2022年4月・村の花と木① ②へ

ミズバショウ 2022.04,05()・無断使用転載

高原の村の春は街より凡そ一月遅れて訪れます。穏やかな街の陽気に季節の感覚が馴染んでくると訪れた村の肌を刺すような寒さにハットさせられます。今回4月上旬の4日~6日、中旬の4月18日~20日の2回の訪問ではストーブが欠かせなかった事で一年経つとやはり何時も思う反省が再度心を打ちました。そしてこの冷気が、透明感の高い儚い花々の色合いを産み出してくれているようです。

花木によっては上旬と中旬の二つの姿を掲載しました。 

①掲載11種 タラの芽水芭蕉イカリソウキクザキイチゲクリスマスローズスイセンフキノトウアセビアオキ寒緋桜

②掲載20種 八重桜フキノトウヤシオツツジアカバナミツマタサクラゲンカイツツジプラムツバキ藪ツバキヤマブキユキヤナギミツバツツジヤマツツジドウダンツツジヨシノデンドロンボケ一輪草ムスカリニラバナ野ボケ

2022.04,05

4月5日、夕方から峠を越えて那須連山から流れ下る会津地方の渓流にイワナ釣り出かけました。多分雪解け水で沢での釣りは無理かもしれないと思いながら、駄目でも年間の入漁券を購入するだけでもやって来ました。

峠を越えると道路脇には所々に雪が溜まっていました。

2022.04,05

川岸に立って川を眺めています。足元には雪の塊、案の定流れは緩やかですが水量は見慣れた釣り場の風景とは異なります。

2022.04,05

 

川は大きく流れを膨らませています、一見してイワナが釣れる気配が全く感じられません。毛鉤を数十回流しただけで今年の釣り始めと諦めました。道路を下り雪の溜まったあたりで未だ花の咲かないフキノトウを40個程採りました。

2022.04,05

 
タラノメ

街への出発の朝、何時もご親切な集落の方がタラノメを持ってきてくれました。取れたての野菜と併せてこれ程嬉しいお土産はありません。それぞれに自然の恵みが深く沁み込んだ食べ物です。

村に咲く花々を思い出しながら味わい深いタラノメや野菜を美味しくいただきました。

2022.04,04

 

庭の片隅に埋めたプラステイック製の小さな池は水が溜まらない様子から既に土に埋まり彼方此方が割れていると思われます。

それでも早春の今、開きかけた幾つかの蕾の中心に3つの花弁が咲いていました。冷気の高原の中で咲く白い花に清楚・可憐の極みを感じました。

2022.04,04

 

目を出来る限り近づけて細部を観察します。

尖った白い花弁の先は大きく反り返り、内部の胞子のような凹凸は恰も小さなトウモロコシ。それでもその姿は仏様のように見えました。

2022.04,04

深い雪の積もる冬を乗り切りイカリソウが花を咲かせていました。確か、赤と白のイカリソウも生えていたと思うのですが今の所見当たりません。

ただ一つこの黄色のイカリソウがあちらこちらに大きな塊を作っていました。

2022.04.04

 

 

やはり身びいきかもしれませんが、積もる雪の下で数か月を耐えた花の色は透明感があると見惚れています。

2022.04.04

築山の上に生える白い百日紅の幹の下にキクザキイチゲが密やかな群れを作っています。

確か他の場所にも姿を見せてくれたと思うのですがこの一群のみが雪の冬を乗り切ってくれたのかもしれません。

2輪ほどのイチゲが花びらを開かせていました。翌朝花を見ながら一巡していると最も花弁を広げていたイチゲは全てその花を散らしていました。

2022.04.04

まさに純白の花弁が散ろうとする最後の時に間に合ったようです。

野の花は何の前触れもなく突然その姿を消してしまいます。その潔い生命が産み出す凛とした美しい姿に惹かれています。

その反対に、思いもかけない木の幹の脇から可憐な白い花を静かに咲かせてくれるかもしれません。

2022.04.05

 

しばしばサイトのページで書く感想ですが、個人的な趣味として咲きすぎる花より静かに咲く花、二重より一重の花弁を好ましく思っています。

洋種の花の中でもこのクリスマスローズはそんな私の趣味に合う花の一つです。高原の冷気の中が居心地が良いのか放置していてもそのテリトリーを広げていきます。この春も・・・

