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2022年7月11日~12日、家人の希望で越前へのバス旅行に出かける事にしました。個人的に団体で歩く事が気恥ずかしく人込みの観光地がが好みでない事を知っているので渋い越前を選んで呉れたようです。断る理由が見つからないので同行する事にしました。 ワクチン接種を済ませPCR検査を受けて準備を整えます。どちらか一つで良かったのですが、説明を正確に読まずに二つを済ませました。飛行機を除いてバスの席は一人掛けと極めて用心深い心づかいの取り組みでした。 行くと決まったら最大の楽しみを見つけようと若干の下調べをしたところ、少ないながら神社を回る事や出発前夜に芭蕉の奥の細道が旅の行程と交差する事等の楽しみを見つける事が出来ました。現金なもので出発前には団体旅行に混ざる事を心待ちにする事ができました。 2022.07.11 |
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越前の神社と狛犬を訪ねて&奥の細道 | |||
時間やコースは決められた通りに辿ることになるので行きたい場所を訪ねる事は出来ません。その制約のある中でも、出来る限り自分の希望する旅の楽しさを探すことにしました。その結果、今回は神社を訪ねる折に狛犬を見ることと、芭蕉の奥の細道由来の地を尋ねる事を目的とすることにしました。 久し振りの羽田空港、モノレールからは春辿った隅田川河口の風景が望まれて大いに楽しみました。これから飛行機に搭乗して小松空港に向かいます。旅が始まります。2022.07.11 |
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⇦越前の旅・スライド画像をご覧ください。左画像をクリックするとページが開きます。 | |||
大湊神社住所: 福井県坂井市三国町安島。今回の旅の最初の立ち寄り地・雄島に到着しました。バスの出発時間までに島を一周する事にします。2022.07.11 |
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島に掛かる朱塗りの橋を渡ります。透き通った日本海の浅瀬の景色を楽しみながら島の入り口に見える鳥居を目指します。 説明版に書かれた”大湊神社”と岩礁地帯に淡水が溜まる”瓜割りの水”を見ながら島を一周する事にします。
2022.07.11 |
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赤い雄島橋を渡ると目の前に鳥居と狛犬が有りました。陸側にも狛犬が置かれた大湊神社があります。 此方は海の大湊神社の狛犬です。大海原を背景にした神社の風景は私にはかなり珍しい経験です。 2022.07.11 |
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大湊神社・昭和6年(1931年)狛犬 |
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右に置かれた阿像は玉取りの意匠で彫られています。かなり目にするお馴染みの石材や意匠などから新しい狛犬に見えました。 シンプルな作りの丸い玉が足下に彫り込まれていますが、籠彫りなどの仕様ではありません。 2022.07.11 |
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左の吽像は子取りの意匠、大きさは一般的なサイズに見えますが台座が高いせいか見上げるようにして廻りました。 2022.07.11 |
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左の吽像から右の阿像を写しています。背景は大きく広がる青空と大海原、心の晴れる豊かな風景です。 2022.07.11 |
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台座には昭和6年(1931年)の文字が刻まれていました。厳しい海風と冬の雪の中に置かれた石像としてはかなり良好な状態を保っていると思いました。造り直したのではと思える程の綺麗な狛犬です。 2022.07.11 |
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神域と陸を繋ぐ真っ赤な雄島橋の景色を堪能しています。 2022.07.11
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生い茂る境内の森の中の石段を登り大湊神社で参拝をさせて貰いました。旅の始まりの神社なので旅の安全をお願いしました。 2022.07.11 |
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大湊神社の御由来を興味深く読ませてもらいました。祭神のお一人に事代主神の名前が見えます。 織田信長や幕末の福井藩の藩主としてしばしば登場する松平春嶽のご先祖の名前を見つけて大いに楽しみました。 2022.07.11 |
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神社から陸地を見ています。朱色の雄島橋が青い海の上に鮮やかに橋げたを伸ばしていました。人家が見える陸地にもう一つの大湊神社が鎮座しています。バスの中からその境内の狛犬を見る事が出来ました。 2022.07.11 |
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時間に遅れないようにと大急ぎで歩いているので体中が汗でびっしょり濡れました。 2022.07.11 |
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海に下る道が見えたので下ってみました。岩場の中に水溜りがみえました。かなり貧相な水溜りなので果たしてこれが”瓜割りの水”なのかと不安を感じます。 一応口に水を含んでみると淡水で飲む事が出来たので、これが瓜割りの水ではと推定しました(違っているかもしれません)。 2022.07.11 |
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もうすぐ雄島を一周出来ます。海と島の点在する風景を久し振りに堪能する事が出来ました。 2022.07.11
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バスの時間に遅れないようにと雄島橋を渡ります。観光船が次に向かう東尋坊方向に白波をけ立てて進んでいきました。 2022.07.11 |
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敦賀市・気比(けひ)神宮 旅の細道・越前 |
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氣比神宮住所:福井県敦賀市曙町11−68。”奥の細道”の言葉に北にばかり目が向いていた事から、うかつにも今回の旅で芭蕉の奥の細道と敦賀の道が交わることが全く頭に浮かびませんでした。出発前夜グーグル・マップでルートを調べている時に偶然頭に浮かび、気比神社が芭蕉ゆかりの地だと判明した次第です。2022.07.11 | |||
