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↑上の写真は五龍地神社の口を閉じた吽像。

狛犬トップへこの地の石工達の卓抜な技術と造形が生み出す石像群に圧倒されてしまいました。そしてその時の大きな感動がいつまでも残りました。野に立つ石像は長年の風雪にさらされ、石工たちが腕をふるった彫り跡が掠れてきています、追い打ちを掛けるように今回の大震災で多くが打倒されました。神々への感謝の気持ちを、普通の人々の寄進によって形にしたこれらの石像のそれが運命だったのでしょう。そこに暮らす人々が守ってきた鎮守様であったからこそ石工達のこのような創作が許されたとも言えるかもしれません。野にある石像郡のエネルギーに圧倒された旅でした。2015.06.29〜30の第1回目に続き、2015.07.13〜14の第2回目のデータを掲載しました。 白河市の石工一覧を参照ください  2015.07.14

白河市の狛犬・掲載リスト(同名神社が複数あります) 改定 01/15/2022 白河市の狛犬マップ 白河市の狛犬スライド
都都古和気山神社 春日神社 鹿島神社@ 白河神社 角折神社
厳島神社 熊野神社 神宮寺 五龍地神社 社八幡神社
南湖神社 聯芳寺 坂本観音 諏訪神社 羽黒神社
境の明神 鹿島神社 近津神社(ちかず) 角折神社(つのおり) 羽黒神社
八幡神社 金毘羅神社 都々古和気(つつこわけ)神社 角折神社 国津神社
矢越神社 庭渡神社 桜と狛犬・南湖神社聯芳寺 白河天神 杜八幡神社
八雲神社 三柱神社 白山姫神社 妙関寺 八竜神神社
成田山圓養寺 虚空蔵堂 皇徳寺と笠原神社 鳥住神社  

第1回、第2回、狛犬巡りの地図です。ポイント表示マークはカラーで分けてあります。カーナビに入れる住所と写真、簡単な説明文、ポイント地点の閲覧ホーム・ページのリンクが付いています。知識が乏しい為に説明に間違いがあるかもしれません。前もってお詫びしておきます。徐々に訂正を行ってまいります。グーグル・マップ中印は小松利平・布孝(寅吉)、小林和平に関係する狛犬・石像です。銘が彫られていないものや推測の石像も含まれています。

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グーグル・マップ訪問地点明細(地図のポイント表示マークは色分けされています)
  各回のホーム・ページ見出し名一覧 実施期間
第1回 @関の城下町 A小峰城と金毘羅神社 B借宿・羽黒神社 2015.6.29〜30
第2回 @中島村周辺 B白河の関周辺 B浅川町周辺 2015.7.13〜14
第3回 @西郷村~白河市 A国津神社・羽黒神社 B鐘鋳神社と貫秀寺

2015.7.27~28

第4回 @白河市大信 A白河市近津神社他 B二つの角折神社

2015.8.17〜18

第5回 @西郷村4つの社 A石川町八幡神社他 B小松布孝と小林和平 2015.9.7〜8
第6回 @西郷村から白河市 A白河大信から天栄村 B浅川町 C棚倉町 2015.9.28〜9
福島県白河市・白河神社
五龍地神社を目指して白河市内を抜けます。途中なので白河神社に寄ってみる事にしました。時々訪れているので注意してみていませんでしたが、確かに大き目な狛犬が入口に置かれていました。
狛犬に彫られた奉納の年月日だと推測されます。辛末は明治4年(1871)か昭和6年(1931)と推測されます。明治4年はこの戊辰戦争の地では難しいかもしれません。昭和6年かもしれませんが、全くの素人の推測ですので確かな事ではありません。

阿像です。前から感じていましたが狛犬の印象は力強い造形に感じました。狛犬は通りから離れた場所に置かれているのですがそれでも迫力を感じます。

後ろ横から見た阿像、やはり力のある造形です。

白河神社は松平定信が定めた白河の関跡の小山の上にある神社です。
 

白河神社住所: 福島県白河市旗宿関ノ森84、問題なく見つける事が出来ます。狛犬のある神社入口の反対側にトイレを備えた駐車場があります。

個人的には力のある石像だと思いました。鹿島神社等と同じく白河の代表的神社ですからそれなりの石工に依頼したものと思いますが、浅学の私には石工の名前、確実な製造年等を見つけ出すことが出来ませんでした。

白河神社狛犬吽像  石工 白河市カラメ・関根沼石(国三)昭和6年(1931年)
道路に面した白河神社の石柱、これは大正3年と彫られています。明治22年と彫られた石柱もあるので、ここにある石の奉納品はばらばらに建てられたようです。
   
吽像の位置にある口を開いた狛犬です。頭部が少し大きく強調されているのかかなりの迫ってくるような力を感じます。木々の作る心地よい日陰から神社の表を睥睨しているような狛犬でした。

