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さいたま市岩槻区・八幡宮・年代不詳

知人の墓参りに出かけた帰りに近くにある神社に寄ってみました。さいたま市には江戸の狛犬が残っている事が幾つかのサイトに書かれていたので興味を惹かれたのです。交通機関がないので車で行く以外ないのですが、静かで落ち着いた神社の佇まいの中に、江戸の狛犬がかなり多く見られた事は驚きでした。

最初に訪れた足立神社の周りでアカシヤの花が満開でした。(*禁・無断転載)*埼玉県の狛犬マップ参照ください。2017.005.16

埼玉県の狛犬スライド 日光御成街道やその脇街道の街には嬉しい事に江戸の狛犬がかなり残っています。無駄な飾りを省いた粋な江戸の職人らしい(地元の石工を含めて)狛犬が多く見られるのも大変嬉しい事です。

 
岩槻区・八幡宮

八幡宮住所:さいたま市岩槻区尾ヶ崎。カーナビには八幡神社に隣接する勝軍寺・さいたま市岩槻区尾ヶ崎1844を入れると良いかもしれません。分かってみれば八幡神社は車の通りに面していたのですが、前回は前を通ったのですが分からなかったようです。

勝軍寺は八幡神社と敷地を接しています。鳥居の左が車の通りで、右が勝軍寺です。長い参道の先に狛犬が置かれています。2017.005.16

八幡神社の狛犬

社殿の前に置かれた普通の大きさの狛犬です。台座には奉納した氏子の人の名前が彫られていましたが、年号は見つける事が出来ませんでした。

その名前から江戸時代より新しい狛犬だと推定しました。

彫りも見事で全体の意匠もやぼったく見えません。地元の石工だとしたらこの辺りには古い時代から狛犬を奉納する習慣があった、需要があった、のかもしれません。江戸の狛犬が多く見られるのも納得できます。

こちらは左に置かれた狛犬です、左右どちらが阿吽なのかは私に判別できませんでした。足下には、石工が腕の見せ所の籠彫りの玉が彫られています。

これだけの玉を彫った石工なので他の部分も隙がありません。全体にシャープな体形で動き出しそうな感じです。2017.005.16

右の狛犬から左の狛犬をを写しました。背中の緩やかなふくらみと曲線が旨く彫られているように見えました。2017.005.16

整った清らかな拝殿の前の狛犬です。例の如く誰一人いない静かな境内で参拝をし、狛犬をゆっくりと見まわしました。

拝殿の後ろには掃除の行き届いた3つの末社が鎮座していました。

 

神社の右に隣接する勝軍寺と言う勇ましい名前の寺院を訪れてみました。本堂の狛犬ではないかと思われる木彫が大変見事な彫でした。2017.005.16

 
久伊豆神社

久伊豆神社住所:さいたま市岩槻区南下新井953。この辺りには久伊豆神社と言う神社が幾つかあり混乱しました。この神社の周りには植木屋さんなどが多い気分の良いロケーションの中にありました。2017.005.16

 
明治時代に付けられた社格の”村社”が記されていました。

木立の中の社です、どこもそうですが神社の空間に佇むと緊張が解けるような気持になります。2017.005.16

 

久伊豆神社の狛犬・天保9年(戊戌)・1838年

右に置かれた阿像と思われる狛犬です、見る者の緊張感が和らげられるような優し気な姿に見えます。

若干口の開きが大木野で阿像と推定しました。江戸時代の狛犬らしく子供や玉が彫られていません。個人的にはこれはこれで良いと思いました。2017.005.16

左の吽像と思われる狛犬は阿像より更に優し気でペットの犬のように見えます。堀はあっさりしていますが全体のバランスが取れています。2017.005.16
台座に天保9年の文字が彫られています。年号の文字をこする人が居るらしく白くなっています。

 

 

 

