所で横断したようです。家人は珍しがって大いに雪渓歩きを楽しんでいるようです。見るだけでも感動するのです、そこを歩くのですから旅の思い出が更に深いものになります。
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二つ目の雪渓を渡るべき道を下ります。残った4人の内の二人の女性も雪渓をまっすぐ下って行きました。岩場を下る私達は時間が掛りますが花々の道が歩けるのです。
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ミヤマキンポウゲ |
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雪渓の横断が終わり、河原宿への最後の登山道を進みます。
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時折霧が辺りを覆い景色がかすみます。足元に続く可憐な花々の群落はぼやけた景色の中で一層鮮やかに浮き出してきます。道はその間を縫うように続いていました。
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河原宿避難小屋はもうすぐです。辺りはニッコウキスゲの群落。ガスが舞います。河原宿の雪渓から流れ出る痺れるような水で手を洗い口をゆすぎ、雪渓で覆われた山を見上げます。旅の終わりです。
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河原宿から滝の小屋までの下りは少し急です。目の下は相も変わらずお花畑、のんびりと花々を見ながらごろごろした石の登山道を一歩ずつ下って行きました。
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滝の小屋の手前の滝の流れ落ちる雪渓に出ました。小ぶりな滝ではありますが美しい景色の小道具が全てそろって我々を見送ってくれています。名残りがつきない美しい山とのお別れです。出来れば来年も訪れたいものだと思っています。駐車場までは残り僅かです。
鳥海山・湯の台口登山道は人気のコースらしく平日でもかなりの人々が訪れます。地元の人達の車が多く見られました。何時でも訪れる事が出来るせいかゆったりと山を登っているようで、せわしなくないのも良かった事の一つです。想像以上の沢山の雪渓と花畑が人々を引き付けるではないでしょうか。
酒田でガソリンを補給、夕食を食べて山形道を走ります。考えてみたら湯の台駐車場から先週登った朝日連峰の登山口・月山ICまでは結構ありました。県境の村を夜中の3時に出たのでは遅くなるわけです。次回は少なくても前日に出て車で仮眠を取るようにしないといけないと思いました。真っ暗な山形道の寒河江サービス・エリアで仮眠、東北道を経て県境の村にたどり着いたのは夜中の事でした。2011.08.01 *②鳥海山花の道
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