bR2・那須の狛犬 そのU・@ A B C D E 

宇都宮市三祖神社 狛犬・昭和3年(1928年) *(禁)無断転載

狛犬を訪ねての冬休みの狛犬巡りの”bR1・那須の狛犬そのT”は@ A B C で2019年の神社と狛犬を訪ねる旅の終わりを迎えました。新年に入ってから、初詣の煩雑が過ぎた2020年1月2日・冬休みの狛犬巡り”bR2・那須の狛犬そのU”として更に那須から南に道を辿りました。神社参りのご利益のお陰かも知れませんがかなり多くの神社を巡る事が出来たので、旅の記録を分ける事にしました。2020.01.02

2019年冬季休暇の神社と狛犬巡り・U

令和2年元旦の夜の県境の村の夕景色です。凍り付くような夜空には星が差すような光を輝かせていました。明日の晴天を告げてくれているようです。

2019年の冬季休暇の間中、怠惰な日々を送る楽しさが忘れがたく県境の村を訪ねる事にしました。毎日がやらねばならない事に精神も体もがんじがらめに締め付けられる街の暮らしをしばしの間だけでも放り投げ、気の向くままの暮らしをと願っての事なのです。かと言って、厳しい高原の冬、屋外での行動には限りがあります。

(T)2019年12月30日:この厳寒の季節の楽しみに最適な那須周辺の神社巡りを気の向くままに楽しんでみようと思っています。多くが暮らす人々が神々を祀る為に建てた清冽な那須野が原の神社を詣でてその地に奉納された狛犬に出会うことは大きな楽しみです。もしかしたらその土地の神社を護る氏子の方々に出会うことが出来るかもしれません。そして那須野が原の多くの神社からは雪を戴いた山の姿が目の前に広がっています。那須の狛犬巡りはU(2020年1月2日)・Vと3日間続きました。

( W):暮らす街への帰路、前回の旅で日本の懐かしい景色に出会った久慈川流域の東白川郡を通り袋田の滝を見ながら茨城県大子町の社を訪ねました。

街を出てからの走行距離は合計1,100km、気づかないうちにかなりの距離を走っていたようです。2020.01.02

 
2019年12月・2020年1月冬季休暇の狛犬巡り一覧
T(bR1) 12月30日@〜C・大田原市 @大田原神社⇒A上奥沢・温泉神社⇒A大豆田・温泉神社⇒B佐良土・温泉神社⇒B佐良土・法輪寺⇒C飯繩山神社⇒C稲沢・温泉神社
U(bR2) 1月2日 @宇都宮市・三祖神社⇒A刈沼町・星宮神社 ⇒A智賀都神社⇒A金井神社⇒B神明宮⇒B出雲神社⇒C那須烏山市福岡・星宮神社⇒ C那須烏山市鴻野山・星宮神社⇒D高根沢町伏久・星宮神社⇒ Dさくら市狹間田・神社名不明⇒Eさくら市狹間田・星宮神社⇒Eさくら市柿木澤・星宮神社⇒Eさくら市・今宮神社
V(bR3) 1月4日 @那須塩原市箒根神社⇒@那須塩原市八坂神社⇒A矢板市・塩竈神社⇒A矢板市・剣神社⇒B矢板市・木幡神社⇒Bさくら市・鷲宮神社
 
那須の狛犬マップ 

bR1"冬休みの狛犬巡りの旅"で訪ねた神社は 印の場所です。遠くから訪れる人の利便性を考えて番地や地図を添付しました。グーグル・マップのポイントをクリックすると、画像と掲載ページへのリンクが現れます。
マップ左上にあるボタンを押すと一覧表が出ますのでご利用ください.。マップ・メニュー欄右端マークをクリックして”拡大地図”を表示”を開くと見られるでしょう。

 
通り過ぎる町の様子を見ながら国道4号線を南下してきました。今日は晴天、家並みが途切れると、暖冬で雪がそれ程多くないのか山肌を見せた那須連山が旅の道連れです。2020.01.02
 
