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狛犬を訪ねて38の1・白河市 近津神社⇒八雲神社 |
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狛犬を訪ねて№38・白河から那須の狛犬➄さくら市の狛犬 |
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さくら市の赤城神社から次の智賀津(ちかつ)神社を目指して車を走らせていると温泉パンと書かれたお店がありました。昼飯のパンを買おうと入ってみました。幾つかのパンを買っていると店に次のお客がやって来ます、かなり人気のパン屋さんなのかもしれません。温泉パンの名前で喜連川には温泉がある事を思い出しました。 |
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| コロナ・ウイルスの状況下、2021年の初詣は 12月28日~1月2日の間に分散して参拝する事にしました。 | ||||
智賀津(ちかつ)神社住所:さくら市狹間田2878 。交通量がそれなりにある293号線を走ってくると旧奥州街道の交差点で左に曲がる複雑な道の辺りで”目的地です”とカーナビが告げますが見晴らしの開けた辺りには神社らしい建物も鳥居も見えません。3度ほど行き津戻りつしながら探しましたが見つかりません。 諦めてグーグル・マップにある”ラーメン・ショップ”の前でUターンをするとなんと田圃の先に鳥居が見えました。細い道をこわごわと進んで鳥居の前に車を停めさせてもらいました。赤い木の2の鳥居が近付くほどに大きな狛犬が見えてきました。諦めずに探して良かったと安堵しました。 |
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入り口の参道からは想像も出来ない神社に度肝を抜かれます。正面から境内にお辞儀をして拝殿を見ると更に二つ目の狛犬が見えました。思わずほっぺたをつねりたくなる程の喜びです。 杉木立に囲まれた神社は静寂に満ちた神域です。心を静めて参拝をさせて貰いました。 |
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辺りに広がる今日の穏やかな風景からは”開拓”の文字は思いもよらない事でした。 |
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杉木立が辺りを囲む静かな境内で心を静めてお参りをさせて貰いました。 |
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お参りを済ませてから赤い木製の二の鳥居まで戻って一番目の狛犬を見させてもらう事にします。参道には杉の葉っぱが程よく散っていました、足で踏むと心地よい感触が残ります。静寂の境内に身を置く幸運に手を合わせなくてはなりません。 |
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智賀津神社・一番目の狛犬・昭和5年(1930年)・石工 眞船 卯右衛門(白河市大信) |
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彫りはかなり繊細で注意深く彫り込まれているように見えます。子取りの意匠の子供の彫りも油断なく彫られていました。子供脇には牡丹の花までもが彫り込まれています。
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左の吽像は玉取りの意匠でその玉は篭彫りだったようです。内部にも小さな玉を彫り込んだかなり手の込んだ作りですが、寒冷地の為にこの種類の玉の多くが破損を免れないようです。毛の彫りの凹凸の深さも極めて手間のかかる作業を思わせます。 |
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馴染みの眞船卯右衛門の狛犬との思いもよらない出会いに心が浮き立ちます。 |
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さくら市智賀津神社・二つ目の狛犬・大正8年 (1919年)石工 喜連川・金田渓谷 |
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まさか、二人の石工の狛犬がこの神社で見られるとは信じられない幸運です。杉木立の間から差し込む光りの中に浮かぶ二つの狛犬を行きつ戻りつしながら何度も見比べてみました。 右に置かれた子取りの阿像、力の漲る狛犬です。
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右の阿像から杉木立の壁が覆う左の吽像を写しています。後姿からもこの狛犬の彫りの良さが分かります。 |
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左の吽像も毛のカーブの彫りなどを含めてかなり繊細な彫りが施されているように見えます。それに比べると玉取りの玉はあっさりと彫られています。 |
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加えて智賀津神社に奉納された二人の石像は多分共にかなり彫りが繊細な出来の良い狛犬と思われます、それはつまり奉納された氏子の方々の負担の重さの賜物でしょう。神社の去り際に頭を垂れたお礼を申し述べました。又、この二人の狛犬をまじかで比べて見た感想から数時間前に喜連川神社で見た狛犬を彫った石工は地元喜連川の金田渓谷の可能性が高いのではないかと思いました。 |
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杉木立の間から差し込む斑な光の帯の中に二つの見応えのある狛犬が静かに境内を見守っています。静寂と時が止まったような穏やで柔らかな気配がわが身を包んでくれました。それはまさに至福の一時でもあります。 |
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神社の一の鳥居から293号線が旧奥州街道を交差する辺りの風景を眺めています。人々の暮らす静かな家並みと広がる田圃と青空が一杯に広がっています。自然の景色を遮る建物が林立する町の風景が如何に不自然である事かに思いが至ります。 |
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天神社住所: さくら市長久保479。次の水神社を目指して走っていると右手の田圃の先に鳥居が見えました。立寄る事にして神社に近づくと一度参拝に訪れた天神社である事が分かりました。 |
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村社・天神社の石柱が見えます。氏子の方々が初詣の参拝の人々を迎えた垂れ幕が一の鳥居に巻かれていました。静寂に満ちた境内に細やかな鼓動を産み出しているように感じました。 |
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さくら市天神社狛犬・大正11年(1922年)・小森幸三郎 彫 |
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左の吽像は右の阿像より大きな吊り上がった目が目立つようです。
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次の水神社に向かう事にします。 |
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村社・水神社住所:さくら市押上528 。天神社から62号線を走っていると東北新幹線の下をくぐりました、直ぐ道路脇に水神社の鳥居があります。辺りははかなり人家が建っていましたが、境内に駐車スペースがあったので大変助かりました。 |
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62号線の脇にある水神社の鳥居です。今は静寂な境内にも初詣の晴れやかな雰囲気が残っているように感じられました。私達が参拝を終わって次の神社に向かう頃、地元の数人の方が歩いて初詣に訪れていました。 |
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神社の案内板に書かれた通りの重厚な造りの本殿でお参りをさせて貰いました。 |
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さくら市押上・水神社狛犬・昭和2年(1927年)・石工 小森幸三郎 |
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右に置かれた阿像は子取りの意匠、子供には模様が彫られた玉が添えられています。狛犬の表情は人懐っこい感じの柔らかな雰囲気に感じられました。口の中の左右に奥歯が彫り込まれてアクセントになっています、かなり手慣れた石工の作りに見えます。 |
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天神社の前に訪れた智賀津神社では、類似性を感じていた二人の石工、眞船 卯右衛門と金田渓谷の狛犬が共に境内に奉納されていた幸運に当たりもしました。何か不思議な気がしてなりません。 |
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| 01/31/2021 | ||||
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