狛犬を訪ねて№38・2021年初詣・白河~那須~茨城
④大子町の狛犬 
     
大子町・熊野神社狛犬・昭和2年(1927年)()無断転載

狛犬を訪ねて 狛犬を訪ねてマップ 狛犬を訪ねての石工 狛犬スライド・一覧表

コロナ・ウイルスの状況下、2021年の初詣は
12月28日~1月2日の間に分散して参拝する事にしました。

茨城県の狛犬スライド

狛犬を訪ねて38の1・白河市 近津神社八雲神社
狛犬を訪ねて38の2・大田原市 八龍神社羽田温泉神社鎮国神社
狛犬を訪ねて38の3・ 大田原市・大宮温泉神社大子町・花室神社
狛犬を訪ねて38の4・ 大子町・金砂神社大子町・熊野神社
狛犬を訪ねて38の5・ さくら市・喜連川神社さくら市・赤城神社
狛犬を訪ねて38の6・ 智賀津神社天神社水神社
狛犬を訪ねて38の7・ 塩谷町・高尾神社塩谷町・星宮神社

狛犬を訪ねて№38白河から那須の狛犬②大田原市の狛犬 

茨城県大子町神社巡り・スタンプ

茨城県大子町にはかなり神社が多いように感じています。各神社にはこの用紙とスタンプ、スタンプ台、神社案内が置かれていてまさに至れり尽くせりで出迎えてくれました。

白河市の狛犬巡りから、狛犬を探して今まで私には全くの空白地帯だった久慈川流域の町に足を延ばしてみる事にしました。私には初めて目にするこの地で、観光がしばしば引き起こす喧騒がその地の風土の風情をかき消すことなく見られる日本の風景の残る良い場所に出会いました。那須方向からこの地に向かうには丸一日を旅に費やして八溝山塊を超えるか迂回する以外術がないも山の彼方のこの地の魅力かも知れません。その地に暮らす人々が主役の町々の風景が変わらない事を念じながら折りをみては尋ねてみたいと思っています。因みにこの印象は福島県側の塙町・矢祭町から茨城県の大子町等の範囲を訪ねた折りのものです。

スタンプ台のインクが乾いていたのでスタンプを押せない神社がありました。それらは⛩のマークを付けています。また私の訪れた神社は全て狛犬が奉納されていました。拡大画像は茨城県の狛犬スライドからご参照ください。2020.12.29

大子町・金砂神社

金砂神社住所:茨城県久慈郡大子町槙野地。大子町・花室神社から次の金砂神社を目指します。カーナビを頼りに太い160号線から右折して田圃の脇の曲がりくねった細い道に導かれて進みます。果たしてこの先に神社が有るのかと心細さを感じる頃集落が現れてほっとしました。2020.12.29

道路の右に広い駐車場があり目の前に大きな鳥居と金砂神社の石柱が見えます。広い駐車場は見知らぬ土地の神社を巡る旅での大きな安心を与えてくれる大切な施設になります。これで安心して神社を参拝する事が出来ます。2020.12.29

集落の家並の中に二の鳥居を備えた長い石段が伸びていました。神域と普段の暮らしの結界を特別の意識も感じずに行き来できる私の好みの佇まいの神社です。2020.12.29

二の鳥居の先の手水舎が見られる小広い場所に狛犬が奉納されていました。狛犬、石段、拝殿と立体的な配置は山の上の神社ならではの美しいバランスの取れた風景を醸し出して眼前に広がっています。2020.12.29

先ず拝殿で参拝をする事にして狛犬の間を抜けて更に石段を登ります。辺りは木々に囲まれて薄暗いのですが、拝殿の辺りは木漏れ日が差し込んで光の濃淡の帯が広がっています。鈴を鳴らしてお参りをさせて貰いました。2020.12.29
金砂神社・狛犬

参拝を済ませてから石段を下り狛犬を見させてもらう事にします。右の置かれた狛犬は歯を見せながら口をしっかりと結んでいます、吽像ではないかと推測しました。もしそうだとすると普通の配置と阿吽像が逆に置かれているようです。

形は僅かに小さ目です。

この狛犬も今回の神社巡りの途中、数時間前に立ち寄った大田原市・大宮温泉神社の狛犬と同じく私を十分に驚かせてくれる石像です。見慣れた狛犬のイメージから大きくはみ出した破天荒な顔と形です。石工の人の名前は台座に見つけられませんでしたが、よくぞこのような石像を産み出してくれたものです。

足下に子供が彫られた子取りの意匠と思われますが、ハッキリと確認ができません。

2020.12.29

右の吽像と推定される狛犬から手水舎の脇に置かれた阿像を写しました。全体のバランスは崩れていないように見えますが、極めて簡略された彫りに見えます。それでも十分にインパクトを与えてくれる狛犬でした。2020.12.29

左に置かれた狛犬は若干口を開けているので阿像と思われます。全体的に彫りは簡略ですが、玉取りの”玉”には模様が彫り込まれています。

残念ながら台座には石工名や年号は見つけられませんでした。2020.12.29

大子町・金砂神社の木鼻狛犬

拝殿の張り出した屋根の下に木鼻狛犬が彫られていました。口に綺麗な赤い彩色が施された木鼻狛犬は活き活きとした姿に見えました。2020.12.29

こちらは拝殿の左の木鼻狛犬、意匠等に右の木鼻狛犬との差は見られませんでした。2020.12.29

拝殿から二の鳥居を見下ろしています。途中の手水舎の屋根の脇に狛犬が小さく見えます。この石段に導かれた長い登りの参道が今神域に身を置いている事を実感させてくれます。

