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徳の宮神社狛犬・昭和9年(1934年)・黒崎一郎彫刻()無断転載

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狛犬を訪ねて36・2020年8月夏休みの狛犬巡り・会津から那須
狛犬を訪ねて36:2020年8月の夏休み、県境の村に近い会津と那須の神社と狛犬を訪ねました。

狛犬を訪ねて36の1・郡山市・磐椅神社会津若松市・守屋神社会津若松市・稲荷神社
狛犬を訪ねて36の2・②会津若松市・熊野神社会津若松市・白旗八幡神社強清水会津若松市・山神社 会津若松市・八幡宮 2020.08.03

⇐那須の狛犬スライド

狛犬を訪ねて36の3・③さくら市・八坂神社さくら市・徳の宮神社
狛犬を訪ねて36の3・④さくら市・高尾神社高根沢町・八幡宮
2020.09.01

さくら市氏家・八坂神社
八坂神社住所: 栃木県さくら市氏家2382

。街への帰路、参拝する最初の神社は市街地の中をカーナビに従って進んでいると道路脇に鳥居が見えて嬉しい事にあっけなく到着しました。境内には車を止めるスペースがあり他所から参拝する我々には大助かりです。心を落ち着けてお参りが出来ます。

境内の入り口まで戻って拝殿を写しました。人家の立て込む中に鎮座する神社ですが、午後3時、時間が時間なので境内に人影は見れらません。2020.09.01

奉納された狛犬の間を抜けて、瓦屋根の落ち着いた佇まいの神社で参拝をさせて貰いました。2020.09.01

八坂神社の御由来を読んで、愛読している佐伯泰英の”吉原裏同心”の”まよい道”の舞台となる京都・祇園の牛頭(ごず)天神がこの地に勧請された事が書かれていて大変興味深く読ませてもらいました。小説を読んでいたおかげで思いもよらないお土産をいただきました。

”まよい道”や御由来にも書かれているように、牛頭天神(祇園感神院・祇園天神とも呼ばれる)は慶応4年(明治元年)以降八坂神社と呼ばれるようになったようです。2020.09.01

拝殿から神社入口の石の鳥居を写しました。狛犬は手彫りの石像らしく見応えがありそうです。お参りをさせて貰ったのでゆっくりと鑑賞させてもらいことにします。2020.09.01

八坂神社・狛犬

狛犬の尻尾の部分が独特の形をした手彫りの狛犬です。サイズは一般的な大きさで、こちらは右に置かれた阿像。玉を足下に長雨田玉取りの意匠、顔の表情には精気が感じられる石像です。
2020.09.01

右の阿像から左の吽像を写しています。独特の尻尾の意匠が分かります。全体の彫りは作り慣れた石工の手によると思われます。

台座には新しい石材に(表面を削りなおしたかもしれません)平成元年の年号が刻まれています。この狛犬は少なくても昭和30年代の石像と思われますので、平成元年は台座等を修理した年ではないかと推測しています。残念ながら石工の名前は見つける事が出来ませんでした。

この独特の尻尾の意匠を持つ狛犬は福島県・泉崎村・三峰神社で見た事があります。

左の吽像は子取りの意匠です。特別繊細な彫りではないように見えますが違和感を感じさせない作りです。2020.09.01

八坂神社摂社・厳島神社と稲荷神社

八坂神社の境内に二つの摂社が祀らていました。拝殿の向かって右には新しい狛犬が奉納されている厳島神社です。

狛犬は通常の半分ほどのサイズの昭和58年に奉納された新しい狛犬です。石工名は諏訪石材店と刻まれていました。2020.09.01

拝殿の向かって左手には木立ちに囲まれて稲荷神社が奉られていました。2020.09.01
徳ノ宮神社
徳の宮神社住所:さくら市氏家902。

果たして神社が見つけられるかと思いながらカーナビを頼りに進んで行くと田圃が広がる道の脇に鳥居が見えました。小さな境内ですが地元の氏子の人達が大切に守っている様子が感じられる何故か心の緊張が解けてほっとする神社でした。車は神社の脇に大きなスペースがあったので止めさせて貰いました。後日表示されるとおもいますがこの時点ではグーグル・マップには徳の宮神社は表示されていませんでした。

参道の木に蔦を巻き付けたカラスウリの白い花が咲いているのが目に入ります。更に目を近づけると既に小さな実がなっていました。大変嬉しいお出迎えです。

威厳より親しみを感じさせてくれる神社が静かに迎えてくれました。鳥居を潜った参道の入り口ではカラスウリの花と実でのお出迎えです。更にその先には手彫りの狛犬が台座の上に見えます。2020.09.01

見るのが楽しみな手彫りの狛犬が奉納された参道を通り拝殿でお参りをさせて貰いました。。2020.09.01

徳の宮神社狛犬・昭和9年(1934年)・黒崎一郎彫刻

右に置かれた阿像、大きさは通常のサイズに見えます。後は木が立ちふさがっているので詳細ははっきりとしません。

この石工の人は私の知る限りでもさくら市の下記の3つ神社の狛犬を彫っています。

徳の宮神社人丸神社星宮神社

所謂子取りの意匠ですが、この石工の人は中々洒落れた人ではないかと思わず楽しくなりました。子取りの子供の狛犬に口から飛び出すほどの大きな玉を咥えさせている姿如何にも遊び心を感じます(そうではなくても中々のアイデアに思いました)。親の狛犬を知らんぷりで足でその頭を押さえていますが、互いの情愛の深さを表しているように感じました。

さくら市柿木澤1223 の③星宮神社 と極めて似た意匠で彫られています。2020.09.01

右の阿像の後ろは木で覆われている為に、左の吽像から写しました。手慣れた昔の石工の造りらしく必要十分な彫が施されています。

昭和9年(1934年)・黒崎一郎彫刻と刻まれているようです。漢和辞典で調べると最後の”刻”は俗略字で刻まれているようです。2020.09.01

左に置かれた吽像も僅かに口を開いているようです。模様が彫られた玉を足下に収めた玉取りの意匠です。2020.09.01

拝殿の前から神社の入り口を写しました。阿吽像の二つの狛犬先に見える右側の木にカラスウリの花と実が見られました。

辺りは畑と田圃が広がっている穏やかな景色に囲まれています。2020.09.01

実りの秋を迎えたのか見渡す限りの黄金色の田がひろがる心休まる風景です。これこそこの神社の宝物かもしれません。遠くかすむ山なみ、辺りには人影が全く見えない静寂の空間の中に神社は鎮座していました。2020.09.01

 

県境の村から暮らす街への帰路、4号線沿いに点々と静かな社が見られる事は大変な幸運です。殆どが集落の氏子の方々が守っている静かで清冽な神域であることも訪れる楽しみでもあります。有難い宝物やお札などはありませんが、穏やかな風景の中にある神社でのお詣りは私の心を柔らかく解してくれるようです。2020.09.01

10/08/2020
 
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