狛犬を訪ねて№35①白河市の狛犬 ②へ  ③へ
白河市大信・庭渡神社・狛犬昭和5年(1930年)狛犬・推定・眞船卯右ヱ門(信夫村増見石平)
約6ケ月ぶりの県境の村への訪問です。白河市農協の直売所”り菜庵”を訪ねる希望は抑えがたくかなり遠回りになりますが高速を降りて4号線を北上しました。
本格的な野菜の買い物は明日にして久し振りの”り菜庵”の様子を見にやって来ました。
街ではお目に掛かれない安価で見るからに美味しいそうなトマト、キュウリとソラマメを見つけて買い込みました。
県境の村への帰路こちらも我慢が出来ずに白河市大信の庭渡神社に立ち寄りました。草刈りをしなくてはならない大切な目的を一旦横に置いてでも久し振りの県境の村でも神社巡りへの欲望は抑えがたいものがありました。
2020.06.22
白河市大信・庭渡神社  

庭渡神社住所:白河市大信増見蟹沢。車は神社の前に停められました。
コロナ騒動で県境の村に出かける事が出来ず、やっと都府県を跨ぐ移動制限が解除されたので正月以来の草刈りにやって来ました。 2020.06.22
もし野菜の買い物に出かけた折に時間があったら久し振りに神社を訪ねてみようとグーグル・マップを見ていると、なんと那須方面から白河市の”り菜庵”への道の途中に狛犬の奉納された神社が数か所ある事が分かりました。
今まで迂闊にも全く気が付きませんでした。
2020.06.22

最初に訪れた白河市大信の庭渡神社は直ぐ近くをしばしば通る281号線の道の傍にありました。281号線が会津へ続く294号線にT字路でぶつかるすぐ手前の舗装の細い田圃の脇の道を進むと山に向かう道があり、橋が架かっていました。同乗者が安全の為に歩いて先に進むと鳥居がある事が分かりました。

こちら側からは分かりませんでしたが、庭渡神社の斜面の裏側・南側は山が大きく削られる大工事が行われていました。私は神社の奥の院の鳥居に導かれてこの山の一番高い頂上まで登ってしまいました。左の写真の森の切れ目の間から見える禿山の頂上が登った場所でした。神社からはかなり東側まで登った事になります。そこには奥の院は存在せず荒涼たる山肌を剥がされた景色を見る事になりました。2020.06.22


杉木立ちの緑の中に包み込まれたような神社が静かに鎮座していました。
背の低い鳥居の後ろに目指す狛犬が奉納されているのが望まれます。
境内が緑の中に沈んでいますが、社の辺りだけが明かるく浮き出していました。
今日は時折小雨が降ったり止んだりの天気です。

2020.06.22
白河市大信・庭渡神社・狛犬昭和5年(1930年)狛犬・推定・眞船卯右ヱ門(信夫村増見石平)

彫りのしっかりとした見応えのある狛犬が森閑と静まり返る薄暗い境内に静かに佇んでいました。
右に置かれた狛犬は口を僅かに開けた子取りの阿像と思われます。子供には牡丹の花が彫り込まれていました。
サイズは通常の大きさに見えます。 2020.06.22
阿吽像に挟まれた間を抜けて拝殿に続く石段を久し振りの神域の空気を胸一杯に吸い込んでゆっくりと登りました。
緑の森の中で社の辺りだけに広がる明るい空間が望まれます。
2020.06.22
かなり念入りに探しましたが台座には石工の人の名前が彫られていませんでした。
奉納した人の名前とこの昭和5年(稔が年を表しているのでは推測しました)らしい文字が見られるだけでした。
この名前の彫られていない事や意匠、加えて地元(旧信夫村増見石平)の石工であることなどから眞船卯右ヱ門の狛犬ではないかと推測しています。
2020.06.22
左に置かれた吽像は籠彫りではありませんが所謂玉取りの意匠です。
立体感のある風貌・毛並みの彫りなども個人的には眞船卯右ヱ門の作に見えます。
石工の名前に拘わらず多くが静寂の中に鎮座する社を護持するに足る力を感じる石像に感じます。
2020.06.22
拝殿で鈴を鳴らしてお参りをさせて貰いました。
随分久し振りの神社での参拝です。
辺りはツーンと耳が痛くなるほどの静寂と緑の境内が広がっていました。
2020.06.22
庭渡神社神社の扁額です。
2020.06.22
拝殿の左の山の斜面にもう一つ鳥居が見えます。
奥の院か別院ではないかと鳥居を潜りました。
石造りの小さな社が祀られていました。
後の杉木立の中にうっすらと踏み跡らしい跡が見られます。
もしかするとこの小山の頂上に別院が祀られているかもしれないと思い踏み跡を辿って斜面を登りました。
2020.06.22
高度が高まるほどに杉木立の踏み跡の痕跡が薄くなります。
雨が強まり引き返そうかとも思いましたが、もし奥の院があったと知った時に悔いが残ると思い小山の頂上まで行って見る事にしました。 社の屋根が望まれます。 2020.06.22

正面の庭渡神社の杉木立を抜けると突然目の前に道路工事の痕跡が見えます。一部は車の通れる広さの道が縦横に通じていました、一瞬何事が起こったのかと戸惑いましたが林道工事ではないかと推測しました。道を歩いていると方角が分からなくなり何とか斜面を登り一番高い場所に登りました。残念ながらそこには神社は有りませんでした。 西の方向を見てみました。庭渡神社の杉木立の下に氏子の方々が暮らす集落が見えます。会津に続く294号線が眼下に見えます。左が会津、右が白河市内方向になります。 2020.06.22

東方向・白河市内方向を見てみました。
白河方向から会津に続く294号線に右方向から私のり菜庵への通り道である、那須方向から続く281号線がぶつかる場所が見えます。
何時も通る道の直ぐ傍に狛犬が奉納された神社が鎮座していたことに驚いています。そしてそれを知らなかったことを悔い、未だ、知らない神社が残っていたことを喜びました。2020.06.22

登りの途中から雨が強くなり衣類はずぶ濡れです。
頂上からの景色を暫く眺めてから杉木立の踏み跡を辿る神社に戻ってきました。
途中、行きにお参りした小さな石の奥の院(結局社の左に鎮座する小さな石の社が奥の院か別院であったようです)で再度お参りをさせて貰いました。
車で待っていた妻も余りにも時間が掛かったので心配していたようです。
奥の院でお参りをすると決めた事を途中で放棄するのは神様に申し訳ないと思った気持ちを今では良かったと思っています。
もし途中で諦めたらきっと後悔したと思いました。
2020.06.22
社で再度お参りをさせて貰ってから石段を下ります、ずぶ濡れになりましたが思い出に残る参拝です。緑が溢れる境内の狛犬も緑の苔で覆われていました。久しぶりの神社での参拝です、神域の清冽な気配に心身共に洗われた心地よい時間でした。県境の村に戻りいよいよ草刈りをしなくてはなりません2020.06.22




街を出る日の午前中、所用があったので22日の朝10時頃に家を出ました。 正月の冬休み以来の県境の村です、果たして庭の雑草はどうなっているか心配しています。 高速も平日の込み具合に戻っているようです。高速を降りて遠回りになりますが白河市農協の直売所”り菜庵”で今日のトマトを買い、戻り道白河市大信の庭渡神社を訪ねる事にしました。2020.06.22

 

11/29/2020
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