暫しの間、静かな境内で心の休息を楽しんだので爽快な気分に満たされた様です。2020.12.29

大子町・熊野神社
熊野神社住所:茨城県久慈郡大子町浅川。大子町の市街地に向かう160号を走っていると道路脇に大子町の各神社で見られる旗が立っていたのですぐ見つかりました。2020.12.29
160号から神社へ入る道です、道の突き当りに鳥居が見えました。この細い道の先に駐車場があるのかどうか分かりません。万が一ぶつけたりすれ違いが出来ないといけないので、160号線の脇の広がった場所に車を停めさせて貰って参拝をする事にしました。2020.12.29

鳥居を潜ると石段が続きます。2本の杉の巨木が狭めた参道の間を抜けて更に進みました。

2020.12.29

木漏れ日の差し込む広い境内の先に美しい姿の拝殿が見えます。嬉しい事に拝殿の登り口の石段の両脇に狛犬が奉納されていました。2020.12.29

大子町・熊野神社狛犬・昭和2年(1927年)

右に置かれた阿像と思われる狛犬もかなり迫力のある表情に彫られています。今回の神社を訪ねる旅では、彫った石工の人はそうは思って居なかったでしょうが、見る者と石像との間で細やかな思いのやり取りが出来る石像が続きます。勿論職人としては依頼した氏子の人達の希望を最大限に活かしただけでしょうが・・・。

今回も良い狛犬出会いました。子取りの意匠の狛犬です、子供の表情にも中々捨てがたいものがあります。2020.12.29

左に置かれた吽像から阿像を写しています。緑の木々に覆われた境内は外の世界と隔絶した静かな神域の気配に満ちています。2020.12.29
台座を詳細に見回したのですが、かなり摩耗が進んでいるせいか大きな手掛かりは見つかりませんでいた。この昭和2年の文字が奉納された年ではないかと推測しました。2020.12.29

右に置かれた吽像、足下に何か抑え込んでいるようですが、もしかすると玉が摩耗したのかもしれません。狛犬の大きさは通常のサイズですが、体に動きが出るようにかなり細目の体形に彫り込まれているように見えました。2020.12.29

”これは”と声が出そうになる程の素晴らしい木彫で飾られた拝殿で参拝をさせて貰いました。異様とも見えるほどの微細で複雑な彫りに驚かされました。2020.12.29

自然木の持つ自然の美しさを活かした扁額が奉納されていました。このあたりの八溝山塊の周辺はお茶畑も多いのですが林業の盛んな地域でもあります。扁額にも自然木の温かみと年輪の示す木の生命を感じさせるものが多々見られる地域でもあります。2020.12.29

 

拝殿の美しい木彫に目を奪われました。繊細な彫りで生み出された龍の各部が複雑に重なり合っています。どのような職人さんが彫ったものかとその人物像に大きな興味を抱きました。2020.12.29

右の木鼻狛犬は龍の彫り物に比べるとかなりあっさりと彫られています。龍の彫り物と同じ職人の作だとすると龍の制作にエネルギーを使い切ったのかもしれません。2020.12.29
左の木鼻狛犬、顔の形が通常見慣れた木鼻狛犬とはかなり異なる創作物であることは分かります。どうも中心部の龍の木彫に目を奪われるのか比較してしまいます。2020.12.29

拝殿の前から神社の境内を見ています。神社の入り口は写真の右手になります。既に午後1時40分、これから大子町に出てヤツガシラを探して幾つかのJAの直売場を回らなくてはなりません。そろそろ今日の神社巡りをこの熊野神社で終了する事にしました。

今日は朝ホテルを出るときに、何とか明るい内に昨日から泊って居る那須湯本温泉”グランドホテル愛寿”に戻ろうと決めているので急がなくてはなりません。2020.12.29

午後3時43分、白河市の4号国道を那須に向かっています。左に那須茶臼岳から続く雪の那須連山が目の前に広がっています。

このまま進めば40~50分程でホテルに着くでしょう、出がけに決めた日暮れ前に戻るという目論見がなんとか達成できそうです。

2020.12.29

那須湯本温泉”グランドホテル愛寿”から帰路に見る雪の那須連山

今日は2泊したホテルを出発して県境の村に戻ります。朝9時に馴染みの設備屋さんが新しいボイラーを持って来てくれます。設置に立ち会うためにホテルでの朝食を済ませて直ちに出発しました。

村への帰路を車で走っていると時折雪の那須連山が姿を表してくれます。左が茶臼岳で右が朝日岳です。2020.12.30

最も見晴らしの良い場所では車を停めてシャッターを押しました。

左の南月山茶臼岳朝日岳三本槍岳とお馴染みの山々が全て見渡せます。

県境の村からは那須連山の姿は生活の中で頻繁に姿を見せてくれるお馴染みの風景です。2020.12.30

風呂のボイラーの凍結・破裂という思いもよらないトラブルに見舞われて、新しいボイラーの到着まで近くの那須湯本温泉に2泊する事になりました。この間、夜と早朝は何度となく温泉に入り、昼間は神社と久慈川流域の農産物直売所を巡って過ごしました。今夜からは県境の村でお風呂に入れそうです。2020.12.29

01/31/2021
 
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