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秩父市・宝登山神社のロウバイの花と奥の院の山犬の石像2022.03.01 ()無断転載
年の厳しい冬も峠を越し外歩きにも快適な陽気となった3月1日、久し振りに秩父に出かけて見る事にしました。

何時収まるかが見通せないこのコロナの状況から映画も人混みも出来る限り避ける必要がある事と、かって熱中した秩父霊場巡り34ケ所の内、納経帳に未だご記帳されていない空白の3ケ所を満たしたいと思いました。霊場巡りの道々、神社にも参拝をしながら珍しい狛犬にも出会えそうです。合わせて秩父連山を背景に咲く蝋梅と福寿草にも出会えそうです。 2022.03.01

秩父霊場巡りの順路秩父霊場巡りの順路

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2022.03.01

 

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秩父霊場34か所掲載データ  秩父札所一覧
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●5番、9番、11番 ●6番、7番、8番、20番 秩父札所マップをご参照ください。 街の暮し
秩父市・宝登山神社
宝登山神社住所:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828。山梨県に抜ける幹線国道140号線を進んでいると左手に秩父鉄道・長瀞駅、右に大きな宝登山神社の石の鳥居が目に入りました。鳥居からの道との信号のある交差点を右折して参道を進むと3か所程の神社の駐車場がありました。かなり人気のある神社らしく10分程空くのを待つことになりました。

個人的には余り馴染みの無い美しい神社の佇まいに何か落ち着きません。途切れることなく参拝の人が石段を登ってきます。2022.03.01

美しい彩色が施された見事な宮彫りを楽しみました。参拝を済ませてから入口の狛犬を見させて貰う事にしました。2022.03.01
秩父市・宝登山神社狛犬・昭和12年(1937年)

拝殿の前に奉納されている狛犬は一般的なサイズの大きさに見えました。右に置かれた阿像は玉取りの意匠です。普段見慣れた石像とは異なる大変珍しい風貌をした狛犬です。特に開けた口の様子がかなり特異な意匠に感じました。

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左の吽像の後ろから阿像を写しています。かなり参拝の人が多い為にゆっくりと写すことが出来ません、殆どが無人の社で参拝をする私にはかなり珍しい経験です。後ろ姿も立体感を感じさせる彫に見えます。2022.03.01

左に置かれた吽像は子取りの意匠、やはり阿像と同じく口の意匠がかなり風変りに感じました。狛犬の顔の表情がそれ程険しくはないようです。2022.03.01

”石工 鴻巣町”と”x藤群鴻”と”昭和12年”の文字が彫られています。石工名の一番目の文字が破損してはっきりしませんが”西又は栗”かとも推測しましたがはっきりと読む事が出来ませんでした。

石像はバランスのとれた彫に感じました。当時の石工の人達は立体の石像を彫れる方がかなり多かったと推測されますが、この石像も手慣れた人の造りに見えました。2022.03.01

狛犬を見た後神社の後ろに鎮座する稲荷神社を参拝、更に境内を歩いて駐車場に戻る事にします。早春を知らせる黄色い福寿草が咲いていました。

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春の陽光を浴びて福寿草が花弁を目一杯に広げています。駐車場に戻り、案内板に従って宝登山のロープウェイ駅まで坂道を登りました。斜面の山道を僅か登ると駅舎がありました。2022.03.01

宝登山神社奥の宮

ロープウエイに乗り込みます。限られた時間内に訪ねる場所が多くロープウエイで上まで登れることは大助かりです。僅かの乗車で山頂近くまで運んでくれました。

ロープウエイ駅からは咲き出したロウバイの黄色の花を見ながら緩やかな山の斜面を散策する事にします。

2022.03.01

宝登山頂上に向かって斜面の右は満開の時を迎えたロウバイ、右側は梅の林が続いています。左下にはロープウエイ頂上駅の広場が見えます。

嬉しい事に、緑の帯の右側には荒川の大きな流れが望まれます。この流れはやがて私の大好きな江戸の物語が沢山生まれた隅田川と名前を変えて海に流れ込んでいきます。2022.03.01

