残雪の朝日岳1896メートルと那須岳1915メートル地図

3月の終わりから朝日岳に登ろうと2度出かけてはきたのですが天候が悪く駐車場から引き返してやっと3度目に晴天に恵まれました。那須岳は天気が良ければ強風が吹くことが多いのですが、今日は風もなく雪も少しは残っていたので素晴らしい景色を楽しむ事が出来ました。那須連山には栃木県側に朝日岳、福島側に旭岳と二つのアサヒダケがあるのですが、遠望すると共に連山の中でも秀麗な姿はすぐ見分けられます。栃木県側の朝日岳に登ろうと思います。 写真で間に小さな瘤を挟んで左・那須岳、右が朝日岳になります。

2週間ぶりの村は桜が満開です。何処の家も敷地が広いのでかなりの桜の古木が個人の家の庭に植えられています。その家の人々の人生と共に成長してきた大きな桜を車で通り過ぎる時には色々想像して楽しんでいるのです。あちらこちらの川の土手には見る人もない桜並木が見られます。ただひっそりと咲くだけの姿に心惹かれます。今日の那須山は極めて機嫌が良いようです。

駐車場発8:00→小屋8:50→朝日岳頂上着9:55発10:20→那須岳頂上着12:10発12:20→駐車場来着1:50

那須岳地図寝坊してしまったのと桜と晴れ渡った那須山の姿を撮影するのに時間が取られて一番上の駐車所を出たのが遅くなりました。秋の①朝日岳 ②那須岳  ③紅葉の朝日岳

今回はケーブルカーに乗らずに山麓駅上駐車場→峰の茶屋→朝日岳→峰の茶屋→那須岳→峰の茶屋→駐車場の行程です。2010.04.26

登り開始
駐車場上の鳥居がかなり雪で埋まっています。例年より雪が深いように思えます。登山計画書をポストに入れて鳥居を潜ります。道は緩やかに登ります。

やはり雪が多いようです。3月の秩父両神山で靴が水浸しになってこりたので大昔の革靴を引っ張り出して履いてみました。

これが失敗でした。とにかく重く足首の自由が利きません。右足に豆をつくりそれが潰れて難儀しました。さらに足首が曲がらないために筋肉がつっぱって途中で足をつってしまいました。防水性の軽快な靴を買わないといけないなと思いました。

靴の中が濡れないだけが快適です。

峰の茶屋への登りは極めて快適です。右に美しい朝日岳を見ながらのんびりと登ります。気温が冷たく手が痺れます。間抜けな事にまたまた手袋を忘れて来ました。素手では寒いので思いつきで余分な靴下に手を入れて見ました。無様ですが寒さは防げます。

何時も忘れ物で難儀をしています。

 

朝日岳峰の茶屋避難小屋に近づくほどに朝日岳が間近に迫ってきます。一番左の山の斜面に見える雪の横線が朝日岳への道です。

雪面を横断して稜線の左を巻きながらの楽しい登山路です。

手袋を忘れて靴下を余分に持ってくる。一人で山に来た時に忘れ物をすると誰も助けてくれません。靴下の踵部分に親指を持っていくと何とか大丈夫でした。

峰の茶屋跡の避難小屋は指呼の間です。小屋から右に朝日岳、左に那須岳。私はひとまず右に道をとります。数人の小屋に居た人々は皆那須岳へと向かうようです。

朝日岳への道は雪の多い斜面を横断します。道を外れて雪面を歩いてみようとアイゼンをつけました。秀麗な朝日岳の姿を撮りたいと目論んだのです。

残雪の道を快適に進みます。時折道を外れて上り下りしながら朝日岳を撮ります。

標高に比べると朝日岳の姿は非常に秀麗です。とがり具合が素晴らしいのです。

真中の雪がある山が朝日岳の頂上です。道は途中の瘤を左から巻いて続いています。空は晴れ渡り風も殆どありません。

顔がひりひりとしてきました。残雪期の山の楽しさを満喫しているところです。人っ子一人も行きあう事がありません。気ままにあちらこちらとぶらつきながら登ります。

 

日当たりの良い斜面に出ました。なんとも気持ちの良い朝です。見上げれば抜ける青空、心豊かです。朝日岳への道は手前の瘤を裏側に出て巻いて行きます。暫くは朝日岳の姿が見えなくなるのです。

往路。日蔭の道は凍っていました。帰りは殆どの場所でそれが溶けだして水が流れています。ここは低くても分水嶺なのです。尾根の左と右に分かれた流れは太平洋と大西洋に分かれて流れてゆきます。