大空を流れる雲、雪山・・・この景色を眺めるだけでも旅をしてきた甲斐があります。通り過ぎる町にも長閑な正月の時間が流れています。この道の先に今日はどんな驚きが待ち受けているか、楽しみが膨らんできます。2020.01.02
 
宇都宮市・三祖(さんそ)神社 

三祖神社神社住所:宇都宮市満美穴町32。何処をどう走ったのか、最後に鬼怒川の土手を通り過ぎると鳥居の前に出ていました。

参拝者用の駐車場が鳥居の後ろにあったので大助かりです。2020.01.02

鳥居の前の道から雪の山を写しました、神社の場所から考えるともしかすると日光連山かもしれません。2020.01.02

 

駐車場の左手に茅葺屋根の門が見えたので行って見ました。三祖神社社務所の札が見えます。どうも神社ではないかもしれないと不安になりました。旅の最初から間違えたかという思いが湧いてきます。2020.01.02
何となくもしかすると神社は別にあるのかもしれないと山側に向かって歩いてみる事にしました。田圃の先に小さなな鳥居が見えました。もしかしたらと一縷の希望すがりながら歩いていきました。

グーグル・マップを頼りに神社を探して訪ねているので、神社らしくない社務所の看板の下がる門の前で途方に暮れていました。結局細い道の先に鳥居を見つけてそこが三祖神社奥の院が有ったのです。そして社務所の中にも拝殿があり、新しい狛犬が奉納されていたことは帰りに立ち寄って分かりました。2020.01.02

三祖神社奥の院
社務所から100m程で小さな鳥居の奥の院にやって来ました(帰りに社務所の中の拝殿でお参りをするまで奥の院が有る事は知りませんでした)。木立の繁る参道で塞がれた狭い境内に狛犬の気配が感じれずにほぼ諦めていました。2020.01.02

参拝だけでもと石段のある場所まで進んでみると我が目を疑いました。身をかがめた特異な意匠の大型の狛犬が置かれていました。

更にその後ろには一見して精緻な彫りが見てとれる美しい狛犬が見えます。令和2年、初めて訪れた神社の境内で、最初の不安が喜びに変わったのです。

二つ目の狛犬はこの辺りでは目にしたことのない擬宝珠頭にのせた大型の石像です。遠目にもその彫りの鋭さと見事な造形が見てとれます。信じられない場所に足を踏み込んだようです。

2020.01.02

 

三祖神社奥の院・一つ目の狛犬

参道の石段に足を踏み入れると右の山際のすぐ目の前にこの特異な狛犬が置かれています。全体が密生した苔に覆われて細部を見る事が出来ません。

それでも愛嬌のある顔の阿像と思われます。帰りに立ち寄った社務所の拝殿の前の類似の狛犬の前にあった説明板の中に書かれていた手水舎の前の”撫狛犬”はこの狛犬の事でした。

推測ですが吽像と思われる狛犬が有ったのではないかと推測しました。2020.01.02

”撫狛犬”を上から写しています。彫りはそれ程精緻ではありませんが動きのある面白い狛犬です。2020.01.02

 
宇都宮市・三祖神社奥の院・2番目の狛犬・昭和3年(1928年)

若干大きめの狛犬で、この辺りで初めて目にする擬宝珠を頭に彫りこんだ狛犬です。擬宝珠の意匠も得意ですが鋭利な彫りの線がみごとな美しい石像に見惚れています。

右に置かれた阿像、口の中に小さな玉が収められています。洗練された造形が見事だと思いました。2020.01.02

山の斜面に沿って右に置かれた阿像は笹が体を覆っています。笹が邪魔にならない左上からも写してみました。私には粋な印象の石像に見えます。2020.01.02
 

参道の石段の両側にもスペースが無く左の吽像の後ろから何とか阿像を写しました。尻尾の彫りも中々洗練されているように思いました。2020.02.02

 

違う角度の吽像から阿像を写してみました。右の阿像の擬宝珠の狛犬との取り合わせも作り慣れた石工の手によるこなれた造りに見えます。2020.01.02

 