年代と石工の名前は今回の慌ただしい訪問では見つけられませんでしたが、寄付・世話人の人々の名前が綺麗に残っていました。地元の旗宿のみならずかなり広い範囲から集まっているようです。真ん中に書かれた内松は奥の細道の関山に南側から登った時に通った集落です。左から四行目に”カラメ””関根喜四郎”と彫られていますが次に訪れた五龍地神社狛犬の石工”カラメ関根沼石”と何らかの関連がある可能性を感じています(多くの石像に”カラメ”と書いています)。

全くの素人の推測ですが、白河市の石工の中では横町の野田平業は別にして、関根沼石の狛犬がかなり多く見られます、代々の信用を引き継いだからのこれだけの仕事ではないかと推測しています。因みに野田平業も6代目になります。

石工について:後日関根沼石(国三)に付いての画像がかなり集積されてきました。ほぼ、この狛犬の意匠は関根沼石と推定できそうです。五龍地神社の狛犬が関根沼石の作品としては異質で、多くはこの白河神社の狛犬と極めて類似性があります。又、年代に付いては関根沼石の他の石像との整合性からも”辛末(かのとひつじ)”の年は昭和6年(1931年)が妥当と思われます。以上の事から、推定ながら昭和6年、カラメの関根沼石(国三)作品と記載いたしました。間違っている場合もある事をご理解ください。 20015.07.13

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◎白河市狛犬一覧とマップはこちらです。  
白河市の石工   白河市狛犬データ・ベー・ス年代別一覧表

白河市表郷・五龍地神社 2回目
カーナビの住所は白河市表郷中野中才ノ内2、白河神社から僅かの距離です。2015.07.14
五龍地神社の狛犬・吽像    関根沼石 作

この狛犬は右・阿像の位置に置かれていますが口を結んでいます。福島県南で時折見かける阿吽像の位置が逆に置かれているようです。右に置かれた吽像と思われます。

 

最初石工の名前と思われるものの意味が分かりませんでした。”カラメ”という妙な言葉から、以前訪れた搦目城(からめじょう・白川城とも呼ばれる)とその城跡岩に彫られた”感忠銘”の”搦目”で、彫るのが困難の為にカタカナで彫った地名ではないかと推測しました。そうすると”関根沼石”と彫られたものが作者の名前だと思われるのですが確かではありません。白河市の石工一覧を参照ください

五龍地神社狛犬・阿像

こちらは左・吽像の位置に置かれていますが、口を開く阿行の動作をした狛犬です。阿吽像が逆に配置されているようです。

 

 

 

神社の鳥居の龍の彫刻が見事です。2匹の龍が神社の扁額を挟むように彫られています。鳥居を見ましたが摩耗したのか見えませんでした。狛犬の作者である関根沼石という石工の人かもしれません。

太い木々に囲まれた清冽な空間が境内を覆っています。木漏れ日も美しい蔭を作る静かな神社です。

石灯籠に年号が彫られていました。安政の文字とその下に”五”、その下に”未午”と判読できそうです。安政5年(1858年)は未午の年なので合っている可能性が高いかもしれません。ただ石燈篭がかなり新しく綺麗な状態なので正しいかどうかは不明です。

門柱に何故が英語らしき文字が彫られています。多分上はGOとUCらしき文字が見えるようなのでGoryuci(yはないかもしれません・GORYUCHI)かもしれませんがもっと短い気もします。地元の方が通ったら聞こうと思ったのですが、神社の正確な読み方が分かりません。ローマ字の綴りは違っているかもしれません。下はShrineですから五龍地神社の表示のように思えます。悪戯には見えないのですが。
白河市表郷・美松製菓工場でバームクーヘンを買う

五龍地神社の近くにあります。住所:福島県白河市表郷番沢字上大7−1・9:00〜17:00・休みは日曜・祝祭日・夏期休暇・年末年始

この正面のドアーを開けると事務所、声を掛けると中の人が対応してくれます。 形は一般的に写真のものでサイズは外径12〜13cm、厚さは3.5cm前後、1個は3〜4人分くらいに合いそうです。

白河の関⇒五龍地神社⇒美松製菓と回ったのは借宿のJA細倉農産物直売所を訪れる目的もありました。月曜定休で午後12時30分開店に合わせました。

美松製菓は東京バームクーヘンの名前で向島にあるようです。向島は浅草の川向う、本所、深川に続く土地ですから結構馴染です。向島百花園、白髭神社、三囲神社、長命寺、竹屋の渡し、江戸の人々の町で、昭和の雰囲気の残る町でした。ただ、スカイ・ツリーが出来て街の雰囲気が昔と違ったようなので足が遠のいています。白河の工場で直売のアウトレット品を買いました。今日で2回目ですがしっとりして結構おいしい味なのです。アウトレット品は選択できず(違う形の切り落としの場合もあります)10個入っています、多分¥1,300程度です、結構袋は重いです。安いからと一人で食べたら間違いなく糖尿病になるでしょう。街に持ち帰って上げるので2袋買いました。綺麗な商品も売られています。そういえば前回来たのは6月9日、途中の道から見える幾つかの家で美しいヤマボウシが満開でした。買い物の後近くの羽黒神社に向かいます。2015.07.14