神楽殿と思われる堂宇が境内にあります。参道から入り口を見ています。道具立て・辺りの形式申し分なく訪れるに楽しい神社です。

供養塔や墓塔として建てられる仏塔である宝篋印塔(ほうきょういんとう)が境内の横にありました。奉納された年代を見て驚きました、元文元年(丙辰)1736年とはっきりと刻まれています。

将軍吉宗在位の最後の年、そしてお馴染みの大岡忠相の時代です。200年以上前のかなり古い宝篋印塔ですが綺麗な状態で残っています。2017.005.16

 
岩槻区・飯塚神社

飯塚神社住所:さいたま市岩槻区飯塚1294番。土地勘がないのでどこをどう走っているのか分からなくなりました。私はほぼ飯塚神社の対面にある法華寺(さいたま市岩槻区飯塚1359−2)の住所もカーナビに入れて進みました。法華寺は間違いなくカーナビが導いてくれたのでその後は飯塚神社が簡単に分かりました。入り口の鳥居の右側に駐車場がありました。2017.005.16

飯塚神社狛犬

拝殿でお参りをしてから境内を見渡しました。参道の脇の狛犬は平成の新しい狛犬でしょう、拝殿の左に末社が二つ見えます。一つの末社の前に古い狛犬が置かれていました。2017.005.16

末社の前に古そうな狛犬が置かれています。多分これが以前から狛犬で、かなり傷んだことから新しい狛犬に場所を譲ったのではないでしょうか。

私にはこちらの狛犬こそが興味の対象です。台座が改修されたらしく、残念ながら年代や石工の名前は見つける事が出来ませんでした。2017.005.16

 

右に置かれた阿像と思われる狛犬です。残念ながら顔面の一部が破損しています、強い目の彫りが印象的です。あっさりした意匠からかなり古い時代の作品ではないかと思われます。2017.005.16

阿像の後ろ横から吽像を撮りました。やはり石工が手で彫った狛犬はそれぞれに特徴があって、見る楽しみがあります。

これ以上破損が進まない事を祈るばかりです。2017.005.16

左に置かれた吽像です。やはり目の表情が良いと思いました。こちらはほぼ制作時の状態を保っていると思われます。

サイズは若干小さ目かもしれません。2017.005.16

 

岩槻区・久伊豆神社

久伊豆神社住所:さいたま市岩槻区村国。岩槻文化公園テニスコート(さいたま市岩槻区村国229)の近くなのでこのテニス・コートを目印にしてその駐車場に止めると良いかもしれません。私は土地勘が全くないので迷ってしまいました。

辺りは竹やぶや畑があってうろうろしてしまいました。神社は人家のある通りに面していました。2017.005.16

スッキリした境内に続く参道の両脇にゆったりした感じの狛犬が見えます。お参りをしてから見させてもらいました。2017.005.16
久伊豆神社の狛犬・慶応三年(丁卯)・1867年

若干大型の部類の狛犬です。表情や姿に怖さが無く落ち着いて見る事が出来ます。右に置かれた狛犬です。

慶応3年と推定されます、左の月の行の上に”丁卯”らしき文字が見えるのでほぼ間違いないと思われます。安永七年の文字が見られることから1778年に奉納された狛犬のようです。

この辺りには江戸の狛犬がかなり残っているのは大変嬉しい事です。2017.005.16

二人の石工の名前が彫られていました。

台座の彫りも中々のものです、これ程綺麗な状態で残っていない例が多いのですが、保存状態がかなり良好に見えます。

石工の名前は”石工・田中三五郎 石工 金x善治郎”ではないかと思われます。田中三五郎の右に”岩”の文字が見られます、地元の岩槻の石工ではなかったのではと思いました。2017.005.16

左の狛犬です。どちらが阿吽の像か素人の私には決めかねます。顔付がかなり確りしています、足下には模様が彫られた玉を押さえています。

全体の形に違和感が無く美しい狛犬です。かなり作り慣れた石工の人なのではないかと思いました。2017.005.16。

さいたま市の狛犬A
04/17/2021
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