白河市の狛犬を訪ねてbRのA @へ Bへ |
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↑白河市国津神社・かなり大きな梅沢敬明作狛犬・吽像
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この地の石工達の卓抜な技術と造形が生み出す石像群に圧倒されてしまいました。そしてその時の大きな感動がいつまでも残りました。野に立つ石像は長年の風雪にさらされ、石工たちが腕をふるった彫り跡が掠れてきています、追い打ちを掛けるように今回の大震災で多くが打倒されました。神々への感謝の気持ちを、普通の人々の寄進によって形にしたこれらの石像のそれが運命だったのでしょう。そこに暮らす人々が守ってきた鎮守様であったからこそ石工達のこのような創作が許されたとも言えるかもしれません。野にある石像郡のエネルギーに圧倒された旅でした。 2015.07.27
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2015年7月28日、白河市借宿のJA細倉直売所の開店時間の12時30分に合わせて予定を組みました。午前中は庭の雑草が跋扈する花壇の草を根から抜きました。雑草の間に咲いていたグラジオラスが全景を表しました。畑の草もきれいにして、大汗の代償に不愉快な風景を消す事が出来ました。さっぱりした空間を何時まで保てるかは不安です。細倉直売所でかなりの野菜類を買い込み、寅吉の石像が溢れる羽黒神社脇の道の木陰に車を止めて昼食をとりました。贅沢な気分です。昼食後、国津神社に向かいました。
国津神社の住所:白河市東深仁井田陣ケ平74。2回目でやっと分かりました。分かれば簡単なのですが、白河方面から来た場合は道路の右側に草の生えた広場があります。そこに鳥居がありました。鳥居はこの広場と豆腐屋さんの間にありました。前回は道路の左側ばかりを探していたので見つからなかった事が分かりました。土地勘がないので何時も方角が分からずに間違いを起こしています。
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車を鳥居から更に中に進めて、狛犬の前に止めさせてもらいました。
大きな堂々たる阿像の狛犬です。私にはシルクロードと言うかオリエントというか、どこか遠くからやって来た日本の狛犬とはどこか違う異国の石像を見るような気分でした。作者は東京美術学校彫刻科卒業の梅沢敬明と言う方で、息子さんの智明と言う人の名前も台座に刻まれていました。 |
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こちらは吽像です。やはり私には遠い異国の狛犬の感じがします。強い印象を与えてくれる作品でした。地震の被害もそれ程無かったようで綺麗に残っていました。家人は見る前から興味があったらしく大変良かったとダイナミックな造形を大いに楽しんだようです。
台座に昭和25年作と共に福貴作・石工・梅沢敬明・智明と刻まれています。 |
吽像の裏の画像です。素人の感想ですがかなり確りと鑿が入っている様子がみられます。石材の厚みもかなりあるようです。大変印象深い石像を見る好運に巡り合えました。 |
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本殿までの参道です。光と影が織りなす静寂に満ちた道には心を静めてくれる大きな効果があるかもしれません。自然の作り出す神域への道の舞台装置の中をのんびりと歩きました。変わったデザインの石燈篭が参道に見えます。梅沢敬明の作品だと思います。急な石段を登ると広い境内に出ます。 |
やはり光と影の折りなす空間が神域の雰囲気を高めているように感じます。明と暗・現世と来世・・・二つの間に張られたタイト・ロープを渡る私達のそれは一時のささやかな頼りの手の一つに思えてきます。頭を垂れ柏手を打ちます、かすかな神様の手を感じたいと思いました。
木漏れ日の漏れる素晴らしい参道と本殿、見る事自体を楽しめる狛犬。素晴らしい社でした。2015年7月27日の狛犬を訪ねる旅も大変満足出来る楽しいものでした。一路県境の村を目指して帰路につきました。2015.07.27 |
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神宮寺の佐久間由松氏の墓を訪ねる |
前回はお墓に刻まれた名前を正確に確認しなかった為に、幾つかの佐久間家の大きな墳墓の中から特定が出来ませんでした。残念ながら墓石の上の鶴の石像が震災の影響か見当たらなかった事もあります。
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此処まで狛犬を訪ねた神社で人にあったことがありません。道を聞こうと人を探してもいないといっても良いかもしれません。平日、更に暑い季節のせいかもしれませんが静かにそしてゆったりと狛犬を鑑賞することが出来るのは幸運です。
何度でも訪れたいこの鹿島神社でも静寂は保たれていました。木陰では暑さも忘れてしまいます。 2015.07.28 |
小松布孝阿像 |
阿像との対面です。見飽きる事の無い造形です。目付きが恐ろしく今にも飛び掛かってくるような躍動感を感じました。静かに置かれているだけの石像とは異なり内部に動作のエネルギーを秘め込んだ作品に見えます。 |
阿像の後ろからの画像です。前面の姿が想像もできない異様な彫り物です。 |
歯をむき出してじっと見据える強い眼差し、掴み掛るような形相に見えます。 2015.07.28 |
小松布孝吽像 |
吽像は阿像に比べればいくらか大人しそうですが、どこか人の心の中を見透かすような目つきに見えてしまいます。 |
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口元は少し笑っているようにも見えます。午前中は阿吽像共に正面が逆光になるので下手くそな私には上手く写真を撮ることが出来ません。 |
東日本大震災でかなりの損傷を受けたようです。私の見たところでは阿像の損傷が大きなように見えます。地元の人々のお蔭でこの素晴らしい狛犬を見る事が出来るようになったのは、ただ見るだけの私には拝殿で手を合わせてお礼を申し以外ありません。 2015.07.28 |
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国津神社の狛犬の作者として知られている梅沢敬明の石灯籠が小松布孝の狛犬への参道に奉納されています。国津神社の狛犬も注文主の意向の枠の中で十分想像力を発揮した作品だと感じました。
この石灯籠も造形がユニークで手を抜かない彫が極めて細やかです。それらが生み出す違和感のない石像は、私に見る事だけを楽しませてくれるようです。
二つの龍の石造を後ろから前から横からと幾度となく鑑賞させてもらいました。
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石工・福貴作(住所)梅沢敬明、昭和28年と彫られていました。 |
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再度石段を登り小松布孝の代表作と言われる狛犬を見て浅川町に向かうことにします。 |
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駐車場から鹿島神社と左隣りの神宮寺の墓地を望んでいます。 |
2015.07.28 |
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10/09/2018 |
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