那須岳
朝日岳の頂上が近づくほどに那須岳の頂がぐんぐんと下がってきました。那須岳の斜面に左から右へと続く峰の茶屋避難小屋への道が見えます。

岩のごろごろした道を巻きながら登って行くと朝日岳の肩に出ました。素晴らしい見晴しの広場になっています。ベンチがあったりして絶好の休憩場所です。自動シャッターで写真を撮りました。一人の時はこれが不便です。

踊り場のような朝日岳頂上はもう少しです。

光る氷
頂上直下、風で小さな高山の木に氷玉がびっしりと付着しています。それが強い太陽の光を受けてキラキラと輝いています。息を飲むような一時の美です。あっという間に溶けだして帰る頃には跡かたもありません。
朝日岳頂上1896メートル
朝日岳頂上

朝日岳頂上です。早春の空は晴れ渡り雪をいただいた山があちらこちらに遠望できます。富士山を見る事は叶いませんでした。

それでもこの空の青さは、山の頂で見る事が出来る色なのでしょうか。それともそう思っているだけの錯覚でしょうか。そうであっても山の上で見上げる空は限りなく青いのです。

朝日岳頂上で撮る。山に一人で来るとこのような時に不便です。友達に聞いて何処にでも巻きつけて止められる三脚を買いました。大変便利で使っていたのですが、朝日岳の登りで落としてしまい自由なアングルで撮る事ができません。

その三脚は峰の茶屋への下り道で見つける事が出来ました。他の人が歩いていなかった事が幸いしました。

那須岳
那須岳が目の高さ。一旦、峰の茶屋の避難小屋まで戻り、那須岳を登るつもりです。那須岳山腹に左から右上に上がる薄く見える白い線が駐車場から峰の茶屋への登山道です。これを登り下りに使います。
那須連山の会津方面を望む。雪が一段と多く見えます。左下に三斗小屋温泉への道が下ります。
旭岳 朝日岳から福島県へと続く那須連山。北の方角、福島県方面を望む。右に見える秀麗な頂の山は福島県の旭岳です。
峰の茶屋へ下山

この稜線の右側を峰の茶屋まで下ります。遠くに見えるのは南会津の山並みでしょうか。そうだとしたら田代山から帝釈山の方面のような気がします。

更に遠くは会津駒ケ岳かもしれません。雲の殆ど見れらない晴天で360度ぐるっと見渡せます。

既に日当たりの良い尾根筋では雪が溶け出して流れとなっています。左右に分かれて先は那珂川から利根川を経て太平洋へと流れ出します。反対側は会津大川から信濃川を経て日本海へと流れていきます。私はその分岐点を見つめていました。
所々雪の深いところが出てきます。それでもそれが楽しいと感じる程度の春の雪の深さです。
下ってきた朝日岳の方向を振り返ってみました。斜面に邪魔されて頂上を見る事ができません。  

左鞍部のあたりが峰の茶屋です。アイゼンを付けて少し沢を下ってみました。

峰の茶屋から那須岳へと登ります。

峰の茶屋より那須岳1915メートルへ

峰の茶屋まで下りてから那須岳へと登りだします。少し雪がありますが、朝ほどではないようです。

この天気でかなり雪が解けたようです。履きなれない靴を履いたせいで途中足をつってしまいました。気温が上昇してきて登っていると汗が目にしみます。タオルで鉢巻をして防ぎました。

頂上からの見晴しを楽しんでから大急ぎで下ります。那須岳はやはり人がいます。

峰の茶屋の避難小屋へ戻ると数人の人が休憩をしていました。私は昼飯が未だでしたが、村で畑を耕して大根と小松菜を植えなくてはならないので早急に下ります。所々に出てくる雪道を踏みしめながら青空を見上げ、朝日岳を左手に見ながら快適に駐車場へと下りました。

天気は良し、運動としてもちょうど手頃な行程です。折りにふれて登って見ようかとも思っています。ただ道路をジョギングするより変化が多く楽しみも少なくありません。

村への帰路カメラを構えている人が居ました。その先を見ると今登って来たばかりの那須岳(左)と朝日岳(右)が満開の桜の先に見えるのです。通り過ぎてUターン、その方に断りを入れて撮影しました。旅の最後に更に素晴らしいプレゼント、満ち足りた小さな山への旅でした。村までの道は桜・桜・桜・・・、そして今年はヤシオツツジまでもが一緒に咲いています。見る人も居ない花の道が続くのです。左那須岳・右朝日岳 2010.04.26

01/17/2021
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