狛犬を訪ねて№41・石川町~田村市の狛犬 ④田村市の狛犬
石川町の神社 ②田村市の狛犬 ③田村市の狛犬 
田村市大越町・上川神社狛犬・昭和15年(1940年)()無断転載

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 狛犬を訪ねて№41・石川町~田村市の狛犬 ④田村市の狛犬

県境の高原の村に久し振りにやって来ました。既に最も花が咲き乱れる五月は過ぎ去りましたが、多分雑草が一面に覆っているだろうと案じて草刈りを目的に訪れました。案の定一面の雑草の原に埋もれるように花々が咲いていました。草刈と畑仕事の合間には久し振りの神社巡りを楽しむことで、大いに有意義な休日を過ごす事が出来ました。

今回の神社巡りでは下調べの折に田村市で見つけた野田平業の狛犬を訪ねて、福島県石川町から田村市の神社を参拝する事にしました。

石川町での4つの神社で参拝を済ませてから、夕方県境の村に戻りイワナ釣りに行く事にしていたの途中を飛ばして最終目的地の田村市に向かう事にしました。

石川郡・東白川郡・茨城県・田村市周辺の狛犬マップ

狛犬を訪ねて№41(掲載部マップ・マーク)・福島県石川町~田村市の狛犬
①・ 石川町 
八幡神社八幡宮八幡神社石川町母畑東・八幡神社⇒玉川村・千五沢都々古別神社
②・田村市 宮ノ前・宇佐神社⇒滝根町・八幡神社
③・田村市 滝根町・菅谷神社大越町・子守神社
④・田村市 大越町・見渡神社大越町・上川神社
2021.06.14


左画像のスライド(クリックするとスライドのページに移動します)と③狛犬を訪ねて・区分マップ石川郡・東白川郡の狛犬掲載一覧マップをご参照ください。2021.06.14

田村市大越町・見渡神社

見渡神社住所: 福島県田村市大越町上大越町428 。下調べした地点をカーナビに入れて集落の中の細い道の坂道を登りだしました。果たして車は止められるかと不安になったころ、三渡神社の案内板が見えてきました。その手前の広くなった道路脇に車を止めて小山の中に続く道を進むと静かな神社が鎮座していました。2021.06.14

拝殿でお参りをさせて貰ってから赤い木製の鳥居の脇に置かれた狛犬を見させて貰う事にします。私達は拝殿の左横から境内に入ってきました、鳥居の位置等から考えると裏側から訪れたようです。この鳥居の先に長い石段が下っていました。此方が正式な境内への入り口のようです。2021.06.14

美しい屋根と宮彫りで飾られた拝殿、この見渡神社でも綺麗な木彫を見る事ができました。やはりこの辺りの神社は宮彫り大工さんの手による木彫が多く見られる地域なのかもしれません。2021.06.14

見渡神社の御由来が書かれた説明版に出会いました。ヤマトとの強い繋がりがあった白河市周辺の状況を考えれば見渡神社御由来の話は伝えられきて尤もだと思いました。2021.06.14
美しい木彫を見上げています。屋根の下には鳳凰らしき鳥が彫り込まれています。柱の上には二つの龍が絡むように彫り込まれていました。2021.06.14
右の木鼻狛犬には象が添えられています、精緻と言う印象より力強さを感じる宮彫り大工さんによる木彫に見えます。2021.06.14
左に彫られた木鼻狛犬はかなり大きく口を開けている事から阿像をイメージしたように見えます。そうだとすると一般的な左右の位置が逆になりますが、それは些細な事です。2021.06.14

昭和59年(1984年)に奉納されたと書かれた一枚板の重厚な扁額。2021.06.14

見渡神社狛犬・昭和15年(1940年)

多くの記念行事と共に各地の神社に奉納された所謂皇紀2600年を記念する狛犬と台座には記されています。素人の推測ですが、台座に書かれた皇紀2600年の石板とこの狛犬はかなり新しい印象を受けます。後年再建された可能性も高いように感じました。

