いわき市・綿津海神社 狛犬・昭和13年(1938年) |
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2021年の大晦日、もう新たに手彫りの狛犬は無いだろうと少し寂しい気がしていたところ、何と未だ見ていないかなり大きな狛犬がある事が分かりました。見たい気持ちが抑えがたく2021年の最後の31日、その狛犬が奉納されている道々に鎮座する神社を参拝しながら出かける事にしました。既に午後2時、急がないと夕暮れが迫ってきます。
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2022年冬休みの狛犬巡りT |
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狛犬を訪ねてNo.44@白河市の狛犬マップ 白河市の狛犬 白河神社⇒胡桃下稲荷神社⇒五龍地神社 |
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2022年冬休みの狛犬巡りU |
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狛犬を訪ねてNo.45@那須の狛犬マップ 大田原市の狛犬 市野沢温泉神社⇒大田原市小滝の神社⇒荻野目諏訪神社 狛犬を訪ねてNo.45A那須の狛犬マップ 大田原市の狛犬 湯殿神社⇒大神神社 狛犬を訪ねてNo.45B那須の狛犬マップ 大田原市の狛犬 八幡宮⇒玄性寺 |
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綿津海神社住所:いわき市三和町上三坂本町118。カーナビに導かれて349号線を進んで行くと49号線との交差点の手前で目的地の綿津海神社と知らせますが鳥居などは見られません。道路脇にある食堂で道を聞くとこの店の前を右折すると神社があるとの事、たしかに349号から集落の中の道に入ると神社がありました。車は神社の前のスペースに停めさせて貰って参拝をすることにしました。2022.01.03 |
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小山の斜面に鎮座する綿津海神社の境内に夕方の近い事を知らせる低い角度から差し込む陽の光が入り口の鳥居と狛犬を照らしています。 2022.01.03 |
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まず参拝をと杉木立が林立する広く快適な石段を登り拝殿に到着すると嬉しい事にもう一対の狛犬が奉納されていました。2022.01.03 | ||||||
拝殿には”三坂総社”の扁額が奉納されていました、”三坂”はこの綿津海神社の鎮座する場所の地名と思われます。 2022.01.03 | ||||||
参拝を済ませ入り口方向を振り返りました。夕方の近い事を知らせる光りが差し込む境内は明暗に色どりされた静かな神域の心和ませる佇まいです。杉の木の際に2対目の狛犬が置かれています。2022.01.03 |
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綿津海神社拝殿前の狛犬・昭和13年(1938年) |
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拝殿の前に置かれた阿像、やはり白河周辺で目にする狛犬とは意匠や顔の表情なども異なり、大変興味深い石像に出会いました。私の記憶に間違いが無ければいわき市で初めて目にする狛犬です。玉取りの意匠で丸い目が柔らかな顔の表情を表現しています。2022.01.03 | ||||||
右に置かれた阿像から左の吽像を写しています。背中から見る彫りも中々こなれた石工の腕が感じられる安心して造形を観賞できる石像に見えました。2022.01.03 | ||||||
左に置かれた吽像は子取りの意匠です、彫りや表情は右の阿像より更に動きを感じさせる見応えのある狛犬です。強く差し込む陽の光が作り出す濃い濃淡が細部の彫りを見にくくしているのが残念です。いわき市で見る最初の石像ですが、興味深い狛犬に出会いました。2022.01.03 | ||||||
台座には石工の名前は見当たりませんが、昭和13年(1938年)の文字が刻まれていました。いわき市の神社を訪ねると又この石工の人の石像に出会えそうな気がしています。2022.01.03 | ||||||
夕方の光りが体を白く浮き上がらせている阿像の後ろに拝殿が望まれます。かなり遠くまでやってきた感覚が体には実感されます、それに合わせて心細さを感じてきました。2022.01.03 |
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綿津海神社・入り口の狛犬・昭和14年(1939年) |
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綿津海神社の入り口の鳥居の脇に奉納された狛犬は新しい機械彫りの狛犬に見られる意匠に似ています。右に置かれた阿像、短い尻尾や顔の形が街の神社でしばしば見られる石像に似ています。2022.01.03 | ||||||
左の吽像は、新しい狛犬の阿像と組み合わされた吽像とは若干異なって見えます。子取りの意匠で2頭の子供が彫り込まれていました。2022.01.03 | ||||||
台座には昭和14年(1939年)の年号だけが見られます、石工名は見当たりませんでした。この年代の作りだとすると機械彫りではなく手で彫られた狛犬でしょう。夕日に急かされる様に次の古峯神社に向かう事にしました。再度拝礼をしてから車に乗り込みました。2022.01.03 | ||||||
古峯神社住所:いわき市三和町中三坂湯ノ向。次の古峯神社で今日の初詣の旅は終わる事にしました。カーナビに従って49号線を南に向かって進むと左に分かれて田圃の中の道を進むと大きな鳥居が見えました。2022.01.03 | ||||||
場違いなほど大きな鳥居が見えたので取りあえず向かってみました。鳥居の先には広い駐車場と山の斜面に続く参道と小さな鳥居が見えました。此処からは拝殿は見えずその気配さえ感じません。 後から分かったのですが、鳥居を潜らずさらに田圃の中の道を進むと古峯神社に参拝する車の道があるようです。もしかするとかなり細い道かも知れません。2022.01.03 |
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15時38分、参道の入り口の赤い2の鳥居を潜りました。参道には杉の落ち葉が敷き詰められていて靴底に快適なクッションを与えてくれました。2022.01.03 | ||||||
15時44分,六分程の登りですがかなり遠い印象が残りました。参道の先に拝殿が見えてきました、右には大きな岩が横たわっています。岩を回り込むと平坦な台地に鎮座する神社の境内に出ました。2022.01.03 |
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夕方の陽が斜めに差し込む明るい拝殿には赤い三の鳥居と狛犬が奉納されていました。2022.01.03 | ||||||
いわき市の説明によれば明治6年に天狗の神社として知られる栃木県の古峯神社(ふるみね)より分霊を勧請したと書かれています。 古峯神社の祭神である日本武尊のお使いと言われる天狗の面がこの古峯神社にも奉納されていました。2022.01.03 |
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小高い山の上に鎮座する古峯神社からの見晴らしの素晴らしさは見物です。八溝山塊から連なる穏やかな山並みが夕方の近い陽の光の中に浮かんでいました。山並みに雪があるわけでも山頂が尖っているわけでもありませんが、私の心の中に脈々と残る日本の懐かしい風景です。2022.01.03 | ||||||
古峯神社狛犬・昭和は18年(1943年) |
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夕方の光を横から浴びている阿像は玉取りの意匠です。丸い目を持つ阿像は表情もどちらかと言うと穏やかな雰囲気を醸し出しているようです。 2022.01.03 |
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左の吽像は子取りの意匠、気張ることなく淡々と鑿をふるって彫られた雰囲気が感じられます。石像作りに手慣れた石工の狛犬に見えました。2022.01.03 | ||||||
台座には奉納された昭和18年(1943年)の年号が刻まれていました、残念ながら石工の名前は見当たりませんでした。2022.01.03 | ||||||
拝殿から神社の入り口を写しています。小山の頂に鎮座する神社は清々しい佇まいで迎えてくれました。 左側に私が登って来た参道、右には車で登る道が続いていました。2022.01.03 |
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02/06/2022 | ||||||
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