加えて水島訪問の折に既に通り越していた本隆寺や色が浜等が記載された左の案内図を現地で偶然手に入れて勿体ない事をしたと大いに悔やみました。 2022.07.11 |
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奥の細道・抜粋 十四日の夕暮れつるがの津に宿をもとむ。その夜、月殊に晴れたり。「あすの夜もかくあるべきにや」といへば、 清し遊行のもてる砂の上 十五日、亭主の詞にたがはず雨降る。 名月や 北国日和定めなき 8月14日(新暦9月27日)芭蕉は敦賀に到着します。長い旅の苦楽を共にしてきた曽良は、腹を痛めて既に山中温泉(27日・新暦9月10日と思われる)から伊勢の国・長嶋に先行、曽良との別れは芭蕉の心に深い寂寥の思いを残します。この文も事実と創作を織り交ぜた趣に富んだ旅物語として大いに楽しみました。 |
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帰宅後奥の細道を読み芭蕉が気比神宮に夜参りをした事が分かり嬉しくなりました(最もそれが事実かどうかは分かりませんが)。私も敦賀駅前のホテルに到着後大急ぎでフロントの方に気比神社の道を教えてもらい既に日暮れの夜7時30分神社に夜参りをさせてもらいました。 カメラに収めた気比神社鳥居前の吽像の頭の上に月が上っている景色がありました。まさに芭蕉と同じ夜参りをして月を眺めていたことを思い出しました。芭蕉の立った同じ地を同じ闇の中に歩き、同じ月を松の木の間越しに見上げた事は大きな喜びと思い出が残る夜参りでした。2022.07.11 |
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夜7時15分ホテル出発・敦賀駅前の通りの信号3つ目を右折して進むと7時28分・気比神宮の鎮座する国道8号線の大きな交差点に着きました。 2022.07.11 |
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高さ約11mの朱漆塗りの大型の木造鳥居が境内の入り口に見えます。正保2年(1654年)建立の国の重要文化財との事です。 鳥居の手前にかなり大型の狛犬が置かれていました。 2022.07.11 |
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有難い事に入口の辺りは電灯が灯り神社の様子がはっきり分かります。
2022.07.11 |
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朱色の鳥居の先の参道は石灯籠の明かりが心細げに灯っているだけで真っ暗です。果たして拝殿は何処なのかと目を凝らしながら進みました。 2022.07.11 |
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参道を40m程進むと左側に赤い鳥居が見えてきました。階を照らす明りが灯る気比神宮の拝殿です。 2022.07.11 |
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入口は既に閉じられていたので柵の外からお詣りをさせて貰いました。 2022.07.11 |
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暗闇の広がる静かな神域の中で拝殿だけが明りの中に浮かび上がっていました。 2022.07.11 |
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拝殿の前から参道の先の大鳥居方向に戻る事にします。鳥居の先には街の明りが賑やかに輝いていました。 拝殿に向かう途中、薄暗い参道の右側に摂社・猿田彦神社が見えました。狛犬らしき石像が見えたので参拝をさせて貰いました。 2022.07.11 |
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気比神宮・昭和46年(1971年)狛犬 |
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入り口の朱塗りの大鳥居の脇に通常の狛犬より2回りほど大型の迫力ある狛犬が置かれていました。石材や意匠などから一見してかなり新しい狛犬と見えました。 ただでさえ威圧するような風貌の上に高い台座の上に置かれているので迫力十分の阿像です。付属物が彫られていないスッキリした仕様です。 2022.07.11 |
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左に置かれた吽像、右の阿像に負けず辺りを睥睨する風貌は迫力十分な石像です。 2022.07.11 |
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一見した印象通り、台座にははっきりと昭和46年(1971年)の奉納年と寄進した方の名前が彫られていました。 2022.07.11 |
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大きな赤い鳥居を潜り暗い参道を進むと左手に鳥居がありました。氣比神宮の摂社・猿田彦神社と思われます。拝殿に電灯が付いているだけで境内はほぼ真っ暗です。 闇に眼を凝らすと狛犬が奉納されていました。拝殿で参拝を済ませてから立ち寄る事にしました。 2022.07.11 |
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真っ暗な境内で石像の姿は殆ど見えません。目検討でカメラのピントを併せてシャッターを押しました。右に置かれた阿像、台座低いせいかそれ程大きくは見えない印象です。 2022.07.11 |
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左の吽像は更に暗く殆どその姿を見る事が出来ませんが何とか写すことが出来ました。意匠、表情、彫などが私にはかなり珍しいものだと思いました。サイズは若干小型で細身の石像の印象を受けました。 7時44分、明朝の事もあるので鳥居の前で一礼して敦賀駅前のホテルに戻る事にしました。
2022.07.11 |
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ホテルへの帰路、フロントで教えて貰った大きなスーパー、アルプラザに立ち寄ってみました。閉店間際で入店できるか案じましたが未だ買い物をしている人が居たので、駄目で元々と熱い夜を冷やしてくれる井村屋の小豆アイス・キャンデイーを探したところショーケースの中に並んでいました。 それも5本入りで¥190程で我が家愛用のスーパーと同じ価格です。大喜びして今晩のおやつに買い込みました。ホテルで待っていた家人も大喜びです。 ホテルには8時4分に帰着しました。1時間10分程の奥の細道の旅は終わりました。最後のキャンデイーが思いもしない芭蕉からのプレゼントに思えました。 2022.07.11 |
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07/26/2022
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