狛犬は一般的な手彫りのサイズより若干小型です。右に置かれた阿像は玉取りの意匠で彫られています。2021.06.14

左の吽像から右の阿像を写しています。この辺りでは余り目にしませんが、街の近くでは頻繁に見られる意匠で彫られた狛犬ではと言う推測をしています(違っている場合も大いにあります)。2021.06.14
左に置かれた吽像は子取りで親子共に厳しい表情に彫られていますが街の近くの神社ではしばしば目にする意匠を思わせます。2021.06.14

台座に嵌め込まれた石には皇紀2600年の文字が見られます。昭和15年(1940年)の彫だとするとかなり綺麗な上に、当時の石像には一般的にこのような石板を嵌め込む例は余り見られないように思います(もしそうだとしたらかなり状態が綺麗に残されています)。

 

静かな小山の上の神社の参拝で心を大いに癒されました、これから今日の旅の最後の神社に向かう事にしました。2021.06.14

田村市大越町・上川神社

上川神社住所:福島県田村市大越町下大越根木志。今日の旅の最後の神社、上川神社は通りの横から容易に鳥居を見つける事ができました。車を止めるスペースもあるので心置きなく参拝ができそうです。2021.06.14

最後の神社も小山の上に鎮座する私の大好きな緑の中にある境内でした。これが旅の終りと心に言いきかせながら杉木立の中に続く緩やかに登る石段をゆっくりと辿りました。2021.06.14

三の鳥居から見上げる石段の先に狛犬が置かれているのが遠望出来ました。辺りを覆い隠すように杉木立の緑が溢れかえっています。緑の空間が僅かに途切れた台地に小さな社が鎮座していました。
2021.06.14

左の子取りの吽像の後ろに拝殿が望まれます。狛犬の間を抜けて参拝をさせて貰う事にします。2021.06.14

社にたって鈴を鳴らしながら参拝をさせて貰いました。併せて今日の旅の感謝を申し述べます、幸運にも何とかほぼ目的が叶えられたようです。2021.06.14

扁額の前には鈴が二つも下がっていました。参拝の人々の祈りの強さを感じさせるものです。日々折々にこの同じ拝殿を参拝をされる氏子の方々の姿が目に浮かびます。2021.06.14
かなり狭い社殿の前の台地に狛犬が奉納されています。その先の石段の先には三つの鳥居が望まれます。2021.06.14

田村市大越町・上川神社狛犬・昭和15年(1940年)

右に置かれた手彫りの阿像、一般的なサイズよりやや小さめの石像です。彩色が施されているので奉納されてから既に80年以上過ぎた現在でも表情が生き生きとして見えました。玉取りの意匠で丸い瞳を一杯に開いた愛くるしさを感じる表情です。

2021.06.14

右に置かれた阿像の後ろから左の吽像を写しました。後ろ姿の彫からもこの石工の人はかなり手慣れた作業を行っているように感じました。2021.06.14

左に置かれた吽像、子取りの意匠ですがやはり穏やかな愛嬌ある表情が見て取れます。薄暗い境内でシャッターを押したので写り加減を正確に確認できませんでした。手振れを起こしたようです。2021.06.14

他の写真は上が切れていましたが少しははっきり狛犬の表情が分かりそうなので添付しました。丸い目が優し気な表情の狛犬は今回の旅で幾度か目にしました、見応えのある社を飾る宮彫りと狛犬の表情が特に私の思い出に残ります。2021.06.14

台座には奉納されたと思われる昭和5年(1940年)の文字が刻まれています。各地で数多く見られる所謂皇紀2600年を記念して奉納された狛犬と推測されます。奉納された石像の多さからも如何に当時の人々が盛大に祝ったかが分かります。2021.06.14

田村市大越町・上川神社の参拝で今日の旅は終わりました。県境の村への帰路、磐越東線の踏切で通過する電車を待つことになりました。午後2時5分、一両編成の電車が目の前を通り過ぎていきました。

これから県境の村に戻り、夕方からイワナ釣りに向かう事にします。

2021.06.14

07/01/2021
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