元旦の土手道・雪景色富嶽十景 |
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①橋東詰め早朝の富士 |
橋への長い坂道を車で登ります。結果が出るまでは、今日は見えるか見えないかと賭けをするような気持ちです。2010年元旦朝8時半、坂が終わるとぐんぐんと富士の姿がせりあがってきました。これで一日の幸運が約束されたような気がするのです。2010.01.01
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子供もの頃の冬の寒い朝、台所で野菜を切るまな板の音、くもったガラス窓から雪の富士、何かその日は良いことがあるような気がするのです。子供の頃からのそのような富士山の心象風景が心に刷り込まれています。遠くから見る富士は、どこか田舎の祖父母のように、私の落ち度を決して責めること無く、無償の愛情だけをやさしく降り注ぎ、時折お小遣いをくれるそのような存在なのです。
幼い頃から親しんだ冬限定の富士山。寒さが一段と強まった朝、町の家並み・電車の窓から空にそそり立つ富士の姿。揺れ動く私の心を包み込み励ましてくれる姿です。間近で見る富士は雪煙を巻き上げ、強風を吹き降ろす恐ろしくも神々しいを姿をみせますが、この街からの姿、遠くに住んでやさしいまなざしで見つめてくれている祖父であり祖母のようでもあります。わざわざ見に行きたいとは思わないのです。生活し又は旅をし、そこから突然現れる姿こそが私の心の中の富士山、そのような僥倖にめぐり合いたいのです。
肥満解消を言われた医師の勧めで始めた土手道のジョギング、今では目的が異なってきました。広大な自然の中を走り通すこと自体が目的であり楽しみになっています。春の野草と共に冬の富士は大きな楽しみの一つなのです。街に近い土手道の全行程で富士を見ながら走れるなどいかにも贅沢です。その景色の中でも息切れを治めてくれるお気に入りの姿を、古の絵師を真似て10箇所選んで題名をも真似てみました。
お気に入りの富士山が姿を現すのは寒い朝、外気が温まると共に姿は空から掻き消えてその場所にぽっかりと大きな穴があいてしまいます。まさに真冬の朝の夢です。仕事が多忙で年末から出かける事が出来ず、2010年の元旦の朝9時頃から土手道を走りました。穏やかな2010年・元旦の朝の富士山です。
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富士山を撮影するために一休み。三脚がないのでうまく自動シャッターの位置が決められません。富士山は頭の影に入ってしまったようです。
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富士を見ながら往復10キロ、上がる息、富士山がそれを納めてくれます。何とも贅沢な土手道です。
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土手道には時折寒い夜の後氷が張ります。温暖化の進む街では見られなくなりました。
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土手の北側には真っ白な浅間山が望まれるのです。
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土手道への駐車場の途中の水門からの富士。今日は無風快晴、富士の山肌の陰影までもがはっきりと見えます。全て事もなし、安穏な元旦の朝。2010.01.01
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③土手富士 |
駐車場からの一番長い上り坂の終わりにこれから辿る土手が見えてきます。あと一歩と息切れを抑えながら、土手道が下がりだすと富士山がかわってせりあがってきます。舗装の道は左に下り、私は土手を登りきって草原の土の道へ。小さなチャレンジへの門出です。鉄橋を電車が通り過ぎました。2010.01.01
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④見晴し河原の富士 |
土手の中では最も障害物が少なく富士山が一杯に見えます。土手道も大きく湾曲していて舞台の花道のように富士山をぐるっと巡る気分です。2010.01.01
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⑤ゴルフ場と富士 |
土手道のジョギングの行程のほぼ半場広々とした対岸のゴルフ場の向こうに富士山が見える場所。ありふれた富士山の姿です。何処かは知らない遠くの街の建物、そこに暮らす人々も同じように富士山を見てそれぞれの感慨をもつのではないかと親しみを感じてしまいます。2010.01.01
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⑥水門富士 |
支流の流れ込みに大きな水門、左側には工場や街のビル。人工的な建造物が景色一杯に広がっていますが、やはり富士は富士。人間の力など歯牙にもかけない大きくそして美しい存在です。2010.01.01
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⑦橋桁の富士 |
上下線2本の高速道路の下、巨大な橋脚の間から富士。人間くさい人工物と共にある富士こそが私の心の中に収められている懐かしい景色です。空気をかきまわしながら大きなトラックが上の橋を通ります。富士は静寂。2010.01.01
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⑧高速の富士 |
元旦の今日はさすが道路もがら空きです。風のない穏やかな正月です。刺すような空気の冷たさだけが冬を思い知らせてくれるようです。2010.01.01
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⑨巨大水門と富士
折り返し点まじかの巨大な水門。遠近の差から富士の姿を圧倒しています。
工場の煙突からの煙が真横に流れています。走るのに往生する強風です。この煙との対照が面白く、他の写真と異なる日に撮影したものです。12月に入ると晴天の日には殆ど富士山を見る事が出来るのです。2009.12.7
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⑩広河原の富士 |
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ここで貯水池の吐き出し口が合流して広い河原を形成しています。高圧線がクモの巣のように張り巡らされている如何にも俗な風景の中から姿を現した富士。見るところ、富士は雪煙を上げているように見えます。中洲の岸辺では沢山の釣り人が竿を並べています。何とものどかで穏やかな正月の景色が広がっています。すぐ脇には高速道路が通ってます。さすが正月の朝は、何時もなら都心へ向かう車が数珠つなぎのこのあたりも閑散としています。私のジョギングはこの高速道路の橋でUターンします。2010.01.01
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余りにも快適な元旦の朝、くっきりと快晴の青空に姿を見せてくれた富士につられて更に道中を先に延ばしました。
高速の下をくぐりその橋越しに富士を見てみました。車の通りもまばらな首都高速の殺風景な橋脚、似つかわしくない秀麗な富士山。猥雑な人工物の街の景色を冬の間だけ富士山が綺麗に飾り付けてをしてくれているようです。帰路は撮影の為に立ち止まる事に封印をして走らなくては・・・・・・2010.01.01 |
02/13/2019 |
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