緩やかな坂を登りながら振り返ってみます。個人的な印象ですが、ともすれば見せようとするあくの強さが感じられる観光地の花ですが、山の斜面と広がる大空、山並みを花の背景とするこの地ではそれが感じられません。清々しいロウバイの美しさを堪能しています。

2022.03.01

どこからもロウバイの花の背景には秩父の緑の山なみが広がっています。

2022.03.01

まさに見頃を見計らったような絶好の季節に訪れたようです。ロープウエイで込み合う観光地と思い今まで訪れる事を敬遠していましたが、思いもかけずゆっくりと坂を登りながら早春の花を愛でる事が出来ました。

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マンサクの花が見頃です。2022.03.01

両側にロウバイの花が咲く坂道を宝登山の頂上を目指してのんびりと歩きます。

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ロウバイの花が覆う宝登山のの斜面の背景は、広大な空と秩父の山なみ、極めて贅沢な風景を目にしています。2022.03.01

 

秩父地方の山の冷気が黄色いロウバイの花の色に清らかな透明感を与えてくれているようです。厳しい冷気の高原の村の花々の色と同じだと思いました。

2022.03.01

宝登山の頂上が近づいてきました。素晴らしい花の風景のお陰であっという間に頂上にやってきました。

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頂上近くの木の陰に福寿草が密やかに咲いていました。2022.03.01
宝登山神社奥の院

宝登山頂上の近くに宝登山神社の奥の院が鎮座していました。知る人ぞ知る神社なのか社務所が備わっていました。4人程の参拝者の人がお札らしきものを買っていました。

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宝登山神社奥宮の御由来が書かれていました。2022.03.01
山犬の石像・昭和6年(1931年)

社殿の前の御由来から察するに山犬と思われる石像が奉納されていました。石像は小型ですが、私の見た数少ない山犬の石像の中でも動きを感じさせる彫に見えました。明らかに稲荷神社の狐像より野性味を感じさせる彫りです。

右に置かれた阿像は口から牙が見えます。2022.03.01

 

左の吽像から阿像を写しました。吽像の後ろ姿からも力強さと動きが感じられる彫りです。2022.03.01

左に置かれた吽像にはあばら骨らしき溝が刻まれた胴体、口を結んだ静かな姿ながら秘めた力が感じられる彫りです。

台座には昭和6年(1931年)の年号が刻まれていました。90年近くこの山の中で神社を護っていたことになります。

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宝登山の頂上は奥宮の目の前にあります。流石頂上付近には休憩しながら景色を眺めている人達がかなり見られました。時間がないので次のロープウエイの時間に合わせて下る事にしました。2022.03.01
 

ロープウエイ駅への下り道は斜面右側の梅林の中の道を歩く事にしました。未だ数本の紅梅が僅かに咲き出した程度で後10日程満開には時間が掛かるようです。2022.03.01

紅梅の花の下にやって来ました。山の斜面の花木が重ならずスッキリした姿に見えます。加えて平地の風景とは異なり木々の間から空や山が覗かれて風景がより重層的に見えます。

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咲き出したばかりの梅の林の中をゆっくりと下りながらロープウエイの駅まで戻ってきました。眼前に懐かしい奥秩父の山なみが広がっています。

立てられていた案内板によればほぼ正面の尖った頂は武甲山かもしれません。

2022.03.01

10代の頃に友達と何度か登った懐かしい奥秩父の山々の名前が案内版に見られます。雪に降り込められて雁坂峠から秩父への長いトロッコ道を下った事が懐かしく思い出されました。

右から2番目にはかなり前に中学時代の友人と登った両神山1723mが見えました。

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時間に合わせてロープウエイの駅にやって来ました。下りはかなり空いていました。2022.03.01
長瀞の町が眼下に望まれます。2022.03.01

最初の訪問地、宝登山神社は最初どうするか迷っていましたが、ロープウエイでの奥の院までの散策は極めて満足する楽しい旅でした。旅の出だしとしては良い兆候です。

2022.03.01

04/03/2022
   
秩父お遍路道の狛犬と神社①
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