静岡県小山町・金時神社 2022.08.16 ( 禁)無断転載
|
お盆の混雑も一段落したのではないかと思い8月16日、前から気にかかっていた所用を済ませるべく御殿場市に出かけることにしました。
東名高速に向かう首都高速からは晴天なら見えるはずの富士山が雲の中に潜ってその姿が見えません。御殿場への旅の大きな楽しみである富士山は今回諦めざるを得ないようです。出発時のはやる気持ちの出鼻をくじかれました。
往路は相変わらずの東名高速の工事で厚木ICまでは渋滞が続きます。それでも、久しぶりに小田原のJA農産物直売所、”朝ドレファーミ”での買い物を楽しみに目的地に向かうことにします。思ったより早く到着、既に人の列ができた店の前に私達も30分程待つことになりました。天候不順のせいかお目当ての大根は惨めな姿で並んでいました。トマトやきゅうりを主に買い込みひとまず初期の目的を達することが出来ました。家人が猫の額程の街の花壇に植える花が安いとかなり沢山買うことが出来ました。
所用の合間に御殿場市周辺の神社を参拝することにしていよいよ小田原を出発しました。
2022.08.16 |
|
御殿場市と小山町の神社と狛犬・掲載リスト |
①小山町・金時神社⇒②小山町上野・浅間神社
①小山町藤曲(ふじまがり)浅間神社⇒②熊野神社 *には未掲載の駿東郡小山町の2019年11月18日のデータを編集・掲載申し上げました。どこでも富士山・・・いつでも富士山① ② をご参照ください。
中日向(なかひなた)浅間神社⇒北久原(ほっくばら)浅間神社 には未掲載の御殿場市の2019年11月18日のデータを追加編集・掲載申し上げました。
新橋浅間神社⇒山之神社⇒子之神社⇒諏訪神社
|
|
金時神社住所:静岡県駿東郡小山町中島。最初の目的地は小山町の金時神社を訪ねることにします。御殿場方面に向かう246号線の脇に鎮座する金時神社は密集する人家の間にある金時公園の中にありました。公園の中にある駐車場に車を止める事が出来ました。2022.08.16 |
公園の中に鎮座する金時神社の入口に飾られた大きなマサカリが一際目立ちます。かって箱根に行った折に金時山を上ったことを思い出しました。金時山の南に位置する箱根側の登山道の入口の公時(きんとき)神社にもマサカリが祀られていました。
この金時神社は金時山を挟んで箱根の公時神社とは北と南に位置していることになります。
2022.08.16
|
入口から見える拝殿に向かいますが狛犬が見当たりません。下調べが至らなかったかといささか慌ててしまいました。なにはともわれ今日の旅の安全をお願いすべく参拝をさせてもらいました。
2022.08.16
|
金太郎の伝承が残る神社らしく大きな金時神社の扁額が奉納されていました。
2022.08.16 |
金太郎ゆかりの地の伝承の説明板が複数立っていました。その一つこの地が金時屋敷跡地との伝承が書かれていました。
2022.08.16 |
|
少し小高い神社の拝殿の前から公園とその先に広がる氏子の人達の集落が望まれます。晴れていれば富士山が見えるのかもしれません。
金太郎公園の名前らしく大きな櫓の相撲の土俵が見えます。未だお盆休みのせいか子供連れの人達が長い滑り台などで遊んでいました。人々の暮らしの中に鎮座するこのような神社の佇まいを個人的には大変居心地良く感じます。
2022.08.16 |
公園の山の緑の斜面には熊にまたがったお馴染みの金太郎の大きな絵看板が見えました。
2022.08.16 |
|
金時神社境内の金太郎の伝承が書かれた説明版が見られます。子供の頃に記憶した金太郎の物語が詳細に書かれていました。もしかすると拝殿の後ろに本殿があるのかもしれないと推測して念の為に後ろに回ってみました。嬉しいことに拝殿の後ろに小さな社が祭られていました、そしてその両脇に小型ながら手彫りの狛犬が置かれています。
拝殿の裏山からは小流れが小さな滝を作っていました。静まり返った緑の木陰が広がる美しい風景を目にすることが出来ました。
2022.08.16
|
金時神社狛犬 |
拝殿前の開けた空間と異なり本殿の辺りは緑の木陰で覆われています。小さな石段を上り参拝をさせてもらいました。
2022.08.16 |
