白河市表郷・天神々社狛犬・大正4年(1915年) 石工・小沼忠作 推定 |
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2022年冬休みの狛犬巡りT |
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狛犬を訪ねてNo.44@白河市の狛犬マップ 白河市の狛犬 白河神社⇒胡桃下稲荷神社⇒五龍地神社 狛犬を訪ねてNo.44A白河市の狛犬マップ 白河市の狛犬 表郷・天神々社⇒羽黒神社 狛犬を訪ねてNo.44B石川郡の狛犬マップ 石川町・初詣の狛犬 王子八幡神社⇒石都都古和気神社⇒両所 神社 狛犬を訪ねてNo.44C石川郡の狛犬マップ 石川町・初詣の狛犬 福恵稲荷神社⇒若宮八幡神社⇒法性寺⇒重殿明神社 |
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2022年冬休みの狛犬巡りU |
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狛犬を訪ねてNo.45@那須の狛犬マップ 大田原市の狛犬 市野沢温泉神社⇒大田原市小滝の神社⇒荻野目諏訪神社 狛犬を訪ねてNo.45A那須の狛犬マップ 大田原市の狛犬 湯殿神社⇒大神神社 狛犬を訪ねてNo.45B那須の狛犬マップ 大田原市の狛犬 八幡宮⇒玄性寺 |
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天神々社住所:白河市表郷金山天神山。カーナビに従って今日の目的地である天神々社に車を走らせています。氏子の人々の暮らす集落の間を抜けてすすむと田圃の先の小山に広がる森の入り口に美しい姿の鳥居が見えました。2021.12.31 | ||||||
杉の生い茂る森の中に沈む混むように続く参道、思っていたより美しい神域が広がっている気配が感じられます。田圃の中の砂利道を進むと嬉しい事に入口の右側に広い駐車場がありました。2021.12.31 |
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鳥居の前に立つと薄暗い杉木立の中に続く参道は終わりが見通せません。神が息づく深い神域に吸い込まれるような気持ちになります。そしてそれは極めて心地良い気分でもあります。 2021.12.31 |
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天神々社の入口に掲げられた御由来を読ませて貰いました。氏子の人達に大切に守られてきた神域の物語は大変興味深いものでした。2021.12.31 | ||||||
杉木立に護られた参道は緩やかに登りながら続きます。神域を辿りながら心を静めるには極めて快適な道を進みました。此処まで来ても拝殿は見通せません。 辿る長さと心地良さが比例するこのような参道なら長さは楽しさを増してくれるようです。2021.12.31 |
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長い参道の中間あたりに来ると木製の三の鳥居が有ります、そこからはやっと拝殿が見えてきました。鳥居の脇には新しい彫の狛犬が置かれていました。2021.12.31 | ||||||
美しい佇まいの拝殿は初詣の準備が整っているようです。準備作業をする氏子の方が一人居たので参拝の許しを得て拝殿で頭を垂れました。社も辺りの佇まいも重みを感じさせる雰囲気に満ちています、私の好みに合う神社での今年最後の参拝を大いに楽しみました。2021.12.31 |
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鈴を鳴らし柏手をうち雪まみれの県境の村での滞在の無事を祈りました。一枚板で作られた扁額には天満宮と書かれていました。2021.12.31 | ||||||
白河市表郷・天神々社白河神社狛犬・大正5年 (1916年)天栄村大里・石工・小沼忠作推定 |
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右に置かれていますが口を閉じた表情から吽像ではないかと思います、そうであれば一般的な阿吽像の位置が逆になっているようです。見応えのある若干大き目の狛犬が奉納されていました。これ程の私にとって未見の狛犬が残っていたことに驚きと喜びが湧いてきました。足下に玉を置いた玉取りの意匠の狛犬の表情は力強さと穏やかさが混ざった良い表情に感じます。 2021.12.31 |
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右に置かれた吽像の後から左に置かれた阿像を写しています。この阿吽像が置かれた周りには何か生命感を感じさせてくれ雰囲気が漂っています。見応えや見る楽しさはそのような空間の存在が産み出しているように感じました。2021.12.31 | ||||||