昭和天皇即位の御大典記念と昭和3年の文字が見られます。

台座には石工名らしいものは見つかりませんでしたが、狛犬を奉納したと思われる人の名前と住所が彫られていました。東京亀戸の地名を見てこのスッキリした彫りの狛犬はもしかして奉納した人が東京で作らせたのではと、素人の推測のあれこれを楽しんでしまいました。そうであれば何度か目にした東京の擬宝珠を乗せた幾つかの狛犬に似ていると思えてきます(勿論何の根拠もない素人の想像ですので違っていると思います)。昭和3年なら、列車や鬼怒川(確か時代小説に出てくる阿久津河岸も近いと思うので)の水運を利用する事も可能だったのでは等と想像を楽しんでしまいました。このような素人の突拍子もない想像を巡らすのも狛犬巡りの楽しみの一つとお許しください。

もし地元の石工の人の狛犬なら又どこかで出会えるかもしれません。2020.01.02

左に置かれた吽像、こちらは全体がハッキリと見えます。擬宝珠を載せたその具合が極めて違和感の無い安定した作りに見えます。顔の表情やそれを産み出すそれぞれの線が細いカーブで彫られています、私の最も強い印象は粋な石像だという事になりそうです。2020.01.02
2番目の狛犬を過ぎたあたりの石段から入り口の鳥居を写しています。2020.01.02

これから登る石段の先に拝殿が見えてきました。2020.01.02

 
宇都宮市・三祖神社奥の院・3番目の狛犬・明治38年(1905年)

拝殿の前にやって来ました。驚いたことに小型ながら明治38年(1905年)、100年以上前の3番目の狛犬が奉納されていました。

状態も非常にきれいで特異な風貌の狛犬です。

右に置かれた阿像と思われる狛犬は玉取りの意匠、面白い表情に見えます。2020.01.02

右の阿像は参道の山の斜面に接しているのでスペースがありません、左の吽像から右の阿像を写しています。尻尾の部分を除いては、簡素な彫りながら全体のバランスの取れた狛犬に見えます。2020.01.02

左の吽像と思われる狛犬は子取りの意匠、四角張った顔の輪郭が何処か柴又の寅さんに似ていると不遜な印象が浮かんでしまいました。多分地元の石工の人の作りと思われますが、ほのぼのとした思いを抱かせる狛犬です。

2020年、初めて訪れた三祖神社は驚かされる事の連続です。それでも最初の不安と諦めが最後は喜びと幸運に変わりました、これが今年の私の一年の辻占であればと思いました。

一年初めの神様のプレゼントに感謝して拝殿でお参りをさせて貰いました。

2020.01.02

 

 

拝殿の前から登って来た参道の石段を写しました、入り口の鳥居が小さく見えます。車を停めた三祖神社の社務所は鳥居から右に50m程戻る事になります。

参拝を終わって鳥居から右手を見ると100程先に赤い鳥居が目に入りました。何度も三祖神社では嬉しい驚きを与えて貰ったのでまさか奥の院の続きで狛犬が奉納されているのではと、珍しくも風の無い穏やかな空の下散歩をしてみました。2020.01.02

 
三祖神社の山沿いの道を歩いています。沢山の赤いアケビの実が枯れた枝から下がっている姿が目に入ります。穏やかな私の初詣の始まりを三祖神社の神様が祝ってくれているように感じました。2020.01.02
 
驚いたことに鳥居の隣にお堂がありました。お参りの人がしばしば訪れるのか綺麗なお堂でした。手を合わせました。

赤い鳥居が美しい神社、グーグル・マップで調べると”うがや神社”と言うようです。石段を登り参拝をさせて貰いました。2020.01.02

うがや神社から雪で化粧した山の連なりが見えます。日光連山かもしれませんが確かではありません。

神様の居場所から見える雪の山の姿は何故か神秘的な感じのする有難い風景に見えます。2020.01.02

 

今年最初の狛犬巡りは極めて幸先のよい出だしとなりました。抜けるような青空の彼方には雪の山が姿を見せてくれます。三祖神社の辺りには他に1つの神社とお堂がある心落ち着く素晴らしい場所でした、最後に社務所でお礼を申し述べて次の神社に向かうことにします。2020.01.02

 
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bR2・冬休みの狛犬巡りU・@ vセ細

01/24/2021
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