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  白河の彫刻師・野田平業の狛犬   

 

棚倉町・秋葉神社狛犬・大正13年(1924年)野田平業26歳作品 *禁・無断転載

凡そ一か月ぶりに県境の村にやってきました。その間、グーグル・マップなどで幾つかの神社を探して目星をつけて置きました。駐車の場所や狭い道路の状態と調べる事と心配の種はきりばありません。

白河市の彫刻師・野田平業の狛犬を探して出かける事にしました。平業の故郷は城下町の白河市横町、その東にやはり城下町の棚倉があります。さすが白河周辺では中々私にとっての新しい狛犬に巡り合う機会は少なくなってきました、今回は久し振りにおっとりした佇まいの城下町にある棚倉の社を訪ねて見る事にします。棚倉町の狛犬一覧とマップ

白河市の狛犬・彫刻師・野田平業について2018.06.25

2018.06.25・狛犬を訪ねて№22・棚倉町の狛犬平業の狛犬を訪ねての神社参拝順路

熊野神社⇒②羽黒神社⇒③八幡神社⇒④秋葉神社⇒⑤白山神社⇒⑥近津神社⇒⑦住吉神社⇒⑧御霊神社⇒⑨三島神社⇒⑩⇒天王神社神社&根渡神社

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棚倉町・東白川郡の狛犬マップと一覧表  ◉白河市狛犬一覧とマップはこちらです。
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棚倉町・八幡神社

八幡神社住所:棚倉町逆川。

グーグル・マップではこの住所しか分かりませんでしたので少し迷いました。神社に向かう289号線が右に曲がる逆川交差点の信号の角にセブン‐イレブン・棚倉逆川店(棚倉町逆川豊田9−3)があります。私はここでアイスコーヒーを買って喉を潤しながら、店の駐車場から30m程左前にある八幡神社の入り口を歩いて調べてみました。縁石の間から神社の石灯篭の前に入れることが分かりました。カーナビにはセブン・イレブンの住所を入れると良いかもしれません。2018.06.25

 

289号線の脇に神社の石灯籠と石柱が見えます。この中に慎重に車を入れます。拝殿は杉木立の中の石段を僅かに上った先にありました。289号線の騒音とは別世界の静かな神域があります。2018.06.25

石の鳥居が参道の入り口から30m程先に見えます。2018.06.25

杉木立の静かな石段を登ります。途中多分23夜の供養塔と思われる石仏が祀られていました(もしかすると馬頭観音等の他の供養塔かもしれませんが)。2018.06.25
棚倉町・八幡神社狛犬・ 昭和17年(1942年) 野田平業(推定)44歳作品

右に置かれた阿像と思われれます、平業の特徴である籠彫りの玉が見られます。彫の凹凸が見られる躍動的な狛犬に見えます。個人的な感想ですが、昭和に入ると平業の狛犬の鼻の意匠がかなり強調されてくるように感じます。

2018.06.25

右の吽像から阿像を写しています。動きが感じられる後からの姿もやはり出来の良い狛犬と見惚れています。

未だ見ていないこれ程多くの平業の狛犬が残っていた幸運を感じています。2018.06.25

左に置かれた吽像と思れる狛犬です、光線の具合もあるのでしょうが立体感が出た動きのある石像に感じます。

2018.06.25

 

台座を見回しましたが”昭和17年7月7日”の日付はありましたが、平業の名前が見つかりませんでした。ただ、グーグル・マップに掲載されて居た写真がかなり上手な人が撮影したようで実物を見る前から平業の作品である事が推定できました。白河市の狛犬・彫刻師・野田平業について

参詣を済ませてから杉木立の参道を下ります。鳥居の先が幹線道路の289号線になります。今日の強い日差しが道路を照らしています。

これから289号線を進み左に入って、平業の狛犬が奉納されている宇迦神社の脇を通り町の中にある秋葉神社に向かいます。2018.06.25

棚倉町・秋葉神社

秋葉神社住所:東白川郡棚倉町棚倉字北町地内。グーグル・マップでは神社の場所が特定できませんでした。グーグル・アースで探すと確かに神社がありました。棚倉小学校(棚倉町棚倉北町118)の敷地の端の道路際に神社が見えます。道路を挟んだ反対側には和田病院(棚倉町棚倉城跡3)と東邦銀行(棚倉町棚倉城跡2−1)が見えます。私は和田病院の住所をカーナビに入れて走って行ったところすぐに分かりました。車は境内のスペースに入れられます。白河市の狛犬・彫刻師・野田平業について2018.06.25

道路の脇に平業の狛犬が見えます。町の繁華街にある神社なので静かさとは無縁です。

参拝をさせてもらってからゆっくりと狛犬を見させてもらいました。

棚倉町・秋葉神社狛犬・大正13年(1925年)・野田平業 26歳作品

右に置かれた阿像、残念ながら籠彫りの玉は大きく破損しています。大正13年・白河に住む平業の26歳の狛犬が遠く離れた棚倉町に奉納されていたとは驚きます。

白河市・南湖神社の狛犬より若干小ぶりのサイズに見えます。大正時代の平業の狛犬の特徴である若干猫背気味の背中のラインや横長の顔の意匠などが良く表れています。2018.06.25

左の吽像から阿像を写しています。町の中心部に置かれたほぼ100年を経た狛犬の前をどれ程の人々が通り過ぎて行ったのかと感慨にふけっています。

左に置かれた吽像、南湖神社の狛犬とは少し印象が異なるようです。

2018.06.25

 

 

 

台座には”大正13年8月5日”の年号と”白河之住 彫刻師 野田平業刻”の文字が見られます。

大正13年(1925年)の作品になります。 私の知る限り平業の4作目の狛犬と推定されます。大正11年・21歳の白河市・南湖神社の狛犬を作った翌々年の26歳の作品になります。

この秋葉神社の狛犬を作った大正13年には10月に白河市の羽黒山神社の狛犬も彫っています。白河市の狛犬・彫刻師・野田平業について

 

 

推定樹齢250年以上といわれる立派なケヤキの幹の太さは数人分の腕の長さになりそうです。2018.06.25
境内には奉納された石灯籠や末社の社が見られます。2018.06.25
 

4つ目の社まで極めて順調に辿り着きました。何時も狭い集落の中で抜き差しならなくなって諦める事が少なくありません。今回のここまでの幸運は不思議な気がします。その③に続く。2018.06.25

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2018年9月20日
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