2022.04.05

特に白いクリスマスローズは極めて元気で彩に植えた他の色を押し寄せるようにその範囲を広げていっています。

2022.04.05

赤紫のクリスマスローズは白から3m程離した別の場所に植えて正解でした。

赤紫はその場所で盛んに株を増やしていっています。

2022.04.05

彩に珍しい色を見つけては植えるのですが2~3年で最初の色とは違った色に変わってしまいます。

土の成分などに影響されるのかとも思うのですが、面倒なので放置しています。この色も少し変わった色合いでしたが今では赤紫とそれ程違わない色合いになっています。

2022.04.05

この花も通信販売で見つけて植え付けた花ですが、その折の色とは異なった色になってしまいました。

それでも白いクリスマスローズの隣に植えているので少しは白い花のテリトリー伸張の抑制にはなっているかもしれません。

2022.04.05

これも新しく植え付けた色です、辛うじて赤紫とは異なる姿を見せてくれています。何時までこの色合いを保ってくれているか楽しみにしているところです。

2022.04.05

正確な名前は知りませんがこの黄色の八重のスイセンは村のあちこちの田圃の畦道に自生している花です。このスイセンも草刈り機で刈り取っても毎年元気に花を咲かせてくれます。

2022.04.05

街から移植した白いスイセンも高原の冷気と厳しい冬を乗り越えて元気にそのテリトリーを広げています。

2022.04.05

フキノトウ

花を咲かせたフキノトウが沢山見えます。食べられる事を教えて貰いかなり沢山収穫しました。

街に帰ってからフキ味噌を作って楽しみました。塩梅の良い苦みがご飯に極めて合います。

2022.04.05

 

3本の梅ノ木が花を咲かせてくれていました。この植木屋さんでバイゴウと書かれて買った梅の木が最も盛んに咲いていました。

2022.04.06

昼間でもストーブの火が手ばせない高原の村でこれ程花を咲かせて夜の冷え込みに耐えられるのかと案じています。

 

2022.04.06

3本の中で最も古い梅の木ですが、花付き・実の付き共に毎年期待できる古木です。

今では梅干を作る手間と食べる食欲が減じて、一時程の梅の実への期待はありませんが滋味に富んだ梅酒が作れることを楽しみにしています。

2022.04.06

 

未だ七部咲ほどの梅の古木の開いた花弁を覗き込んでみました。毎年高原の村の春の訪れを彩る花との再開です

2022.04.06

南高梅は樹高が上の伸びて花を見るのみには極めて不都合な樹形です。素人の剪定なので仕方がないと諦めていますが、専門家が最初に手を入れた横広がりの樹形の古木の梅の背景になるので中々の組み合わせだと今では諦めています。

大きな梅の実がなるのですが、手入れが行き届かずその数は極めて少ない事は仕方がありません。

2022.04.06

何故か今ではそのような気分にはなれませんが、赤い馬酔木を7~8本植えました。これ程元気に育つとは全く想像もしていなかった事もその一因かもしれません。厳しい冬をものともせずに枝を伸ばし花を咲かせます。

まめに枝切りをして樹勢を小さくしないとアッと言う間に大きな範囲を塞ぎます。

2022.04.06

早春から枝一杯に真っ赤な実をつけるアオキは、未だ枯野の広がる村の風景の中では貴重な色です。常緑樹である事も貴重です。

2022.04.06

 

餌の乏しいこの季節、この真っ赤な大きな実は野鳥にとっても見逃しがたい獲物のようです。これから2週間後の18日に訪れた折には全ての真っ赤な実は一つ残らず野鳥の飢えを満たしたようで、影も形もありませんでした。

2022.04.06

この地のこの季節にはいささか場違いな感の艶やかな寒緋桜が咲いていました。かなりの年月をこの厳しい厳冬の中で過ごしたせいか太い幹は枯れているようです。枝分かれした木に沢山の花を付けていました。

2022.04.06

今であったらこの地に植える事は無かったであろうと花を見るたびに申しわけない気持ちでいます。あとどれ程生命を維持する事が出来るか心配ですが、冬さえ越せば清冽な空気とまぶしい陽の光が元気を与えてくれるのではと自然の快癒力に一縷の期待抱いている次第です。

2022.04.06

4月・5月は高原の村で最も花が美しく咲く季節に入ります。果たしてどれ程の花を見る事が出来るか・・・楽しみ半分、失望半分の日々が続きます。かなりの数を植えたボタンシャクヤクの満開の季節を殆どの年、見逃しているのです。今年は何とかその折に村を訪ねたいと念じています。

 
4月の村の花①
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