右に置かれた阿像、かなり手慣れた石工の人の彫に見えます。全体のバランス、表情等が巧みに表現されたこなれた造形に見えます。サイズは一般的な狛犬の半分かそれより小型の石像です。
2022.08.16 |
右の阿像から左の吽像を写しています。静まり返った神域の中にその佇まいを損ねることなく参拝の人に穏やかな眼差しをさしかけていました。
2022.08.16
|
左に置かれた吽像は右の阿像に比べると控えめな風情に見えました。台座の周りをまわりながら年代や石工名を探しましたが苔に覆われて手がかりを見つけることが出来ませんでした。
2022.08.16 |
ちょろり七滝 |
拝殿裏の緑に覆われた山の斜面を流れ下る細い水の流れが神域の佇まいを更に居心地良いものに感じさせてくれます。この小流れの伝承が書かれた説明版が置かれていました。
2022.08.16 |
これがその”ちょろり七滝”かもしれませんが、はっきりと確定が出来ません。高さ1m程の小さな石の段差から水が流れ下っていました。このあたりは富士山の湧き水が各地にみられる場所なのでこの小流れもその一つかもしれません。
2022.08.16 |
人工の石垣に水が貯められています。猛暑にいささかげんなりしていたので緑の木陰のこの地で少し生気を取り戻すことができました。
2022.08.16 |
緑の木陰から流れ下った小流れはやがて小さな境内の池に流れ込んでいきました。涼しい境内で汗が引き込みました、次の目的地に向かうことにしました。
2022.08.16 |
|
浅間神社住所:静岡県駿東郡小山町上野956。カーナビを頼りに次の目的地である小山町上野の浅間神社に向かいます。殆ど車の通りが見らない広大な工業団地の中を抜けて進みます。果たしてこの先に神社があるのかと不安になりました。やがて目印のゴルフ場が現れて一安心、集落の中の道を進むと道路の脇に鳥居が見えました。車は神社の前で道が大きく広がっているのでその路肩に停めさせて貰いました。2022.08.16 |
鳥居の脇には異様な巨大な瘤を幹に付けた大きな木が見えます。大きな杉の林立する緑で満たされた境内が清冽な佇まいで静まり返っていました。緑で覆われた参道の木立の先に神社が望まれます。
2022.08.16 |
拝殿の前で一礼をさせてもらい見上げると手彫りの狛犬が参道を護持している姿が見えます。かなり広大な境内ですが、極めて静寂です。
2022.08.16 |
狛犬を見る前に拝殿で参拝をさせて貰う事にします。
2022.08.16 |
|
右に置かれた吽像と思われる狛犬は子供を足下に彫り込んだ子取りの意匠でした。大きさは一般的なサイズに見えます。手慣れた石工の人が彫ったと思われる違和感を感じさせない全体の均衡が取れた良い狛犬に出会う事が出来ました。
一般的な阿吽像の位置が意図的に逆に置かれているようです。素人の印象ですが、先程参拝をした同じ小山町金時神社の狛犬と独特の目の彫りと鼻の形が似ていると思いました。二つの神社の距離は3~4kmしか離れていません。もしかすると同じ石工の人の作では等と想像を楽しみました。
2022.08.16 |
右の吽像から左に置かれた阿像を写しました。台座の下半部は一般的な四角の切り石ではなく獅子山に似た自然石を積んで作られているようです。
阿吽像の左右の位置が一般的な向きとは逆に置かれている事と併せてかなりの腕の石工の人の石像ではないかと推測しました。
2022.08.16 |
左に置かれた阿像には玉が彫り込まれています。その玉にも模様が彫り込まれている痕跡が見えます。この石工の人の心持を何となく感じさせてくれる石像でした。
2022.08.16 |
台座には奉納された方の名前と思われる文字と奉納された昭和5年(1930年)の文字が刻まれていました。全体に苔で覆われたこの狛犬はほゞ100年近くの間風雪に耐えながら神社を護持していたことになりそうです。
2022.08.16 |
拝殿の前から杉木立の続く参道を振り返りました。鳥居の先には実りの季節が近い事を知らせる僅かに色づいた広大な田が広がっていました。
2022.08.16 |
鳥居の前で一礼して車に戻ります。振り返ると氏子の人達の暮らす集落の後ろの山の斜面を覆う雲の中にうっすらと富士山の稜線が姿を現してくれました。
もしかするとこの後富士山が姿を現してくれるかもしれないと言う期待が湧いてきました。
2022.08.16 |