村の自然の恵み

村の人々の暮らしを見ていると羨ましく思うことが少なくありません。映画を観たり気の利いたレストランでランチを食べたり、には不便を感じるかもしれませんが補って余りあるほどの楽しさがあるとつくづく思います。

その中でも豊かな自然の恵みに満ちていることなどは食い意地のはった私には見逃せない楽しみです。季節に応じた自然の恵みとの出会い、村の人はそれ程有りがたいとは思わないようですが、ウサギ小屋の街の住人には無料の食材が手に入るなど夢のような出来事です。

今年は梅が豊作の年らしく、村の3本の梅の木に鈴なりに大きな梅の実が成っていました。これも採り放題の無料の食材です。みみっちい話ですが宝くじに当たったような気分です。2016.06.28

 
村の暮らし・自然の恵み掲載分
梅の収穫 貰い柿 沢山のいただき物 雪の下野菜
森の恵み スのお余り頂戴 ネギに那須山 キノトウ
大量のミョウガ 村で蕎麦を打ちました 春の野草と蕎麦 ヤマメ釣りとキノコ採り
柿のいただき物 タラの芽    
梅の収穫

結構古い3本の梅の木に梅の実が大量にぶら下がっています。南高梅と梅郷、名の知らない貰った梅の木の3本です。

冬の剪定をなまけたので枝が上に延びてしまい脚立では手が届きません。剪定を兼ねてばっさりと枝を切り落として梅を採りました。たぶん10kg以上の梅が採れたと思います。

2016.06.28

今年は梅酒を作ろうと果実酒用の焼酎を2本と角砂糖を買い込みました。かなりの梅をネットに入れて沢に一晩漬けて晒しました。

手を入れていると痺れるほど冷たい沢の水で梅が食べ物に変わっていきます。

写真の梅酒は数年熟成したものです。2016.06.28

果実酒を2本作っても9kg程の梅が余ってしまいました。梅干を漬ける事にして街に持って帰りました。水道の水で晒しています。
今では家人の梅干造りはかなり慣れてきて売っているのと遜色ない出来に見えます。果肉のねっとり感や、市販の梅干より塩分を少なくした食べやすさなど手作り品の利点があるようで、口に含んでは自画自賛しています。この梅干も3年ほど熟成したものです。2016.06.28
イワナの塩焼き

県境の村の峠を越えた沢で釣ったイワナを塩焼きで食べました。大体は知り合いの村のイワナ好きの人に、いただき物のお返しを兼ねてあげてしまいます。今回は自分たちで食べてみる事にしました。

この沢ではイワナを釣り、沢の岸でセリを摘み美味しい沢フキというフキをとりながら遡っていきます。澄んだ水の渓流を獲物を探しながら歩くのは、大げさですが原始人に帰ったような気分です。心の緊張が緩みます。2016.06.28

夜食のおかずに2匹のイワナを何とか釣り上げました。魚は少し焦げてしまいましたが素朴な味です。

フキ採り

美味しいキャラブキには村の人々が言うサワブキという、沢のヘリに生えているフキが良いようです。私は釣りをするの時には、大きなビニール袋と小型の鎌を持って出掛けます。

イワナを釣りながらフキを採るのです。一般的にサワブキは硬く丈が高いのが特徴です。明らかに作りフキとは異なります。3~4日程だし汁と出汁で煮込んでも形が崩れません。2016.06.28

沢の水で表面を洗ったフキの美しい薄緑の色が印象的です。大きな鍋で夜通しで煮込みます。

今回は3.8キロのサワブキを採りました。手作りのキャラブキは私の大好物、出来上がりが待ち遠しくてなりません。2016.06.28

やっと完成しました、イワナの棲む清流の景色が浮かんできます。2016.07.04

採ってから約一週間、4日間煮詰めた沢のフキは黒く輝いていました。渓流の流れが生み出す風を思い出しています。

二八蕎麦をうつ

村の知り合いが遊びに来たので昼飯に蕎麦を打つことにしました。この人は瓶詰作りの名人で何時も手の込んだ美味しい漬物をいただいています。私達より自然との付き合いの経験が深い村の人の中には、自然の恵みを生かした食品作りの名人が居るのです。先日貰った桜の花の塩漬けと山栗が入ったご飯は絶品でした。

因みにそば粉は村の粉屋さんで買っています。確かそば粉は1kgで¥600位だったと思います。たぶんカナダ産の粉だと思いますが下手くそな私には十分です。一応中力粉が2割・そば粉が8割の二八蕎麦を作っています。一人100グラムで3人で400グラムを打つことにしました。下手くそな私の作り方を写真に撮りました。2016.06.28

①教えられた比率でそば粉と中力粉を混ぜて少しずつ水を入れます。 ②粉が互いに粘る程度までこね回します。 ③丸い団子状にします
④円錐形にします。 ⑤円錐形の頂点を押して平らにして手で伸ばし、更に綿棒で円を伸ばしていきます。 ⑥円の対角線上を綿棒に交互に巻き込みながら伸ばしていきます。
⑦打粉をまぶしながら、綿棒で均等の厚さと、出来る限り4角形になるように伸ばしていきます。 ⑧4つ折りにしてから更に折ってから折り目が手前に来るようにして板に沿って切っていきます。

⑨400グラムのそば粉と100グラムの中力粉の合計500グラムの蕎麦が切り終わりました。

2回に分けで茹でます。大体1分30~50秒ほどで引き上げて、中に手を入れておけないほど冷たい井戸水で素早く晒します。

1回目の蕎麦を食べる事にします。下手な作り手の蕎麦でも、爽やかな高原の風に吹かれながら食べる蕎麦は何か腕が上がったかと錯覚してしまいます。

自然の恵みを味わいながらたわいもない話が続きます。

花と木に囲まれてゆったりと暮らす、自然の恵みに囲まれた村の人々の暮らしが深い実りに満ちたものに思えるのです。2016.06.28

07/04/2016
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