左に置かれた阿像と思われる狛犬は子取りの意匠です。独立心のある子供の狛犬の表情に見えました。2021.12.31 | ||||||
台座に刻まれた文字は多くが摩耗して私には判読が出来ませんでした。石工名や奉納の年の情報が見当たりません、ただ台座の表面に残るこの”立太子記念”の大きな文字だけが奉納年推定の手がかりです。 この狛犬を見て極めて似た狛犬を思い出しました。天栄村・豊香島神社狛犬・大正4年 (1915年)石工・小沼忠作の狛犬と表情や耳の形等を含めた類似から、同じ石工の彫った石像ではないかと推定しました。そうだとすると、大正4年に彫られた天栄村・豊香島神社狛犬と極めて類似した天神々社狛犬に刻まれた”立太子記念”の年号は、大正5年(1916年)の昭和天皇(迪宮裕仁親王)の立太子記念ではないかと推定しました。素人の推測なので違っているかもしれません。 2021.12.31 |
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羽黒神社住所:白河市表郷番沢御殿ケ入41。往路車を走らせてきた県道280号線・中野番沢線を白河神社方向に向かい市内に戻る事にしました。既に夕暮れは間近です。道路脇から見える羽黒山神社の野田平業の狛犬は見逃す事が出来ないので様子を見る事にしました。残念ながら社は道からかなり遠く夕暮れの迫る今からでは参拝が難しい事から今回は諦める事にしました。2021.12.31 |
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道路から震災で立て直された鳥居とその脇に置かれた野田平業の狛犬が遠望されます。2021.12.31 | ||||||
金属製の鳥居は東北大震災の折りに石造りの鳥居が倒壊して新しく奉納されたものです。北国の夕暮れが迫っています、厳しい夜を向かえる石像に頑張れと声援を送りました。2021.12.31 |
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羽黒神社狛犬・大正13年建之(1924年)野田平業26歳作品 |
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平業の大正時代の狛犬の特徴である四角張った顔の輪郭を持ち、体に巻き付く毛には透かし彫りを施された繊細な彫りの見応えのある狛犬です。右に置かれた阿像は子取りの意匠、しばしばこの時期の平業の石像で見られる2頭の子供が彫り込まれています。何時までも若さを言い訳にすることが許されない当時の厳しい職人の世界であったとは言え、26歳でこれだけの仕事をするとはと、何時も驚きと敬意を感じています。2021.12.31 | ||||||
右の阿像から左の吽像の姿を映しました。申し分のない距離感で置かれた阿吽像が、境内の入り口を鎮護する空間を活き活きとした恰も動的な佇まいに保っているように感じられました。 2021.12.31 |
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左に置かれた吽像は玉取りの意匠です。平業の特徴である篭彫りの玉が珍しい事に厳しい寒冷のこの地で破損しないで原型を留めています。出来るだけ長くこの玉が破損しないで残る事を祈っています。2021.12.31 |
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既に夕暮れが近い時間、狛犬の石組の後の文字は見る事が出来ませんでした。2018年月28日・羽黒神社3回目参拝の折りに写した画像とデータを使用しました。大正13年(1924年)野田平業26歳の作品です。 2018.05.28 |
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2021年最後の1日の大晦日の神社巡りの旅は今年の締めくくりにぴったりのものとなりました。芭蕉が奥の細道の折りに参拝したであろう白河神社(白河の関跡)から辿った県道280号線・中野番沢線に沿って点在する氏子の方々が守る静寂で清冽な神域に鎮座する神社での参拝は、心の垢を落とし浄めてくれたようです。280号線を白河に向かう途中、先程参拝した左の画像の五龍地神社の前を再度通りました、極めて贅沢な道筋です。 村への帰路には白河市内で正月用の食材を購入して行く事にしました。白河のスーパーには多くの那須ナンバーやいわきナンバーの車が見られます、4号線沿いの栃木県の北部と福島県南部の買い物の中心なのでしょう。後わずかで2021年は過ぎて行きます。雪が夜の闇に舞っていました、車のライトに照らされてそれは夢の中の風景のようでした。2021.12.31 |
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10/03/2018 | ||||||
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