カーナビに入れる住所:白河市表郷番沢御殿ケ入41。道路脇に石燈篭、この道の先に狛犬が見えます。多分車も参道の終わりまで入れるのでしょうが、石で底を擦りそうなので車を道路の脇に置いて歩きました。美しい作りの社まではかなりの距離があります。白河市の狛犬・彫刻師・野田平業について

トウモロコシ畑の中を真っすぐ伸びる道を進むと比較的大きな狛犬が見えます、一見すると新しいようにも見えます。地震の被害があったようで一部が補修されていました。

これが右手にある狛犬で通常は阿像になるのでしょうが、口を開き子供を背中と手の下に2頭纏わりつかせています。一般的にはこれは吽行の仕様だと思うのです。五龍地神社と同じ阿像と吽像が入れ違っているように思います。彫は若干甘いようにも見えますが、バランスと表情は悪くないように見えます。台座が高く詳細が見えません。

 
 

吽行の位置に置かれた狛犬です。篭彫と言うそうですが、技術の高い玉を足下におさめています。表情も彫も中々の物に見えます。

口が開き気味です、一般的には阿像の形態を持っているように見えます。

阿吽の位置が入れ替わっているように思いますが五龍地神社と此処にもある事を見ると間違いとは言えないように感じました。

鳥居は地震の振動で折れてしまったようです。地面にまとめられていました。

 
吽像の位置にある狛犬の後ろです。 阿像の位置にある狛犬の後ろ姿です。確りと彫られているように感じまし。

後日他の方のHPを見ると白河の野田業平の良い狛犬(震災前の)がここに置かれている写真がありました。同じ作者の都々古和気神社の狛犬に良く似ています。現在の狛犬と少し違うような印象を受けました。どうも一見してどこか新しい石像に感じたので、改修時に苔を落として綺麗にしたというのが最も妥当な推測かもしれません。

台座には”磐城白河住 彫刻師 野田平業謹刻”の文字が見られます。この書き方は大正12年・福島市愛宕神社の台座の文字と同じ様式です。2015.07.14

木立が影を作る気持ちの良い参道をかなり歩いて本殿の石段の昇り口までやって来ました。 石段を登ると本殿があります。お参りをして辺りを見回したのですが、目立つような建物は見えません。本殿の裏に回って見ました。

本殿に続く素晴らしい社殿がありました。これが福島県のHPで書かれていた宮大工による見事な彫刻と言う建築物のようです。

村の人々が協力して建てたにしては重厚で美しい寺院です。白河市内の鹿島神社を別にして、最も美しい寺社の一つだと思いました。誰一人居ない静かな鎮守の森の中に建っていました。

道路から此処まではかなり距離があります。木立の続く参道は清々しい道です。素晴らしい神社で狛犬を見られた事は思い出に残りました。白河市の借宿に向かいます。

JA白河・細倉農産物直売所

 

表郷の羽黒神社から借宿までの道はかなりの山道で沼があったりして大変楽しいドライブでした。

借宿の羽黒神社のすぐ近くにあるこのJA白河の”細倉直売所”は、私の印象では、4号線にある”り菜庵”と共に最もお気に入りの直売所です。狛犬を巡る旅でも他に2つの農協直売所も回りましたが、必ず寄りたいのはこの二つでした。

共にB級品を売っている事などは、新鮮さと価格の安さと相まって、買い物が楽しくなります。12時30分の開店前には駐車場は一杯です。人が10人程待っていました。前回も地元の方がひっきりなしにやってくるのでその人気の高さが分かります。今回も、街の知り合いに上げる事もあってかなり大量に買い込みました。街ではこれほどの量のトマトやナスは今の季節買う事はできません。農家の方が販売員らしくそれも楽しい事です。県境の村に行くと必ず白河の”り菜庵”に毎朝買い物に行くのですが、かなり遠いいのですがこれからは出来る限り火曜日には二つを訪れる事にしました。

多分、寅吉の作品が見られる羽黒神社は何度となく訪れる馴染みの場所になる事でしょう。住所:白河市借宿赤番沢45・営業時間12:30〜17:30・月曜定休。2015.07.14

上の地図に記載した近くのセブン・イレブンでアイスコーヒーを買い込んで車の中でパンでも食べて近くの羽黒山を訪れた後石川郡浅川町に向かって行くつもりです。

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